『ワールド ワールド ワールド 』は、日本 のロック バンド 、ASIAN KUNG-FU GENERATION の4枚目のフルアルバム。2008年 3月5日 にキューンレコード から発売された。
概要
前作の『フィードバックファイル 』から約1年5か月ぶりのアルバム。
フルアルバムとしては、『ファンクラブ 』以来約2年ぶりとなる。初回限定版のみワールドスリーブケース仕様。『ソルファ』と同様に、アナログ盤も同年3月26日に発売された。通常の歌詞カードとは別に、全曲の歌詞の英訳が載った歌詞カードが入っている。2007年はこのアルバム制作に重点を置いていたようで、後藤の日記を見ても新曲の構成や、レコーディングという類の文字が目立つ。それと同時に、夏フェスなどにも精力的に参加していたためか、アルバムの発売前にライブ等で演奏された曲がかなり存在する。全面的にギターの喜多建介のコーラスが採用されている。
「NANO-MUGEN COMPILATION.2006 」に収録されている「十二進法の夕景」は収録されていない。(2014年リリース『フィードバックファイル 2 』に収録)
『或る街の群青』のカップリング曲「鵠沼サーフ」、『アフターダーク』のカップリング曲「由比ヶ浜カイト」、『転がる岩、君に朝が降る』のカップリング曲「江ノ島エスカー」は、同年のアルバム『サーフ ブンガク カマクラ 』に収録されている。
アルバムのジャケットに同時多発テロ で破壊されたワールド・トレード・センター らしき絵があり、本作の象徴となっている。
余談だが、これまでのアジカンのアルバム(ミニアルバムも含む)のタイトルには全て「ファ」が付いていた事がファンからたびたび指摘されていたが、今回の作品で消滅した。因みにタイトルに「ファ」が付く事に特に意味はない。
収録曲
全作詞:後藤正文、全編曲:ASIAN KUNG-FU GENERATION
# タイトル 作詞 作曲 時間 1. 「ワールド ワールド ワールド」 後藤正文・喜多建介・山田貴洋・伊地知潔 1:17 2. 「アフターダーク 」(テレビ東京 系アニメ『BLEACH 』第7代オープニングテーマ) 後藤正文・山田貴洋 3:12 3. 「旅立つ君へ」 後藤正文 2:49 4. 「ネオテニー」 後藤正文・喜多建介 4:43 5. 「トラベログ」 後藤正文 4:06 6. 「No.9」 後藤正文 3:33 7. 「ナイトダイビング」 後藤正文 3:02 8. 「ライカ」 後藤正文 3:52 9. 「惑星」 後藤正文 4:01 10. 「転がる岩、君に朝が降る 」 後藤正文 4:37 11. 「ワールド ワールド」 後藤正文 1:21 12. 「或る街の群青 」(スタジオよんどしい 配給映画『鉄コン筋クリート 』主題歌) 後藤正文 4:16 13. 「新しい世界」 後藤正文 3:17 合計時間:
43:45
楽曲について
ワールド ワールド ワールド
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの楽曲のうちでは最短の曲だが、インスト曲 でない。2007年 に行われた「Tour 酔杯2007 Project Beef」のオープニングセッションが土台となっており、メンバー全員がコーラスに参加している。 MVが存在し、『映像作品集 4巻』に収録されている。
旅立つ君へ
アウトロが次曲に繋がっている。
ネオテニー
タイトルは「幼形成熟 」の意。イントロが前曲と繋がっている。
トラベログ
タイトルは「旅行記」の意。 曲中に、2005年のNANO-MUGEN FES.で演奏された「Re:Re:」〜「N.G.S」の曲間セッションをアレンジしたものが使われている。これは、喜多と山田の「あのセッションが忘れられない」という強い要望によって加えられた。
No.9
歌詞中の「パトリオット」は「愛国者」の意。また、同名の地対空ミサイル が存在する(こちらの読みは「ペイトリオット」)。沖縄県 の平和祈念公園 にある「平和の礎」の前から見た海の事を歌詞にしている。
ナイトダイビング
ギター担当の喜多が一部メインボーカルを務めている。
ライカ
タイトルは、スプートニク2号 で宇宙に行った雌犬の「ライカ 」の事を指す。
ワールド ワールド
ASIAN KUNG-FU GENERATIONでは初となる、後藤の弾き語りによる楽曲。 曲の後半は次曲の「或る街の群青」のシングルにも収録されている街の雑踏音が収録されており、次の「或る街の群青」と繋がっている。この曲のバックで聞こえているメトロノームはアウトロでテンポが遅くなるように(次曲のテンポに合うように)プログラムによって制御されている。
新しい世界
中澤一登 によるアニメーションMVが存在し、「ワールド ワールド ワールド」と同じく『映像作品集 4巻』に収録されている。 曲の最後の印象的なEメジャーコードは「The Beatles の『A Day in the Life 』からの引用ではないか」という公式サイトの閲覧者からの指摘に関して後藤が「ズバリ!鋭い」と答えている。このアルバムがコンセプトアルバム であることを踏まえた上で、The Beatlesの『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band 』を強く意識し、加えた部分であるという。歌詞の冒頭に、自身を含めたロック・ミュージシャンに対しての揶揄と思われる一節がある。
演奏
後藤正文 (Vocal&Guitar) - 喜多建介 (Guitar&Vocal) - 山田貴洋 (Bass&Vocal) - 伊地知潔 (Drums) シングル アルバム
オリジナル ミニ ベスト ライブ コンピレーション 参加作品 その他
映像作品
関連項目
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