ケンバ・ハドレイ・ウォーカー(Kemba Hudley Walker, 1990年5月8日 - )は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ブロンクス区出身の元プロバスケットボール選手であり、現在は指導者。現役時代のポジションはポイントガード。
経歴
カレッジ
ニューヨーク州ハーレムにあるライス高等学校からコネチカット大学に進学。2011年にはNCAAトーナメントで優勝に導いた[1][2]。
シャーロット・ボブキャッツ / ホーネッツ
2011年のNBAドラフトの1巡目9位でシャーロット・ボブキャッツに指名された[3]。1年目はD・J・オーガスティンの控えとして起用され、2年目から先発に定着した。ボブキャッツオーナー時代のマイケル・ジョーダンとしては数少ないドラフト成功例である。
2013-14シーズン、久しぶりのプレーオフに進出するが、1stラウンドで、ディフェンディングチャンピオンのマイアミ・ヒートに4戦全敗でスイープ負けを喫した。
2015-16シーズン、2016年1月18日のユタ・ジャズ戦では、球団記録記録となる1試合52得点を記録した(従来の記録はグレン・ライスの48得点)[4][5]。このシーズンは81試合に平均35.6分の出場で、20.9得点・4.4リバウンド・5.2アシスト・1.6スティールなどを記録した。
2016-17シーズン、2017年1月26日、NBAオールスターゲームにヘッドコーチ推薦での初出場が決定した[6]。このシーズンは79試合に平34.7均分の出場で、23.2得点・3.9リバウンド・4.4アシスト・1.1スティールなどを記録した。
2017-18シーズン、2018年2月4日に行われたフェニックス・サンズ戦で18得点を記録、試合はホーネッツが115-110で勝利した。この試合でウォーカーはキャリア通算930本目の3ポイントシュートを成功させた。これによりデル・カリーが保持していたチーム最多3ポイントシュート成功記録929本を更新した[7]。2018年2月8日、負傷により欠場が決まったクリスタプス・ポルジンギスの代わりに2月18日にロサンゼルスのステイプルズ・センターで行われるオールスターゲームへの出場が決まった[8]。同日行われたポートランド・トレイルブレイザーズ戦で40得点を記録、試合はオーバータイムの末ブレイザーズに109-103で敗れた[9]。3月22日に行われたメンフィス・グリズリーズ戦でキャリア通算9度目の40得点以上となる46得点、10本の3Pシュートを記録、試合はホーネッツがNBA史上6番目に大きい点差となる140-79で勝利した[10]。3月26日に行われたニューヨーク・ニックス戦でオーバータイムの11得点を含む31得点を記録、試合はホーネッツが137-128で勝利した[11]。このシーズンは80試合に平均34.2分の出場で、22.1得点・3.1リバウンド・5.6アシスト・1.1スティールなどを記録した。
2018-19シーズン、2018年11月17日のフィラデルフィア・76ers戦で自身初の60得点を記録した[12]。このシーズンは全82試合に平均34.9分の出場で、25.6得点(リーグ10位)・4.4リバウンド・5.9アシスト・1.2スティールなどを記録し、自身初のオールNBAチーム(3rd)を受賞した。
2019年5月に楽天NBAのゲストで日本に初来日している。
ボストン・セルティックス
2019-20シーズン開幕前の2019年6月30日にボストン・セルティックスと4年総額1億4100万ドルのマックス契約を結んだ[13]。
ニューヨーク・ニックス
2020-21シーズン終了後の2021年6月18日にアル・ホーフォード、モーゼス・ブラウンとのトレードで、ドラフト指名権と共にオクラホマシティ・サンダーに放出され[14]、8月5日にサンダーとバイアウトに合意しFAとなった[15]。その後、11日に地元ニューヨークに本拠地を置くニューヨーク・ニックスと2年契約を結んだ[16]。
2021-22シーズンは開幕から先発出場していたが、11月に調子を落として同月末にローテーションから外され、トレードの噂も浮上した[17][18]。しかし、新型コロナウイルスの影響で欠場者が続出していたため、12月19日からローテーションに復帰[19]。23日のワシントン・ウィザーズ戦では44得点を記録した[20]。
その後、2022年2月23日にニックスのフロントと面談し、このシーズンの残りの試合には出場しないことで合意した[21]。
ダラス・マーベリックス
2022年6月30日に複数のドラフト指名権とのトレードで、デトロイト・ピストンズへ放出された[22]。その後、10月17日に解雇された。
2022-23シーズンは開幕から無所属のまま過ごしていたが、2022年11月29日にダラス・マーベリックスと契約した[23]。
2023年1月6日に解雇された[24]。
ASモナコ
2023年7月21日にユーロリーグとLNBに所属するASモナコ(英語版)と契約した[25]。チームにはマイク・ジェームズという絶対的なポイントガードがいた為、プレータイムは限られた[26]。
2024年7月2日に現役引退を発表した[27]。その後ホーネッツの選手強化コーチに就任することが発表された[28]。
