『うつぶし』は、日本の小説家隼見果奈による小説である。
2012年、筑摩書房と東京都三鷹市が共催する第28回太宰治賞を受賞する[1]。同年、書き下ろし短編『海とも夜とも違う青』を併録した単行本『うつぶし』が筑摩書房より刊行される[2]。装幀は、緒方修一による。装画は、コンドウカヨによる[3]。
小説家の小川洋子は、「人間としての他者とのつながりは弱い主人公が、鶏との密接な関係の中で、鶏の凶暴さに影響されて自分の暴力の予感におびえるという設定がユニークで面白いと思った」[4]と評価している。詩人の荒川洋治は、「文学的な密度、完成度は高い」「養鶏場での鶏との暮らしや労働現場が緻密に鋭く描かれている」[4]と評価している。