四国横断自動車道

四国横断自動車道(しこくおうだんじどうしゃどう)は、四国地方を横断する国土開発幹線自動車道(国幹道)の路線名である。高速自動車国道としては阿南市から四万十市に至る阿南四万十線南宇和郡愛南町から大洲市に至る愛南大洲線の2路線の路線から成る。略称は四国横断道(しこくおうだんどう)。

四国縦貫自動車道とも結び四国8の字ネットワークの一部を構成するとされているものの、阿南四万十線と愛南大洲線は直接接続していない。 高松市内の道路は、土木学会デザイン賞 2003 優秀賞 受賞。

概要

国土開発幹線自動車道建設法では、以下のとおりとされている。

路線名 起点 主たる経過地 終点
四国横断自動車道 阿南市 徳島市 高松市 川之江市付近 高知市付近 須崎市 中村市付近 宇和島市付近 大洲市

高速自動車国道の路線を指定する政令では、以下のとおりとされている。

路線名 起点 重要な経過地 終点
四国横断自動車道 阿南四万十線 阿南市 小松島市 徳島市 鳴門市 東かがわ市 さぬき市 高松市 坂出市 丸亀市 善通寺市 三豊市 観音寺市 四国中央市 高知県長岡郡大豊町 香美市 南国市 高知市 土佐市 須崎市 同県高岡郡四万十町 黒潮町 四万十市
愛南大洲線 愛媛県南宇和郡愛南町 宇和島市 西予市 大洲市

これらについて、営業中・事業中路線の道路名に区分すると以下のようになる。※は高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路

路線名 ナンバリング 道路名 事業名 区間 備考
阿南四万十線 E55 徳島南部自動車道 四国横断自動車道阿南四万十線 阿南IC - 徳島沖洲IC 新直轄区間
四国横断自動車道阿南四万十線 徳島沖洲IC - 徳島JCT
E11 徳島自動車道 四国横断自動車道阿南四万十線 徳島IC - 徳島JCT - 鳴門JCT
高松自動車道 四国横断自動車道阿南四万十線 鳴門IC - 鳴門JCT - 川之江JCT
E32 高知自動車道[1] 四国横断自動車道阿南四万十線 川之江JCT - 高知IC
E56 四国横断自動車道阿南四万十線 高知IC - 須崎東IC
一般国道56号 須崎道路 須崎東IC - 須崎西IC
四国横断自動車道阿南四万十線 須崎西IC - 四万十町中央IC 新直轄区間
一般国道56号 窪川佐賀道路 四万十町中央IC - 四万十町西IC ※(窪川工区、未供用)
一般国道56号 片坂バイパス 四万十町西IC - 黒潮拳ノ川IC
一般国道56号 窪川佐賀道路 黒潮拳ノ川IC - 黒潮佐賀IC ※(佐賀工区、未供用)
一般国道56号 佐賀大方道路 黒潮佐賀IC - 黒潮大方IC ※(未供用)
一般国道56号 大方四万十道路 黒潮大方IC - 四万十IC ※(未供用)
(予定路線区間) 中村宿毛道路 一般国道56号 中村宿毛道路 四万十IC - 宿毛和田IC
(未供用) 一般国道56号 宿毛内海道路 宿毛和田IC - 内海IC 宿毛内海道路(未供用)
事業は4区間に分かれる
愛南大洲線 (未供用) 一般国道56号 津島道路 内海IC - 津島岩松IC ※(未供用)
松山自動車道 一般国道56号 宇和島道路 津島岩松IC - 宇和島北IC
四国横断自動車道愛南大洲線 宇和島北IC - 大洲北只IC 新直轄区間
一般国道56号 大洲道路 大洲北只IC - 大洲IC

各区間の詳細およびインターチェンジなどについては各道路の項目を参照。

沿革

佐賀 - 四万十

佐賀 - 四万十は高知県幡多郡黒潮町から同県四万十市に至る区間である。前後の区間である窪川佐賀道路、中村宿毛道路同様、高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路として完成2車線での建設が計画されている。2013年度に計画段階調査に着手し、2015年(平成27年)3月に全線自動車専用道路とする案が採択され、同年8月より事業化に向けて環境影響評価手続が開始された[5]

2017年(平成29年)1月27日には当区間の都市計画決定が行われ[6]、このうち黒潮町佐賀から同町入野に至る14.0 kmの区間が同年4月に佐賀大方道路として事業着手された[7]。また、残る区間も2019年(平成31年)3月に大方四万十道路として事業化された[8]

高速道路ナンバリングでは、高知自動車道高知IC - 須崎東IC須崎西IC - 四万十町中央IC)・松山自動車道松山IC - 大洲IC大洲北只IC - 宇和島北IC)・須崎道路窪川佐賀道路中村宿毛道路津島道路宇和島道路大洲道路と併せて「E56」が割り振られている。

