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トルコ語(トルコご、Türkçe)は、アゼルバイジャン語やトルクメン語と同じテュルク諸語の南西語群(オグズ語群)に属する言語。
テュルク諸語のうち最大の話者数をもつ。トルコ語の話者が最も多いのはトルコ共和国であり、人口の約3分の2を占めるトルコ人の母語であるほか、公用語ともなっているため約7500万人のトルコ国民のほとんどはトルコ語を話すことができる[4]。キプロス共和国もギリシャ語と並んでトルコ語を公用語としている[5]が、実際にはキプロス紛争の結果1974年に国が南北に分断され、南部のみを領するようになったキプロス共和国内にはほぼトルコ人が存在しなくなったため、名目のみの公用語となっている。逆に島の北部を領有している北キプロス・トルコ共和国は約33万人の国民のほとんどをトルコ人が占めるようになったため、トルコ語が唯一の公用語となっている。
このほか、ブルガリアに約100万人[4]、ギリシャに約15万人、そのほか北マケドニア共和国やコソボにも母語話者がいる。ドイツ・オーストリア・スイス・リヒテンシュタインなど西ヨーロッパ東部〜中央ヨーロッパのトルコ系移民社会(250万人以上)でも話されているが、現地で生まれてトルコ語が満足に話せない若者も増えている[4]。
アラビア語・ペルシア語からの借用語が極めて多い他、日常語にはブルガリア語・ギリシャ語など周辺の言語からの借用語も多く、近代に入った外来語にはフランス語からのものが多い。
主に中央アジア・トルキスタンを中心に広がるトルクメン語・カザフ語・キルギス語・ウイグル語などのテュルク諸語とは近縁関係にあり、中でも同じオグズ語群に属するアゼルバイジャン語とはかなりの部分相互理解が可能である[6]。
アルタイ山脈付近に居住していたテュルク語族に属するオグズ族は8世紀頃より西進をはじめ、13世紀末には小アジアでオスマン帝国を建国した。オスマン帝国は周辺諸国を次々と征服して大国となり、それにともなって彼らの言語も15世紀頃には書記言語となった。これをオスマン語と呼ぶ。オスマン語は広く使用されたが、アラビア語やペルシア語からの語彙借用が非常に多く[7]、また使用されていたアラビア文字はトルコ語の発音とかみ合わなかったため、表記には必ずしも適していなかった[8]。
1923年にトルコ共和国が建国されると、政権を握ったムスタファ・ケマル・アタテュルクは言語改革を強力に推し進め、1928年には文字をアラビア文字表記からラテン文字表記に改め、古語からの語彙の復活や新造語によって旧来のアラビア語・ペルシア語からの借用語を置き換えるなどの改革を行い[9]、これによって現代トルコ語が確立した。ただし両言語からの借用語は非常に多岐にわたっていたために完全に置換することはできず、言語改革後も多くの借用語がいまだ存在している[10]。
イスタンブール方言を基礎とする共通語を持つほか、いくつかの方言が存在する[11]。
トルコ語の表記には主にラテン文字が用いられる。ただしトルコ語にはq, w, xの3文字は使用されずç, ş, ğ, ı, ö, üの6文字が追加されているため[12]、トルコ語アルファベットは全29文字で構成されることとなる[13]。
現代トルコ語には、a、e、ı、i、o、ö、u、üの8母音があり、下の表のように分類される[15]。
日本語の前舌、後舌母音のことをトルコ語では「細い母音 (ince ünlü)」「太い母音 (kalın ünlü)」という。前舌母音と後舌母音はそれぞれ一語中で共存せず、非円唇母音と円唇母音、広い母音と狭い母音がそれぞれ整然とした対応関係を持つ。
簡単には、「eおよび点の付く母音」と「それ以外の(点の付かない)母音」に分け、前者は「e」で受け、後者は「a」で受けると覚えると分かりやすい。
例えば、時点、地点を表す接尾語(助詞)は「〜de」と「〜da」だが、
のように、直前の母音により使い分ける(deとdaに意味上の区別はない)。
熟語を形成した単語も、
となる。
方向を表す「〜に」は「〜e」と「〜a」、「〜から」は「〜den」と「〜dan」だが、これらも同様にそれぞれ、
になる。
また、「8」、「9」を表す数詞はそれぞれ「sekiz」、「dokuz」だが、これらから派生した「80」、「90」はそれぞれ、
日本語の助詞や助動詞のように、単語の末尾に接尾辞を付着させて文法関係を示す膠着語であり、語順も日本語に似て、原則として主語を文の先頭、述語を文の末尾に置く(SOV型)。名詞には性がなく、接尾辞により大まかに6つの種類の格変化があり、数の区別もある。形容詞も日本語同様、前置修飾である。語形変化する時に母音調和を行うことが大きな特徴である。
ここでは、日本語との違いとして、助詞「は」に当たる主題を表す接尾辞が存在しないこと、主語の人称によって動詞の語尾が変化することが挙げられる。
なお、上文はmektupが定性、つまり話者や聴者がどの手紙かについて既に分かる場合の会話である。限定しない場合は対格の接尾辞が不要である。例: Ben dün mektup yazdım.(私は昨日、(1通の)手紙を書いた。)
このほか、トルコ語には所有接辞が存在する。特に複合名詞において、後ろにある名詞は必ず三人称の所有接辞をつけなければならない。例:
なお、複合名詞にさらに所属人称接辞がつくと、元の三人称の所属接辞は消える。従って、「夕食」と「彼/彼女の夕食」は同じく「akşam yemeği」である[16]。
動詞接辞の-mIşは、間接証拠性やミラティビティを表す。
日本語の「ある」「ない」と同様に、存在・非存在をあらわす「var」「yok」がある。
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