個人成績
NBA
レギュラーシーズン
シーズン
|
チーム
|
GP
|
GS
|
MPG
|
FG%
|
3P%
|
FT%
|
RPG
|
APG
|
SPG
|
BPG
|
PPG
|
2011–12
|
CHA
|
66 |
25 |
27.2 |
.366 |
.305 |
.789 |
3.5 |
4.4 |
.9 |
.3 |
12.1
|
2012–13
|
82 |
82 |
34.9 |
.423 |
.322 |
.798 |
3.5 |
5.7 |
2.0 |
.4 |
17.7
|
2013–14
|
73 |
73 |
35.8 |
.393 |
.333 |
.837 |
4.2 |
6.1 |
1.2 |
.4 |
17.7
|
2014–15
|
62 |
58 |
34.2 |
.385 |
.304 |
.827 |
3.5 |
5.1 |
1.4 |
.5 |
17.3
|
2015–16
|
81 |
81 |
35.6 |
.427 |
.371 |
.847 |
4.4 |
5.2 |
1.6 |
.5 |
20.9
|
2016–17
|
79 |
79 |
34.7 |
.443 |
.399 |
.847 |
3.9 |
5.5 |
1.1 |
.3 |
23.2
|
2017–18
|
80 |
80 |
34.2 |
.431 |
.384 |
.864 |
3.1 |
5.6 |
1.1 |
.3 |
22.1
|
2018–19
|
82 |
82 |
34.9 |
.434 |
.356 |
.844 |
4.4 |
5.9 |
1.2 |
.4 |
25.6
|
2019–20
|
BOS
|
56 |
56 |
31.1 |
.425 |
.381 |
.864 |
3.9 |
4.8 |
.9 |
.5 |
20.4
|
2020–21
|
43 |
43 |
31.8 |
.420 |
.360 |
.899 |
4.0 |
4.9 |
1.1 |
.3 |
19.3
|
2021–22
|
NYK
|
37 |
37 |
25.6 |
.403 |
.367 |
.845 |
3.0 |
3.5 |
.7 |
.2 |
11.6
|
2022–23
|
DAL
|
9 |
1 |
16.0 |
.421 |
.250 |
.810 |
1.8 |
2.1 |
.2 |
.2 |
8.0
|
通算
|
750 |
697 |
33.1 |
.418 |
.360 |
.840 |
3.8 |
5.3 |
1.2 |
.4 |
19.3
|
オールスター
|
4 |
2 |
20.9 |
.452 |
.280 |
--- |
2.3 |
4.5 |
.8 |
.0 |
11.3
|
プレーオフ
シーズン
|
チーム
|
GP
|
GS
|
MPG
|
FG%
|
3P%
|
FT%
|
RPG
|
APG
|
SPG
|
BPG
|
PPG
|
2014
|
CHA
|
4 |
4 |
38.3 |
.473 |
.500 |
.778 |
3.8 |
6.0 |
2.0 |
.8 |
19.5
|
2016
|
7 |
7 |
37.1 |
.366 |
.326 |
.943 |
3.0 |
4.0 |
1.3 |
.6 |
22.7
|
2020
|
BOS
|
17 |
17 |
36.9 |
.441 |
.310 |
.852 |
4.1 |
5.1 |
.9 |
.4 |
19.6
|
2021
|
3 |
3 |
30.3 |
.317 |
.176 |
.900 |
4.0 |
4.0 |
.3 |
.0 |
12.7
|
通算
|
31 |
31 |
36.5 |
.412 |
.324 |
.868 |
3.8 |
4.8 |
1.1 |
.5 |
19.6
|
ユーロリーグ
シーズン
|
チーム
|
GP
|
GS
|
MPG
|
FG%
|
3P%
|
FT%
|
RPG
|
APG
|
SPG
|
BPG
|
PPG
|
2023–24
|
ASモナコ
|
26 |
1 |
11.0 |
.389 |
.364 |
.778 |
1.4 |
1.0 |
.4 |
.0 |
4.4
|
カレッジ
シーズン
|
チーム
|
GP
|
GS
|
MPG
|
FG%
|
3P%
|
FT%
|
RPG
|
APG
|
SPG
|
BPG
|
PPG
|
2008–09
|
UConn
|
36 |
2 |
25.2 |
.470 |
.271 |
.715 |
3.5 |
2.9 |
1.1 |
.2 |
8.9
|
2009–10
|
34 |
34 |
35.2 |
.405 |
.339 |
.767 |
4.3 |
5.0 |
2.0 |
.4 |
14.6
|
2010–11
|
41 |
41 |
37.6 |
.428 |
.330 |
.819 |
5.4 |
4.5 |
1.9 |
.2 |
23.5
|
通算
|
111 |
77 |
32.8 |
.428 |
.325 |
.782 |
4.3 |
4.4 |
1.7 |
.2 |
16.1
|
脚注
外部リンク