『ジャッカルの日』(ジャッカルのひ、The Day of the Jackal)は、1973年に公開されたイギリス・フランス映画。フレデリック・フォーサイスの同名の小説を原作とする。監督はフレッド・ジンネマン。シャルル・ド・ゴール暗殺計画を主軸とし、本作の冒頭では本作公開の3年前に亡くなったド・ゴールの記念碑ともなっているロレーヌ十字が映し出される。
概要
英国の映画プロデューサーのジョン・ウォルフとオーストリア出身の映画監督のフレッド・ジンネマンは、1971年に出版されたフレデリック・フォーサイスの『ジャッカルの日』か、ロナルド・ミラーの戯曲『Abelard and Heloise』のどちらかを映画化することを目論んだ[4]。
『ジャッカルの日』に決まると、ユニバーサル・スタジオはジャッカル役にアメリカの大物俳優をキャスティングしたいと考えた。ロバート・レッドフォードとジャック・ニコルソンはオーディションのためにヨーロッパに飛んだ。ユニバーサルはニコルソンを支持したが、ジンネマンはヨーロッパの俳優のみをキャスティングするという契約を会社側と取り付けた。デヴィッド・マッカラム、イアン・リチャードソン、マイケル・ヨークらが検討されたのち、最終的にエドワード・フォックスが選ばれた。デニス役はジャクリーン・ビセットがスケジュールの都合で辞退し、オルガ・ジョルジュ=ピコが演じることになった[5]。
フランス、イギリス、イタリア、オーストリアのスタジオとロケ地で撮影された。フランス人プロデューサーのジュリアン・デローデの対応の手腕により、内務省内など、通常は映画製作者が立ち入りを拒否される場所での撮影が可能となった[6]。
シャルル・ド・ゴールは1970年11月9日に亡くなっており、その2年後に撮影は行われた。にもかかわらず、ジンネマンによれば、パレードのシーンの撮影で何人かのパリ市民がド・ゴールを演じた俳優アドリアン・カイラ=ルグランを本物だと間違えたという。
1973年5月16日、アメリカ合衆国で公開。同年6月、イギリスで公開。同年9月14日、フランスで公開。同年9月15日、日本で公開[1]。パリを含むヨーロッパ各地でのロケ撮影が多用され、ドキュメンタリータッチな作風や特注狙撃銃などの演出により、原作の雰囲気が忠実に再現されている。ただし登場人物達のセリフはほとんどが英語となっている。
日本においては1973年洋画配給収入ランキングで9位を記録。また、『キネマ旬報』の1973年度ベストテンでは4位、『映画評論』の同年度ベストテンでは14位を記録した。
長身で物静かな容貌のフォックスが寡黙で鋭い眼差しの殺し屋「ジャッカル」を、また英仏のハーフでもあるロンズデールが、一見凡庸げながら粘り強くジャッカルを追い詰めてゆく老練なルベル警視をそれぞれ好演。本作はフォックスの出世作ともなった。
1997年にリチャード・ギア、ブルース・ウィリス主演で『ジャッカル』としてリメイクされた。ただし、本作のケネス・ロスによる初期稿に基づいた脚色であり、物語の舞台もアメリカで時代背景も異なるなど、フォーサイスの原作とは無関係である。
あらすじ
キャスト
※2019年11月20日発売の「ユニバーサル 思い出の復刻版 ブルーレイ」には、3種類全ての日本語吹替が収録[8]。
※U-NEXTではテレビ東京版を配信しているが、吹き替えの存在しない箇所を日本テレビ版の音声で補完している。
スタッフ
受賞とノミネート
脚注
関連項目
外部リンク
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