歴史

インターチェンジなど

  • 名称は黒潮佐賀IC、黒潮上川口IC、黒潮大方ICを除いて仮称。
施設名 接続路線名 備考 所在地
E56 窪川佐賀道路(事業中)
黒潮佐賀IC[11] 国道56号 E56 佐賀大方道路 高知県 黒潮町
黒潮上川口IC[11]
黒潮大方IC[11]
古津賀IC 国道56号 佐賀IC方面のみ 四万十市
四万十IC 国道56号
E56 中村宿毛道路

宿毛 - 愛南

高知県宿毛市から愛媛県南宇和郡愛南町へ至る区間。長らく予定路線区間のまま事業化のめどが立っていなかったが、2019年(平成31年)2月7日に全線自動車専用道路を建設する方針・概略ルートが決定し[12]、2022年度(令和4年度)に宿毛新港IC - 一本松ICの間と御荘IC - 内海ICの2区間がそれぞれ 一般国道56号宿毛内海道路(宿毛新港〜一本松)、同・宿毛内海道路(御荘〜内海)として事業化された[13][14]。また、2024年度には宿毛和田IC - 宿毛新港IC間と一本松IC - 御荘IC間がそれぞれ 一般国道56号宿毛内海道路(宿毛和田~宿毛新港) 、 同・宿毛内海道路(一本松~御荘) として事業化された。

脚注

出典

  1. ^ 一般国道56号 片坂バイパス 開通1年後 の交通状況について』(PDF)(プレスリリース)国土交通省四国地方整備局中村河川国道事務所、2019年12月4日https://www.skr.mlit.go.jp/nakamura/press/2019/20191204.pdf2022年10月12日閲覧 
  2. ^ 道路交通法第百十条第一項の規定に基づき自動車専用道路を指定する件の一部を改正する件(国家公安委六五)-官報第7147号 頁2(2017年11月20日)
  3. ^ 高速自動車国道に関する件(国土交通一一〇四)-官報第7147号 頁2(2017年11月20日)
  4. ^ 四国横断自動車道の道路名称と徳島市のインターチェンジ・ジャンクション(IC・JCT)名称が決定しました!” (PDF). 国土交通省四国地方整備局 徳島河川国道事務所・西日本高速道路株式会社 (2020年10月2日). 2020年10月11日閲覧。
  5. ^ 四国横断自動車道(佐賀〜四万十)の都市計画決定に向けた環境影響評価の手続きが始まります。』(PDF)(プレスリリース)国土交通省四国地方整備局 中村河川国道事務所、2015年8月26日https://www.skr.mlit.go.jp/nakamura/press/2015/20150826.pdf2015年9月4日閲覧 
  6. ^ a b 四国横断自動車道(佐賀〜四万十)の都市計画決定のお知らせ”. 高知県土木部都市計画課 (2017年1月27日). 2018年7月31日閲覧。
  7. ^ a b 新規事業採択時評価結果(平成29年度新規事業化箇所) 一般国道56号(四国横断自動車道) 佐賀大方道路” (PDF). 国土交通省道路局. 2018年7月31日閲覧。
  8. ^ a b 一般国道56号(四国横断自動車道) 大方四万十道路に係る新規事業採択時評価” (PDF). 国土交通省道路局. 2020年7月17日閲覧。
  9. ^ 四国横断自動車道 佐賀〜四万十 第1回 説明資料” (PDF). 国土交通省四国地方整備局 (2013年12月11日). 2015年8月15日閲覧。
  10. ^ 四国横断自動車道 佐賀〜四万十 第3回 説明資料” (PDF). 国土交通省四国地方整備局 (2013年12月11日). 2015年8月15日閲覧。
  11. ^ a b c 黒潮町内のインターチェンジ(IC)名称等が決定しました!』(PDF)(プレスリリース)国土交通省四国地方整備局 中村河川国道事務所、2018年3月26日https://www.skr.mlit.go.jp/nakamura/press/2017/20180326.pdf2018年3月26日閲覧 
  12. ^ 四国横断自動車道 宿毛〜内海 第3回 説明資料” (PDF). 国土交通省四国地方整備局 (2019年2月7日). 2021年12月6日閲覧。
  13. ^ "国道56号 宿毛内海道路(宿毛新港〜一本松)測量・調査に向け、事業化後初の立入説明会を開催!~高速道路をつくる第一歩~" (PDF) (Press release). 国土交通省四国地方整備局大洲河川国道事務所. 24 September 2022. 2022年11月4日閲覧
  14. ^ 国道56号 宿毛内海道路(御荘〜内海)測量・調査に向け、事業化後初の立入説明会を開催!~高速道路をつくる第一歩~』(プレスリリース)国土交通省四国地方整備局大洲河川国道事務所、2022年10月21日https://www.skr.mlit.go.jp/oozu/kisya/r04/pdf_r04_kisya1021.pdf2022年11月4日閲覧 

関連項目

外部リンク