二代目 尾上 右近(にだいめ おのえ うこん、1992年5月28日 - )は、俳優、歌舞伎役者。屋号は音羽屋。定紋は重ね扇に抱き柏。本名は岡村 研佑(おかむら けんすけ)。ニックネームはけんけん。ケイファクトリー所属。公称身長170cm・体重63kg・血液型O型[1]。
歌舞伎界の新鋭。踊りに定評があり、女方を中心に立ち役も勤める。清元節宗家の家に生まれながら、幼少の頃、名優と謳われた曽祖父の映像『春興鏡獅子』に魅せられ、役者を志望。子役を経て、七代目尾上菊五郎のもとで役者としての修行を積む[2](※血縁のある役者なので部屋子ではない)。
2015年に自主公演「研の會」を主宰。着実に回を重ね、研鑽の場として大役に挑戦。2018年2月、江戸浄瑠璃清元節における浄瑠璃方の名跡「清元栄寿太夫」(7代目)を襲名披露をした。
趣味は絵を描くこと、観ること、歌うこと。好物はカレーライス。
布川隼汰は堀越高等学校の同級生であり、親友である[3]。また、同じく同級生で親友関係だった河北麻友子に長く片思いをしたのち、振られたことをバラエティ番組で明かしている[3][4]。
歌舞伎の古典演目は様々な人の手により継承されてきた歴史があるので、どんなに僕を褒めていただいても自分自身の芸の力だと思えず、古典の面白さや歌舞伎の持つ凄さだと語っている。また歌舞伎をまだ体験していない人向けに魅力を語る機会があれば積極的に行っている。お勧めの古典歌舞伎として『連獅子』、『春興鏡獅子[注 1]』、『京鹿子娘道成寺』、『弁天娘女男白浪(白浪五人男)』、『夏祭浪花鑑』、『東海道四谷怪談』、『め組の喧嘩』、『義経千本桜 川連法眼館の段(通称:四ノ切)』、『俊寛(鬼界が島の段)』、『実盛物語』の10件を挙げている(2023年時点[5])。
役者の道への出発点は3歳の頃、祖母の家で観た曽祖父・六代目尾上菊五郎の映像『春興鏡獅子』[10]。
周囲の目を気にしない子供だったが、15歳になると自意識が芽生え、声変わりも重なって思うように芝居ができなくなった時期もあった[11]。
自宅の自身の部屋に飾っている宝物は曽祖父・六代目菊五郎の菊の蒔絵入りのキセル。曽祖父に憧れるあまり、祖母を訪ねては遺品や写真を譲り受けていた。その中で文化勲章はもらい損ねる[12]。
2018年2月26日、歌舞伎座で開催される父・七代目延寿太夫の襲名30年、祖父の六代目延寿太夫の三十三回忌追善の節目の会で「栄寿太夫」を襲名披露し、歌舞伎俳優と両立してゆく。「襲名が困難な道であることは分かっているが、俳優としての覚悟ができた今だからこそ、清元の家に生まれた責任も果たせるかもしれないと考えました」と話す[13]。
2017年10月10日以降、『スーパー歌舞伎II ワンピース』の公演中に怪我を負った市川猿之助に代わって主役を務める。[14]
2018年11月、吉例顔見世大歌舞伎にて、役者として舞台に立ちながら、昼の部『花街模様薊色縫 十六夜清心』では清元として初お目見得し、歌舞伎と清元の二刀流が話題になる。[15] [16] [17]
2019年10月関西テレビ『男と女の幸せってなんだ?』にて「カレーを年間360食ぐらい食べます」と話す。
2020年2月、フジテレビの『アウト×デラックス』にてマツコ・デラックスがいま一番好きな歌舞伎界のプリンスとして紹介され話題になる[18] [19]。
2021年3月29日から同年10月1日まで、フジテレビの『めざまし8』にて月曜スペシャルキャスターに就任していた。情報番組のレギュラーは初挑戦となる[20]。
『猿翁十種の内 酔奴』(2019年8月28・29日、京都芸術劇場・春秋座 2019年9月1日・2日、国立劇場・小劇場)[42]