富士河口湖町(ふじかわぐちこまち)は、山梨県東部、郡内地方にある町。南都留郡に属する。
概要
名称について
山梨県で唯一「町」を「まち」と読む自治体である。
日本一漢字数の多い町でもある[注 1]。
地理
位置
町一帯は標高が高く、中心駅の河口湖駅は標高857mに位置している。
また、町内には富士山の景勝地が多く、環境省が公開した富士山がある風景100選では、町内だけで22ヶ所も選定されている。
富士吉田市との境界線は特に複雑で、町の南東部にある中央自動車道河口湖インターチェンジの北西側では富士吉田市の飛び地を富士河口湖町の領域が囲んでいる。
逆に、富士山の吉田口登山道の二合目にある富士御室浅間神社本宮は、里宮が富士河口湖町(旧勝山村)にある関係から、入口から本八合目までが富士吉田市に属する同登山道の中で富士河口湖町の飛び地となっている。
2006年の上九一色村分割編入(後述)により、富士河口湖町は甲府市と接する事になったが、両市町の境界線は山岳の尾根筋と一致している。
地形
湖沼
富士五湖の内、山中湖を除く4湖が富士河口湖町に属する。本栖湖面については、富士河口湖町と南巨摩郡身延町の境界が未定であるが、旧上九一色村では湖面全部が村に帰属すると主張していた[要出典]。
- 主な湖
- 主な池
島嶼
- 主な島
地域
地区
- 河口湖(かわぐちこ) - 旧河口湖町
- 河口(かわぐち) - 旧河口村
- 大石(おおいし) - 旧大石村
- 船津(ふなつ) - 旧船津村
- 小立(こだち) - 旧小立村
- 勝山(かつやま) - 旧勝山村
- 足和田(あしわだ) - 旧足和田村
- 大嵐(おおあらし) - 旧大嵐村
- 西浜(にしはま) - 旧西浜村
- 長浜(ながはま) - 旧長浜村
- 西湖(さいこ) - 旧西湖村
- 上九一色(かみくいしき) - 旧上九一色村
- 精進(しょうじ)
- 本栖(もとす)
- 富士ヶ嶺(ふじがね)
人口
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富士河口湖町と全国の年齢別人口分布(2005年)
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富士河口湖町の年齢・男女別人口分布(2005年)
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■紫色 ― 富士河口湖町 ■緑色 ― 日本全国
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■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性
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富士河口湖町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
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17,221人
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1975年(昭和50年)
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17,477人
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1980年(昭和55年)
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17,812人
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1985年(昭和60年)
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18,859人
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1990年(平成2年)
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19,595人
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1995年(平成7年)
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21,142人
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2000年(平成12年)
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22,595人
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2005年(平成17年)
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23,943人
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2010年(平成22年)
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25,471人
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2015年(平成27年)
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25,329人
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2020年(令和2年)
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26,082人
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総務省統計局 国勢調査より
