『たまゆら』は、NHK連続テレビ小説の第5作。1965年(昭和40年)4月5日から1966年(昭和41年)4月2日まで放送された[1]。全310回[1]。
概要
会社を引退した老人が第2の人生の門出に『古事記』を手に旅に出る、という内容で[1][2]、川端康成が初めてテレビドラマのために書き下ろした作品[注 1]。川端は他の仕事を見合わせて原作を執筆し、ロケにも同行し、エキストラとしてカメオ出演している。
宮崎市や日南海岸の観光地で広くロケを行っている点に特徴がある。これは取材旅行で宮崎を訪問した川端がその景色を気に入り、ドラマの舞台に選定したからである。なかでも気に入ったのが夕陽に映える大淀川で、「大淀川は広いし、橘橋[注 2]はきれいだ。これに夕日があれば宮崎の宝だ」と、橘公園一帯からの眺めを絶賛している。ドラマでも、矢野周一夫妻が、橘公園のロンブルテントから夕日を眺めるシーンが放送されている。このドラマの影響で、宮崎への新婚旅行ブームがさらに高まり、「観光宮崎」が最高潮を迎えるきっかけとなった。
主演の笠智衆は、本作がテレビドラマ初出演となる[1]。男性の単独主演の作品は、本作の放送後『ロマンス』まで途切れる(『旅路』は女優との共同主演)[3]。
視聴率は、初回視聴率は30.2%、最高視聴率は44.7%、平均視聴率は33.6%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)[3]。
再放送時間が月曜 - 土曜12時40分 - 12時55分体制は本作までで、次作『おはなはん』から月曜 - 土曜12時45分 - 13時となる[4]。
2015年10月、川端康成による直筆原稿が神奈川県鎌倉市の川端邸で発見された[5]。
映像の喪失
| この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方) 出典検索?: "たまゆら" テレビドラマ – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2013年6月) |
当時の放送用VTRはテープ・機器とも高価だったうえ、著作権法の縛り等で番組の保存が原則行えず、本作を収録した全話のマスターテープは他の番組収録に使い回された。それ故にNHKに映像は現存していないため本作は再放送もソフト化も不可能である。撮影風景などを収めたニュースフィルムのみが現存している。
キャスト
スタッフ
脚注
注釈
- ^ 川端は1951年に本作と同題名の小説『たまゆら』を発表しているが、連続テレビ小説の原作として使用されたのは川端自身による新規のオリジナル作品であった。
- ^ 現在架設され供用されている6代目橋梁ではなく、1932年に完成して1975年まで供用されていた5代目橋梁である。
出典
外部リンク
NHK 連続テレビ小説 |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
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たまゆら (1965年度)
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NHK 月 - 土12:40 - 12:55枠 |
うず潮
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たまゆら(再放送)
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1960年代 (#01 - 09) | |
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1970年代 (#10 - 24) | |
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1980年代 (#25 - 43) | |
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1990年代 (#44 - 61) | |
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2000年代 (#62 - 81) | |
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2010年代 (#82 - 101) | |
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2020年代 (#102 - 121) | |
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「*」…NHK大阪放送局制作。「☆」…放送期間1年間(他は半年)。
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