ショウナンパンドラ(英:Shonan Pandora)は、日本中央競馬会(JRA)に登録されていた競走馬。おもな勝ち鞍は2014年の秋華賞(GI)、2015年のジャパンカップ(GI)、オールカマー(GII)。馬名は冠名+神から全ての贈り物を与えられた女(ギリシャ語)[4]。
戦績
2011年~2013年
東日本大震災の前日(2011年3月10日)に生まれる[5]。2年後の2013年12月8日の阪神芝1800m新馬戦でデビューし2着[6]。
2014年
年明け初戦の京都芝2000m未勝利戦でスタートで出遅れるも最後の直線で抜け出し初勝利を収める[7]。その後エルフィンステークス、フラワーカップ、スイートピーステークスと3戦全てで単勝オッズ1番人気に支持されるがそれぞれ2着[8]、5着[9]、5着[10]と敗れた。その後1戦を挟み、新潟競馬場の古馬混合500万条件戦で2勝目を挙げる[11]。続く秋華賞トライアル紫苑ステークスで2着となり優先出走権を獲得した[12]。秋華賞では単勝オッズ3番人気に支持され、騎乗した浜中俊がインコースをつくレース運びで抜け出し、オークス馬のヌーヴォレコルトを2着に抑えて優勝[13]。重賞初勝利がGI初勝利となった。なお、ショウナンパンドラを管理する高野友和調教師も重賞初勝利及びGI初勝利となった[13]。同時に紫苑ステークス経由では秋華賞初勝利・初連対となり[14]、馬券に絡んだのも2002年シアリアスバイオ[15]以来3頭目である。
続くエリザベス女王杯では6着であった[16]。
2015年
初戦は大阪杯から始動するも、不良馬場に泣き9着に終わった[17]。続くヴィクトリアマイルでは、縦長の速い流れの中、二の足がつかず追い込みも不発に終わり8着だった[18]。陣営は次走に宝塚記念を選択。主戦の浜中が同レースでデニムアンドルビーに先約があるため、池添謙一と新コンビを組むことになった[19]。レースでは、最内枠を生かし最短距離を走り3着入線、11番人気の低評価を跳ね返した[20]。放牧をはさみ、秋はオールカマーへ出走。最後の直線でヌーヴォレコルトが最内を突いて抜け出すも、大外から上がり最速で差し切り、牝馬では97年のメジロドーベル以来18年ぶりの優勝。重賞2勝目とともに天皇賞(秋)の優先出走権を手にした[21]。天皇賞(秋)では、スタートしてすぐの2コーナーで15番枠の影響で道中後方となり、上がり最速タイを叩き出すも4着までだった[22]。次戦のジャパンカップでは、前走と同じ15番枠となり、騎乗した池添が「競馬の神様にうまく乗れるのか?と試されている気がした」と話していた[23]。最後の直線では馬体をぶつけられながらも馬群を抜け出し、最内から伸びたラストインパクトをクビ差で差し切り、GI2勝目[23]を同レース史上8回目(7頭目)の牝馬戴冠の快挙で飾った[24]。この後、陣営は有馬記念へ出走を表明するも、最終追い切り後の息の入りがいつもと異なるため出走を回避した[25]。この秋の活躍が評価され、JRA賞最優秀4歳以上牝馬に選出された[26]。
2016年
初戦は大阪杯から始動したが3着[27]、続くヴィクトリアマイルでは後方から追い込むも3着に敗れた[28]。その後、宝塚記念に向けて調整されていたが、6月10日に左第3中手骨遠位罅裂骨折が判明[29]し宝塚記念出走を断念、休養に入っていたが、11月2日に現役引退が決まった。引退後は生まれ故郷の白老ファームで繁殖牝馬となる[30]。
競走成績
競走日 |
競馬場 |
競走名 |
格 |
距離(馬場) |
頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 |
タイム (上り3F) |
着差 |
騎手 |
斤量 |
1着馬(2着馬)
|
2013.12.08
|
阪神
|
2歳新馬
|
|
芝1800m(良)
|
9
|
7
|
7
|
03.3(02人)
|
2着
|
1:49.2(33.4)
|
-0.1
|
浜中俊
|
54kg
|
ブルーフラッシュ
|
2014.01.05
|
京都
|
3歳未勝利
|
|
芝2000m(良)
|
16
|
8
|
15
|
02.8(01人)
|
1着
|
2:01.0(34.9)
|
-0.2
|
浜中俊
|
54kg
|
(アイスブレイク)
|
0000.02.08
|
京都
|
エルフィンS
|
OP
|
芝1600m(重)
|
11
|
3
|
3
|
02.9(01人)
|
2着
|
1:38.0(34.0)
|
-0.3
|
浜中俊
|
54kg
|
シャイニーガール
|
0000.03.21
|
中山
|
フラワーC
|
GIII
|
芝1800m(良)
|
16
|
3
|
5
|
03.9(01人)
|
5着
|
1:51.8(36.6)
|
-0.5
|
浜中俊
|
54kg
|
バウンスシャッセ
|
0000.05.04
|
東京
|
スイートピーS
|
OP
|
芝1800m(良)
|
16
|
5
|
10
|
02.8(01人)
|
5着
|
1:47.8(33.6)
|
-0.5
|
川須栄彦
|
54kg
|
シャイニーガール
|
0000.05.24
|
東京
|
カーネーションC
|
500万下
|
芝1800m(良)
|