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隣接自治体
- 山梨県
- 静岡県
気候
寒暖の差が大きく気温の年較差、日較差が大きい顕著な大陸性気候である。
冬季には河口湖が全面氷結するほど厳しい寒さに見舞われていたが、近年では全面氷結することは少ない傾向にある。また、ケッペンの気候区分では、従来は西岸海洋性気候(Cfb、最暖月の平均気温が22℃未満)に位置づけられていたが、1981年 - 2010年の新平年値では最暖月(8月)の平均気温が22℃を超えたため、温暖湿潤気候(Cfa、最暖月平均気温が22℃以上)になった。
冬季の降雪は比較的少ないが、時折南岸低気圧による大雪に見舞われることがある。平成26年豪雪では、それまでの記録(89cm)を大幅に上回る143cmの積雪を観測した。
- 最高気温極値:35.3℃(2013年7月12日、1946年7月16日)
- 最低気温極値:-22.1℃(1936年1月31日)
- 最深積雪:143cm(2014年2月15日)
河口湖
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雨温図(説明) |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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気温(°C) |
総降水量(mm) | 出典:気象庁 |
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インペリアル換算 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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気温(°F) |
総降水量(in) |
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河口湖特別地域気象観測所(南都留郡富士河口湖町船津、標高860m)の気候
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月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
年
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最高気温記録 °C (°F)
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19.5 (67.1)
|
22.1 (71.8)
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23.3 (73.9)
|
29.9 (85.8)
|
30.5 (86.9)
|
34.0 (93.2)
|
35.3 (95.5)
|
35.0 (95)
|
33.0 (91.4)
|
29.7 (85.5)
|
24.1 (75.4)
|
21.2 (70.2)
|
35.3 (95.5)
|
平均最高気温 °C (°F)
|
5.5 (41.9)
|
6.6 (43.9)
|
10.5 (50.9)
|
16.1 (61)
|
20.6 (69.1)
|
23.0 (73.4)
|
27.2 (81)
|
28.1 (82.6)
|
23.8 (74.8)
|
18.3 (64.9)
|
13.8 (56.8)
|
8.5 (47.3)
|
16.8 (62.2)
|
日平均気温 °C (°F)
|
−0.4 (31.3)
|
0.6 (33.1)
|
4.2 (39.6)
|
9.5 (49.1)
|
14.3 (57.7)
|
17.8 (64)
|
21.9 (71.4)
|
22.5 (72.5)
|
18.7 (65.7)
|
13.0 (55.4)
|
7.5 (45.5)
|
2.3 (36.1)
|
11.0 (51.8)
|
平均最低気温 °C (°F)
|
−5.7 (21.7)
|
−4.8 (23.4)
|
−1.3 (29.7)
|
3.7 (38.7)
|
8.9 (48)
|
13.7 (56.7)
|
18.0 (64.4)
|
18.5 (65.3)
|
14.8 (58.6)
|
8.7 (47.7)
|
2.2 (36)
|
−2.9 (26.8)
|
6.1 (43)
|
最低気温記録 °C (°F)
|
−22.1 (−7.8)
|
−20.5 (−4.9)
|
−18.1 (−0.6)
|
−9.1 (15.6)
|
−3.0 (26.6)
|
3.5 (38.3)
|
4.2 (39.6)
|
9.3 (48.7)
|
2.3 (36.1)
|
−3.3 (26.1)
|
−9.5 (14.9)
|
−15.5 (4.1)
|
−22.1 (−7.8)
|
降水量 mm (inch)
|
60.9 (2.398)
|
55.4 (2.181)
|
107.6 (4.236)
|
106.1 (4.177)
|
123.2 (4.85)
|
157.1 (6.185)
|
178.4 (7.024)
|
176.8 (6.961)
|
264.7 (10.421)
|
230.0 (9.055)
|
76.0 (2.992)
|
49.8 (1.961)
|
1,585.9 (62.437)
|
降雪量 cm (inch)
|
37 (14.6)
|
28 (11)
|
20 (7.9)
|
4 (1.6)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
1 (0.4)
|
7 (2.8)
|
97 (38.2)
|
平均降水日数 (≥0.5 mm)
|
5.8
|
6.1
|
10.4
|
9.9
|
10.8
|
13.3
|
13.3
|
11.3
|
12.4
|
11.4
|
7.8
|
5.3
|
117.8
|
平均降雪日数
