パトリック・ハーラン(Patrick Harlan、1970年11月14日[1] - )は、アメリカ合衆国コロラド州コロラドスプリングス出身(出生地はモンタナ州)のお笑い芸人。身長184cm、血液型O型[2]。所属事務所はハブ・マーシー。福井県のアマチュア劇団出身。
役者志望だったこともあり俳優や声優としても活躍している。流暢な日本語を生かしDJやMC、ナレーターもこなし、吉田眞とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成する。「パックン」として日本語ではボケ、英語ではツッコミを担当[1]。
経歴
生い立ち
アメリカ空軍の元士官であった父のもとにモンタナ州で生まれ、父の転勤に伴いアラバマ州、イリノイ州に移った。姉と弟がいる。パックンが7歳の時に両親が離婚しており、当初は姉も住んでいたが、その後に母に引き取られた。その後、父からの養育費の支払いが滞り、生活が苦しくなったという。
母子家庭で育ったため家計が貧しく[3]、生活保護を受けていたが、それが屈辱的であったと言う。綺麗に映るテレビがなく、お金のかかる趣味やスポーツもできなかったことから読書が趣味になり、それが優秀な学力に結びついたと語っている。10歳からハイスクール卒業まで8年間、新聞配達などのアルバイトをして家計を助けていた[4]。
ハイスクール時代には水泳部や演劇部に、大学時代はグリークラブに所属していた。役職は部長。初めての来日は在籍していたこのグリークラブが日本公演を行った時だった[5]。学生時代には、やりたかったアメリカンフットボールはお金がかかり出来なかったため、お金のかからない床体操、板飛込み、バレーボール、陸上競技、自転車などをやり、かなりの活躍ができたという[6][7]。
ハーバード大の入試の面接を受験し、8年間休まず続けていた新聞配達の経験を高く評価した面接官の一人の推薦により合格。高校までは上位1%に入るほどの優秀な成績であったが、ハーバード大では自分以上に優秀な生徒ばかりが通っていることに衝撃を受け、「自分が得意なこと」「自分が不得意なこと」を考えて取捨選択することの大切さを学んだという。
日本へ
1993年にハーバード大学(比較宗教学専攻)卒業後、当時日本に留学中だった中学時代の友人に誘われ来日[3]。日本語学習の始まりとしては、来日の移動中に「日本に来る飛行機の中でまずひらがなとカタカナを覚えた」とのこと[8]。福井県福井市の私立北陸中学校・高等学校で英会話学校講師をしていた[9]。
日本到着後、福井で駅前の交番の助けにより近隣の英会話学校を探し、警察官を通して履歴書を出して講師として採用された[7]。福井での英語講師時代は「僕が生徒に日本語を教えてもらっていた」という。その縁で、福井県のブランド大使を務める[7]。
演劇畑出身でアマチュアの演出家であった父の影響で役者を志し、アマチュア劇団「シベリア寒気団」(現・百年イラチカ)にて活動していた[7]。役者になる夢を果たすために上京。無名の頃アルバイトで、通販カタログなどのモデルや、深夜の通販番組にも出演していた[5]。
パックンマックン結成
1997年お笑いコンビ「パックンマックン」を結成し[4]、NHK『爆笑オンエアバトル』で頭角をあらわした。個人としては、NHK『英語でしゃべらナイト』で人気を博す。
2008年より、相模女子大学の客員教授に就任した。2012年10月には池上彰の推薦で東京工業大学のリベラルアーツセンターの非常勤講師に就任し「コミュニケーションと国際関係」について教鞭を取っている(なお、池上は同校の教授)[10]。
2021年、翌2022年より放送を開始するBSJapanextの番組審議会委員に就任[11]。
2023年4月より読売新聞の人生案内回答者を担当。
人物・エピソード
- 野球は地元のコロラド・ロッキーズと大学時代を過ごしたボストン・レッドソックスのファンである[12][13]。
- アメリカ民主党支持者である。また、日米安全保障条約と在日米軍が日本の平和に貢献していると主張している[14]。アメリカに住む警察官の弟はドナルド・トランプの支持者で、トランプが大統領に当選してから弟と政治の話ができなくなってしまったという[15]。
- 立川談志に生前、よくしてもらっていた。可愛いがられていたため番組などでも共演することが多かった[16]。
- 献血が好きで、都内の献血ルームで時折り献血している[17]。
- バイク好きで、スズキのバイクに乗っている。愛車はバンディッド1200。インタビューによると、バイク選びのポイントは「運転し易さ」、「低コスト」、「頑丈さ」であるとのこと[18]。
- 自分の出身学部である比較宗教学部を「社会ではなかなか役に立たない」と言い「進路に迷った」と述懐している[16]。その一方で、「お金のためだけに好きでもない投資銀行に就職するみたいなのが、一番格好悪いと思っていました。それで、専攻したのは比較宗教学」とも述べている[3]。
- 高IQ集団メンサのアメリカ会員だった[19]。
- 日本テレビのバラエティー番組『ネプ&イモトの世界番付』で、「ラーメンは中国で生まれ、日本で育ち、アメリカで死んだ」と発言したことが後に中国のメディアで取り上げられていた[20]。
- ヘルシアコーヒーのCMキャラクターに起用された際、「特技はダイエット、趣味は暴飲暴食だ」と話した[21]。
- 日本の安全保障問題について「個人の見解」を主張することに意欲的ではないが、日本の立法、司法、選挙制度については問題点を指摘している[22]。
- 日本の治安の良さ、日本人の正直さに感銘している。「外国から友人が訪ねてきて”せっかく日本に来たのだから、日本ならではの貴重な体験をしたい。金ならいくらでも持っている”とお願いされると”ではその財布を道路に落としておけ。3日後に無傷で戻ってくる奇跡を体験できるだろう”」と言っている。
- 大学では桁違いの金持ちが近くにいた。その人物達は経済的に裕福な家庭で育ち、そのままウォール街や世界規模のコンサルタント会社などで週80時間から100時間ほど働いているが、パックンはそのような生き方をみて「楽しそうにみえない」と話している。パックンは「朝起きて、今日の仕事楽しそうと思える働き方がしたい」「そのために節約を身につけて、お金を増やす育てる方法も覚えた」と話している[23]。
出演
テレビ番組
報道・情報・ワイドショー番組
バラエティ・教養・音楽・スポーツ・経済・ドキュメンタリー番組・その他
テレビドラマ
映画
オリジナルビデオ
- スキャンダラス(TMC) - ジェフ・リー・ハンダー 役
テレビアニメ
劇場アニメ
ラジオ
- 過去の出演
舞台
ネット
ゲーム
CD
CM
連載
その他
書籍
脚注
注釈
出典
関連項目
外部リンク
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