17
|
8
|
17
|
05.5(03人)
|
2着
|
1:47.7(33.0)
|
-0.0
|
C.ウィリアムズ
|
54kg
|
ヘイジームーン
|
0000.08.16
|
新潟
|
糸魚川特別
|
500万下
|
芝2000m(重)
|
14
|
2
|
2
|
02.0(01人)
|
1着
|
2:00.1(33.6)
|
-0.4
|
岩田康誠
|
52kg
|
(メイクアップ)
|
0000.09.13
|
新潟
|
紫苑S
|
OP
|
芝2000m(不)
|
18
|
4
|
7
|
02.8(01人)
|
2着
|
2:03.3(35.7)
|
-0.0
|
岩田康誠
|
54kg
|
レーヴデトワール
|
0000.10.19
|
京都
|
秋華賞
|
GI
|
芝2000m(良)
|
17
|
3
|
6
|
10.1(03人)
|
1着
|
1:57.0(34.3)
|
-0.0
|
浜中俊
|
55kg
|
(ヌーヴォレコルト)
|
0000.11.16
|
京都
|
エリザベス女王杯
|
GI
|
芝2200m(良)
|
18
|
6
|
12
|
08.9(04人)
|
6着
|
2:12.7(33.3)
|
-0.4
|
浜中俊
|
54kg
|
ラキシス
|
2015.04.05
|
阪神
|
大阪杯
|
GII
|
芝2000m(不)
|
14
|
6
|
10
|
21.8(07人)
|
9着
|
2:04.8(38.4)
|
-1.9
|
浜中俊
|
55kg
|
ラキシス
|
0000.05.17
|
東京
|
ヴィクトリアマイル
|
GI
|
芝1600m(良)
|
18
|
8
|
17
|
16.2(07人)
|
8着
|
1:32.8(33.5)
|
-0.9
|
浜中俊
|
55kg
|
ストレイトガール
|
0000.06.28
|
阪神
|
宝塚記念
|
GI
|
芝2200m(良)
|
18
|
1
|
1
|
99.2(11人)
|
3着
|
2:14.6(34.7)
|
-0.2
|
池添謙一
|
56kg
|
ラブリーデイ
|
0000.09.27
|
中山
|
オールカマー
|
GII
|
芝2200m(良)
|
15
|
2
|
3
|
07.6(03人)
|
1着
|
2:11.9(34.1)
|
-0.2
|
池添謙一
|
55kg
|
(ヌーヴォレコルト)
|
0000.11.01
|
東京
|
天皇賞(秋)
|
GI
|
芝2000m(良)
|
18
|
7
|
15
|
09.0(05人)
|
4着
|
1:58.6(33.4)
|
-0.2
|
池添謙一
|
56kg
|
ラブリーデイ
|
0000.11.29
|
東京
|
ジャパンC
|
GI
|
芝2400m(良)
|
18
|
7
|
15
|
09.2(04人)
|
1着
|
2:24.7(33.9)
|
-0.0
|
池添謙一
|
55kg
|
(ラストインパクト)
|
2016.04.03
|
阪神
|
大阪杯
|
GII
|
芝2000m(良)
|
11
|
7
|
8
|
05.9(04人)
|
3着
|
1:59.5(33.3)
|
-0.2
|
池添謙一
|
56kg
|
アンビシャス
|
0000.05.15
|
東京
|
ヴィクトリアマイル
|
GI
|
芝1600m(良)
|
18
|
7
|
15
|
04.4(02人)
|
3着
|
1:31.9(33.5)
|
-0.4
|
池添謙一
|
55kg
|
ストレイトガール
|
|
繁殖成績
|
生年 |
馬名 |
性 |
毛色 |
父 |
厩舎 |
馬主 |
戦績
|
初仔 |
2018年 |
ショウナンハイネス |
牝 |
鹿毛 |
ロードカナロア |
栗東・高野友和
→園田・保利良平
|
国本哲秀
|
9戦1勝(引退・繁殖)
|
第2仔
|
2019年
|
パンドレア
|
牝
|
鹿毛
|
栗東・斉藤崇史
|
(有)シルクレーシング
|
18戦2勝(現役)
|
第3仔
|
2020年
|
ウォーターハウス
|
牡
|
黒鹿毛
|
栗東・高野友和
|
10戦1勝(現役)
|
第4仔
|
2021年
|
レイナドラーダ
|
牝
|
栗毛
|
レイデオロ
|
4戦0勝(引退)
|
第5仔
|
2022年
|
ショウナンサムデイ
|
牝
|
青鹿毛
|
サートゥルナーリア
|
美浦・奥村武
|
国本哲秀
|
2戦1勝(現役)
|
第6仔
|
2023年
|
ショウナンパンドラの2023
|
牡
|
栗毛
|
ドレフォン
|
|
|
デビュー前
|
第7仔
|
2024年
|
ショウナンパンドラの2024
|
牡
|
栗毛
|
エピファネイア
|
|
|
デビュー前
|
血統表
脚注
外部リンク
|
---|
(旧)最優秀5歳以上牝馬 |
1950年代 | |
---|
1960年代 | |
---|
1970年代 | |
---|
1980年代 | |
---|
1990年代 | |
---|
2000年代 | |
---|
|
---|
最優秀4歳以上牝馬 |
|
---|
- 1 2001年より馬齢表記法が数え年から満年齢に移行
*2 1954-1971年は「啓衆社賞」、1972-1986年は「優駿賞」として実施
|