|
8.8
|
9.9
|
9.4
|
2.3
|
0.0
|
0.0
|
0.0
|
0.0
|
0.0
|
0.0
|
0.6
|
5.1
|
36.7
|
% 湿度
|
62
|
63
|
67
|
68
|
73
|
80
|
81
|
81
|
82
|
81
|
74
|
66
|
73
|
平均月間日照時間
|
212.3
|
190.7
|
185.7
|
185.5
|
181.0
|
122.8
|
148.4
|
165.2
|
122.5
|
134.4
|
165.8
|
199.9
|
2,014.2
|
出典1:気象庁[1]
|
出典2:気象庁[2]
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歴史
沿革
- 平成
政治
行政
町長
市町村合併
- 上九一色村合併の経緯
西八代郡に属していた上九一色村は、富士河口湖町、富士吉田市等と富士北麓地域に属していた。しかし、上九一色村南部の「精進」、「本栖」、「富士ヶ嶺」地区と、上九一色村北部の「梯」、「古関」地区は山地によって二分され、上九一色村南部は富士北麓地域と、上九一色村北部は甲府市、中道町、市川三郷町との繋がりが強かった。特に上九一色村南部には富士五湖の精進湖、本栖湖があり、観光面でも富士河口湖町等と一体化していた。
このため、上九一色村南部は河口湖町、勝山村、足和田村との、上九一色村北部は甲府市等との合併を目指すことになり、2002年(平成14年)に其々法定合併協議会を設置したが、協議過程で上九一色村南部と3町村の間で合意に至らず、3町村が先行合併して富士河口湖町が発足した。
2004年(平成16年)11月に行われた上九一色村住民投票の結果、上九一色村南部と富士河口湖町との合併協議を再開することとなり、2005年(平成17年)1月31日に富士河口湖町と上九一色村南部で法定合併協議会を設置した。同年3月3日、富士河口湖町と上九一色村南部の合併協定調印式が行われ、2006年(平成18年)3月1日に上九一色村を分村し、上九一色村南部を富士河口湖町に編入することが正式に決まった。
施設
警察
- 本部
- 交番
- 駐在所
消防
- 本部
- 消防署
- 分遣署
- 上九一色分遣署(南都留郡富士河口湖町精進550-110)
医療
- 主な病院
郵便局
- 主な郵便局
図書館
- 主な図書館
文化施設
- 美術館
- 博物館
- 劇場
運動施設
対外関係
姉妹都市・提携都市
国内
- 姉妹都市
- 提携都市
海外
経済
第三次産業
商業
- 主な商業施設
観光業
情報・通信
マスメディア
放送局
- テレビ放送
- ラジオ放送
中継局
教育
大学
- 国立
- 私立
高等学校
- 県立
中学校
- 町立
- 富士河口湖町立河口湖北中学校
- 富士河口湖町立勝山中学校
- 組合立
小学校
- 町立
- 富士河口湖町立船津小学校
- 富士河口湖町立小立小学校
- 富士河口湖町立大石小学校
- 富士河口湖町立河口小学校
- 富士河口湖町立勝山小学校
- 富士河口湖町立西浜小学校
- 富士河口湖町立大嵐小学校
- 富士河口湖町立富士豊茂小学校
- 私立
交通
鉄道
中心となる駅:河口湖駅
鉄道路線
- 富士山麓電気鉄道
バス
路線バス
- 町内に本社・本社営業所を置く富士急バスが周遊バスを運行しており、河口湖駅と町内の主要な観光施設や町役場などを結んでいる。このほか幹線道路を走る一般路線バス(一部は富士急静岡バス・富士急モビリティ)もあり、多くは甲府駅や静岡県の新富士駅・御殿場駅など町外まで運行される。
高速バス
- 河口湖駅を拠点に、本数が最多のバスタ新宿(新宿駅南口)をはじめとする東京都の他、神奈川県(横浜駅西口など)や愛知県(名鉄バスセンターなど)、大阪府(大阪駅など、夜行便「フジヤマライナー」)など、関東地方から近畿地方までの各都市とを結ぶ高速バスが運行されている。詳しくは河口湖駅の項目を参照。
索道
道路
高速道路
- 富士吉田西桂SIC - (西桂町)- 河口湖IC -(富士吉田市) - 富士吉田IC
有料道路
国道
県道
道の駅
観光
名所・旧跡
- 主な城郭
- 主な寺院
- 主な神社
- 主な史跡
観光スポット
地域別
- 富士五湖全般
- 河口湖周辺
-
河口湖美術館
-
河口湖オルゴールの森美術館
-
河口湖木の花美術館
-
久保田一竹美術館
-
富士急ハイランド
- 西湖周辺
- 精進湖周辺
- 本栖湖周辺
- 富士山麓
- キャンプ場
河口湖
- リトリートキャンプまほろば(旧・河口湖山宮キャンプ場)
- 夢見る河口湖 コテージ戸沢センター
- ニューブリッヂキャンプ場
富士山麓
- 河口湖オートキャンプ場
- 清水国明の森と湖の楽園
- PICA Fujiyama(富士急系)
- 創造の森デイキャンプ場
西湖
- 西湖・湖畔キャンプ場
- 福住オートキャンプ場
- 自由キャンプ場
- キャンプビレッジ・ノーム
- 観岳園キャンプ場
- 西湖キャンプ場
- 西ノ海キャンプ場
- 浜の家キャンプ場
- 津原キャンプ場
- 紅葉台キャンプ場
精進湖
- キャンプアカイケ
- 精進湖自由キャンプ場
- 精進湖キャンピングコテージ
本栖湖・富士ヶ嶺
- 本栖レークサイドキャンプ場
- 本栖湖キャンプ場
- 富士ヶ嶺おいしいキャンプ場
温泉
- ホテル美富士園 - 河口湖東岸。
- 河口湖温泉 露天風呂の宿 開運の湯(ロイヤルホテル河口湖) - 河口湖南東岸。
- 富士西湖温泉 いずみの湯(HAMAYOUリゾート) - 西湖北岸。
- 山田屋ホテル - 精進湖北岸。
ゴルフ場
- 娯楽施設
- 船津座 - 映画館(~昭和30年代)
- 河口湖ベルシアター - 映画館(1987年~2006年)
文化・名物
祭事・催事
-
富士芝桜まつり
-
紅葉まつり(2018年11月20日撮影)
企業
関連著名人
出身者
ゆかりのある人物
富士河口湖町を舞台とした作品
ドラマ
脚注
注釈
出典
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
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