奥山 清行(おくやま きよゆき、1959年 - )は、日本の工業デザイナー、カーデザイナー。日本国外では Ken Okuyama(ケン・オクヤマ)の活動名義で知られる。
イタリアピニンファリーナ社デザインディレクター(Creative Director[1])を経て2006年9月に独立。KEN OKUYAMA DESIGNのCEO[2]。山形県山形市出身。
人物
ゼネラルモーターズのチーフデザイナー、ポルシェのシニアデザイナーを務めた後[3]、1995年にイタリアのデザイン会社ピニンファリーナにいちデザイナーとして入社[4]。1998年に日本人初の同社チーフデザイナーに就任し[4]、フェラーリ・エンツォフェラーリ、マセラティ・クアトロポルテなどのカーデザインを担当した。特にエンツォフェラーリのデザインに関しては「イタリア人以外で初めてフェラーリをデザインした男」として話題となった[5]。2004年に同社のデザインディレクターに就任した後[4]、「やりたいことを全てやったから」との理由で2006年にピニンファリーナを退社した。
退社後に設立したKEN OKUYAMA DESIGNのCEOを務め、山形に工場と店舗、東京の青山に店舗、ロサンゼルスに事務所を構え、自動車、鉄道車両、農業機械、家具、ロボット、化粧品、眼鏡、腕時計、テーマパーク、鉄道駅内装などのデザインを手掛ける。
2008年から川崎重工業のデザインチームと組み、新幹線や地下鉄、海外向けLRTのデザイン監修を行っている[6]。また「地元の伝統技術を活かして付加価値の高い商品を開発し海外に展開する」という概念のもと、自身の出生地である山形での活動に力を入れており、自ら立ち上げた「山形工房」ブランドを中心に家具(天童木工)や照明、急須等のデザインも手掛けている[7]。
このほか、Kode7やKode9、kode57、kode0、ワンオフカーなどのKEN OKUYAMA DESIGN独自のスポーツカーを開発・製造・販売している[8]。
来歴
不祥事
2022年10月1日、山形市内の西蔵王高原ラインにおいて、自身がデザインしたエンツォ・フェラーリで法定速度を88 km/h超過した128 km/hで走行したとして山形県警察に摘発され、同年12月に山形地方検察庁に道路交通法違反の罪で在宅起訴された[25]。奥山によると、上り坂を制限速度で走行したことでエンジンに負荷がかかり、ラジエーターの水温が異常値まで上昇したため、風を当ててエンジンを冷やすために下り坂でアクセルを踏み込んだという[26]。
2023年2月10日、山形地方裁判所は奥山に懲役4か月、執行猶予2年の有罪判決を言い渡した[27]。判決を受けて、奥山はヤンマーホールディングス取締役とOsaka Metroのチーフデザインオフィサーを辞任した[23][24]。
代表作
自動車
その他多数
鉄道車両
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新幹線E6系電車
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新幹線E7系・W7系電車
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山形新幹線用の新塗装
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とれいゆ
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JR東日本E235系電車
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JR東日本E353系電車
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四季島
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東京メトロ16000系電車
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東武500系電車「リバティ」
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長崎ロープウェイ
農業機械
家具
- KEN OKUYAMA × Domicil [ドミシール]:ソファ 「DM-KOD9013」
- KEN OKUYAMA × erba [エルバ]:ソファ「Truss トラス」
- 天童木工:コートハンガー「Albero(アルベロ)」
- 天童木工:チェア「Orizuru(オリヅル)」
- 飛騨産業:「BUNAシリーズ」
- イナバインターナショナル:オフィスチェア「Xair(エクセア)」
- 山形緞通:じゅうたん「デザイナーライン」
その他
着任歴
書籍
著書
関連書籍
出演
脚注
出典
外部リンク