S1(エスワン)は、日本のアダルトビデオメーカー。フルネームはS1 NO.1 STYLE(エスワン ナンバーワンスタイル)。
株式会社WILLの社内メーカーで、単体女優物のうち特にモデル系やギャル系などのスレンダー女優や美形女優のみを扱う[1]。2004年11月の設立から1年あまりで、MOODYZと並ぶ会社の看板メーカーに成長した。
MOODYZに続く北都の社内レーベルとして発足[2]。2004年の専門誌各紙10月号に12頁ぶちぬきの広告を出しリリースが告知された[2]。
当初キャッチコピーは「オチンチン入れちゃうセルメーカー」で、文字通り本番行為を売りにしていた。また、いわゆるビデ倫系のビデオが陰毛(当時)や肛門にまでモザイク処理を施していたのに対し、S1は「まる見え」をアピール。
最初期の一部作品を除いた全作が「ギリギリモザイク(ギリモザ)」になっており、当初は採用作品には全作品、タイトルの冒頭に「ギリギリモザイク」(レンタル版は一部を除いてモザイクがセル版とは異なるので「オチンチン入れちゃう。」に変更される)が付いていた。本番以外の点では基本的にハードな内容は少なく、インディーズが得意とするジャンルと非インディーズが得意とするジャンルの中間を狙っているといわれた。
立ち上げ時には「超一流の女優を超一流の監督で」をコンセプトとしており[3]、後述のように移籍組と新人のハイブリッドな「S級女優」を擁する展開で、企画はやらない、ハメドリしない、男優は極力映さないという高級感をアピールしていた[3]。これは当時のセルメーカーがレンタルでデビューした女優の移籍=セル初という売り文句に頼っていたことを受け、新人女優を育成するセルメーカーという意味付けもあった[2]。専属女優の長期化により幅を持たせる意味で、内容に関してはドラマ作品も採用するなど変容しているが[3]、その後もキャッチフレーズを「日本一の美少女メーカー」、「日本一の超単体メーカー」とし、2020年現在WILL系列で唯一専属女優の出演作のみのリリースとなっているなど、ブランドイメージを保っている[3]。
かつては女優は基本的にレンタル系からの移籍である「セル初」系と、初めてAVに出演する「新人」系(早咲まみ・麻美ゆまはほぼ同時期にビデ倫でもデビューしているが、新人扱いである)の2つに分けられていた。ただし、西野翔(2006年6月初登場)はすでにSODクリエイトやアイエナジーなどの作品に出演しており、「セル初」と「新人」のいずれにも該当しないため、「解禁」として扱っていた。同様に、吉沢明歩(2007年1月初登場)やみひろ(2007年8月初登場)も共にマキシング作品でセルデビューしており、「解禁」として扱っている。また、いおり(井上詩織・2006年12月初登場)や松島かえで(2008年10月初登場)は一度引退を経てエスワンでAV女優に復帰したので、「復活」として扱っていた[4]。そのほか、MOODYZ専属女優だった南波杏は引退記念特別出演のため、「引退」として扱っていた。
2004年11月のスタート時には、蒼井そら、小川流果、小倉ありすの人気女優3名にかわい果南、白石みさと、早咲まみ、原千尋、日野鈴、MEW、持田茜、米倉夏弥の新人8名を加えた合計11名でスタートし、2005年3月にセル初7名、4月に新人10名同時デビュー後はほぼ毎月のペースで新女優を導入。大物は2005年3月の小森美樹、5月のあいだゆあ(スタイルアートとの2社専属)、6月の北島優、11月の麻美ゆま(アリスJAPANとの2社契約)、2006年5月の青木りんなど。蒼井そらの『セル初 蒼井そら ギリギリモザイク』(2004年)は累計10万本というヒット作となった[2]。
2010年6月には、日本初のアダルト3D作品となる『3D×佳山三花 立体映像で魅せる極上BODYセックス』を発売した[5]。
2010年6月より妹系AV女優のために新レーベル「トゥルリラ」を発足し、第1期生として瑠川リナがデビュー。その後は基本的にソフト路線の妹系AV女優に関しては、「トゥルリラ」レーベルで作品を発表し、比較的ハードな作品はS1レーベルとして作品を発表していたが、2013年4月にレーベル休止となった。レーベル名の「トゥルリラ」は、「TRUE REAL LOVE」(トゥルー リアル ラヴ)からきている。
かつてはデビューから一定の期間が経つと、一部の超人気女優を除いて、MOODYZなど系列の他メーカーからも作品がリリースされはじめ、S1からはフェードアウトする形になっていた。
リリースペースは通常それぞれの女優ごとに1か月につき1作だが、場合によっては変則的な発売がされることもある。
2020年11月、「ド田舎の夏はヤルことがなくて…」シリーズの演出が評価され、「ど田舎」の単語が週刊プレイボーイ選定・2020年AV流行語大賞第9位に選ばれる[6]。2022年8月には『朝を迎えてもひたすらに犯●れたい』シリーズ、および『こんな爆乳に挟まれたい』シリーズが、「令和のテッパンシリーズ」として週刊プレイボーイで誌面特集された[7]。2023年6月にはファンの自宅訪問という従来にもあった切り口ながらも、24時間カメラを回す生活感の出る演出が好評を得た『M男クンのお宅に〇〇が緊急出撃』シリーズ、主観視点のバイノーラル録音、オナニーサポート作品『10変化』シリーズが新たなテッパンシリーズとして同誌で特集された[8]。
2024年11月、エスワン20周年となりロゴを変更し、12月から7か月連続で20周年記念作品をリリースすることを発表した[9]。第一弾は12月10日にエスワン専属女優24名総出演のS1 PRECIOUS GIRLS 2024 オールスター24名大集合ハーレムアイランドSpecial[注釈 1]。同年3月3日週FANZA通販フロアランキングにて、第4弾作品『エスワン20周年記念 AV業界史に残る最強タッグ作品 SUPER VVVIP 乱交 PARTY 舐めまくり 挿れまくり イキまくり 非日常で乱れまくる奇跡のドリーム大共演 河北彩伽 金松季歩 本郷愛 田野憂 小日向みゆう 兒玉七海 榊原萌 神楽ももか 五条恋』が初登場4位ランクイン[10]。
など
2012年6月にスタートしたデジタル配信専門レーベル。DMM.R18独占で先行配信され、後日完全版もリリースされる。出演者を以下にまとめる。
春菜はな、瑠川リナ、倉多まお、堀咲りあ、香西咲、上原保奈美、吉沢明歩、きみの歩美
記号の意味
2010年1月22日には全日本プロレスとのコラボ企画、全日本プロレス×S1 エスワン5周年記念大会を開催、吉沢明歩杯争奪6人タッグマッチ、佳山三花杯争奪「F4vsディストラクション」、桜ここみ杯&賞金「300万円」争奪3WAYトーナメント、渕正信もてもてスーパーファイト(大空かのん、月見栞が渕とタッグを組んだ。)が行われた[25]。