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国鉄タキ4200形貨車(こくてつタキ4200がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車(タンク車)である。
概要
本形式は、カセイソーダ液専用の35t 積タンク車として1956年(昭和31年)2月9日から1973年(昭和48年)12月26日にかけて251両(コタキ4200 - コタキ4299、コタキ14200 - コタキ14299、コタキ24200 - コタキ24250)が造機車輌、日本車輌製造、富士重工業、汽車製造、新潟鐵工所、富士車輌、日立製作所、近畿車輛、三菱重工業、東急車輛製造、協三工業の11社にて製作された。この内コタキ4203はタキ4100形初代(コタキ4100)からの、コタキ14298、コタキ14299、コタキ24234、コタキ24235、コタキ24245 - コタキ24248は、タキ6900形(タキ6920、タキ6923、タキ6924、タキ6928 - タキ6932)からの改造編入車である。
記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「コタキ」と標記する。
本形式の他にカセイソーダ液を専用種別とする貨車は、タキ2600形、タキ2800形等実に29形式が存在した。
1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「侵81」(侵食性の物質、腐食性物質、危険性度合2(中))が標記された。
落成時の所有者は日東紡績、日本曹達、日新興業、ソーダ商事、北海道曹達、呉羽化学工業、錦商事、東亞合成化学工業、日新電化、保土谷化学工業、関東電化工業、三井物産、昭和電工、日本カーバイド工業、山陽パルプ、日産化学工業、三菱江戸川化学、旭電化工業、鶴見曹達、鉄興社の20社であった。
ドーム付き直円筒型のタンク体は、普通鋼(一般構造用圧延鋼材、SS41現在のSS400)製で断熱材を巻き、キセ(外板)を装備している。荷役方式はタンク上部のマンホール又は液出入管からの上入れ、液出管と空気管使用による上出し方式であり、両管はS字管を装備している。その後本形式より6両の車が種車となりタキ4950形(コタキ4233 - コタキ4236→コタキ4950 - コタキ4953)、タキ5100形(コタキ4200→コタキ5103)、タキ5150形(コタキ4203→コタキ5150)へ改造された。
車体色は黒色、寸法関係は全長は10,800mm、全幅は2,400mm、全高は3,852mm、台車中心間距離は6,700mm、実容積は23.4m3 - 24.3m3、自重は17.3t - 19.4t、換算両数は積車5.5、空車1.8であり、台車はベッテンドルフ式のTR41C、TR41D、TR41E-13である。
1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には212両の車籍がJR貨物に継承され、最後まで在籍した6両が2009年(平成21年)度に廃車となり同時に形式消滅となった。
参考文献
- 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)
関連項目
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「*」印はJR貨物に引き継がれた形式/「JRF」は民営化後の新形式
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