井之脇 海(いのわき かい、1995年11月24日 - )は、日本の俳優である。神奈川県横須賀市出身。ユマニテ所属。
経歴
9歳の時にテレビの世界に憧れ、劇団ひまわり(砂岡事務所)に入り、芸能活動を始める[2]。
劇団では演技レッスンやダンスレッスンなどを学び[2]、習い事感覚で子役をしていたが、2008年に黒沢清監督の『トウキョウソナタ』に出演したのが転機となる[3]。この作品ではピアノの才能を持つ少年の役を演じ、12歳にして第82回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞受賞を受賞した[4]。次第に俳優を職業として意識するようになり、当時共演した神木隆之介の勧めで、神木の通う芸能コースのある中学校に進学する[3][5]。
大学は日本大学藝術学部映画学科演技コースに進学[6]。もともと監督コースを志望していたが、受験するためには作品を提出しなければならず、俳優の仕事で制作する時間が設けらなかったため受験先を演技コースに変え進学した[7]。大学では演技だけではなく撮影の技術的な事も学び、在学中に脚本・監督・出演を務め2本の短編映画を作る[8]。そのうちの一つで初監督作品の短編映画『言葉のいらない愛』は2015年にカンヌ国際映画祭のマルシェに正式出品された[9]。
2016年7月28日にユマニテに移籍。
大学卒業までの4年間は学業優先で仕事をセーブしてきたが、そこから連続テレビ小説『ひよっこ』、大河ドラマ『おんな城主 直虎』、『義母と娘のブルース』、『集団左遷!!』、大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』等の人気ドラマにコンスタントに出演するようになり、メディアへの露出を増やしていく[10]。
2021年、映画『ミュジコフィリア』で初主演を務め、再びピアノを演奏する役に挑戦した[4]
2022年、カナダの作家ニコラス・ビヨンが執筆し、世界で舞台化、映画化されてきた『エレファント・ソング』で主人公のマイケルを演じ、舞台初主演を務めた[11]。
人物
- 井之脇海という名前は本名で、横須賀の海の近くで生まれた事から『海』という名前が付けられた[1]。
- 芸能界に入ったきっかけは、9歳のときに飼っていた愛犬の病気と母親の病気により家庭内が重い雰囲気になり自分が構ってもらえなくなったと感じたこと。子どもなりにどうしたら注目をしてもらえるか考えたところテレビに出るという結論に至り、親も向き合ってくれて芸能界を目指すことになった[3]。
- 洋服は無地のシンプルなものを着ることが多い(arインタビューより)。
- 『ハンマーセッション!』、『ごちそうさん』、『帝一の國』、『おんな城主 直虎』、『あゝ、荒野』で共演した菅田将暉からは「イノ」と呼ばれている。『おんな城主 直虎』内でも、演じた「亥之助」という名前から菅田演じる虎松に「イノ」と呼ばれている[12])。
- 本人曰く、友達が少ない。高校の友人で今でも連絡を取っているのはプロドラマーの平陸のみ。
- 地元プロ野球チームの横浜DeNAベイスターズを応援しており、2018年に劇場公開された球団のドキュメンタリー映画『FOR REAL 遠い、クライマックス。』ではナレーションを担当した[13]。
- 18歳で普通自動車免許を取ってから一貫して自家用車はセダン型。
出演
テレビドラマ
映画
舞台
- 劇団ひまわり シアターカンパニーSmash第1回公演「カラフル」(2010年12月7日 - 12日、シアター代官山) - 主演 小林真 役
- カタオモイ.net プロデュース公演「灯籠」(2015年2月5日 - 8日、シアターKASSAI) - 清水クン 役
- 絵本合法衢 EHON GAPPO GA TSUJI(2016年5月11日 - 15日、あうるすぽっと) - 道具屋与兵衛/小島林平/あざみ 役
- CITY(2019年5月18日 - 26日 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール、5月29日 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、6月1日 - 2日 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール) - あの人 役
- エレファント・ソング(2022年5月4日 - 22日、PARCO劇場) - 主演 マイケル 役
- カモメよ、そこから銀座は見えるか?(2023年6月3日 - 6月25日、本多劇場 他) - アキオ 役[55]
- モチロンプロデュース「ボクの穴、彼の穴。W」(2024年9月17日 - 29日、スパイラルホール / 10月4日 - 6日、近鉄アート館)[56][57]
インターネットドラマ
ナレーション
ラジオ
バラエティ
CM
MV
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受賞歴
脚注
注釈
- ^ 当初2020年4月9日スタートの予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期された[25][26]。
- ^ 2021年7月17日から8月21日までFODで配信されたウェブドラマの地上波放送。
出典
外部リンク
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