常布の滝(じょうふのたき)は、群馬県草津町草津の大沢川にある滝[1]。日本の滝百選の一つに選ばれている。落差は70メートル[1]。岩肌が特徴的で、赤、黒等の色をした岩と緑の苔が独特の景観を作っている。滝左上部には浸食によって削られた穴があり、鍾乳石のようにつらら状に垂れ下がった岩が見られる。滝壺は大きくはないが、滝前はかなり広く開けている。新緑や紅葉の時期はなお一層映える景観となる。
常布の滝の特徴でもある奇怪な岩肌は、白根山の火山活動の影響が大きい。縦に見られる筋状の構造は緩やかな柱状節理様を示した熔結凝灰岩で、白根浮石流と呼ばれる火砕流や火山灰で出来た層である。滝上部は新期溶岩に含まれる新しい地層で、本白根溶岩と呼ばれている[2]。
展望台から常布の滝へ向かうハイキングコースの途中、前座の無名の滝があるが、この滝左下に俗称として常布の滝下温泉と呼ばれる温泉が湧いている。いわゆる野湯。
滝下の鷲乃湯跡地に設けた「ポケットパーク」が、1993年(平成5年)度手づくり郷土賞(出会いを演出する街角)受賞。