リュクサンブール駅 (Gare du Luxembourg )はフランス ・パリ の5区 と6区 の境界にあるRER B線の駅 である。カルチエ・ラタン に位置し、リュクサンブール宮殿 ・庭園 の最寄り駅である。
1895年 にパリと南郊外を結ぶソー線 がパリ中心部まで乗り入れた際に、その始発駅として開業した。1977年 からはRERの中間駅となっている。
駅構造
駅はサン=ミッシェル大通り (Boulevard Saint-Michel)の地下にある。プラットホーム は相対式2面2線である。改札口 と地上への出口は駅の南北両端にある。
駅のすぐ北からはサン・ミッシェル=ノートルダム駅 まで最大40.8パーミル の下り勾配となっている。
歴史
リュクサンブール駅はパリ・オルレアン鉄道 の郊外路線ソー線 の起点駅として1895年 5月31日に開業した。
ソー線の起点はもともとパリ南部のダンフェール=ロシュロー駅 だった。1900年 の万国博覧会 を控え、パリ・オルレアン鉄道はソー線をパリの中心部により近い位置まで乗り入れることを計画した。1889年にダンフェール=ロシュローからリュクサンブールまで2135mの地下線を建設する計画が発表され、1892年には政府の許可を受けて着工、1895年に開業した。
同区間の開業はメトロ やオステルリッツ駅 -オルセー駅 間よりも早く、パリで初の地下線、地下駅である。またダンフェール=ロシュロー駅と中間駅のポール=ロワイヤル駅 には一部に開口部があり、駅舎も地上にあるため、完全な地下駅はリュクサンブール駅が唯一であった。当時のソー線は蒸気機関車 牽引であり、リュクサンブール駅には排煙のため巨大な送風機 が設置されていた。
開業後、ソー線をさらに北のサン=ミッシェル広場 やセーヌ川 右岸まで延長することが検討された。しかし丘の上にあるリュクサンブール駅からセーヌ川の河底まで下るには53パーミル もの勾配が生じることが分かり、このような急勾配、しかもトンネル内で蒸気機関車を運行することは不可能であるとして断念された。
1930年代 になると、のちのRER の原型となる郊外路線の都心乗り入れ計画の一つとして、ソー線の近代化が行われた。1937年 11月16日には直流1500Vで電化 され、1938年 1月18日にはリュクサンブール駅とソー線はパリ首都(メトロポリタン)鉄道(CMP = Compagnie du chemin de fer métropolitain de Paris、RATP の前身)に移管された。しかしリュクサンブール駅から右岸への延長は、資金難から着工に至らないまま第二次世界大戦 勃発により中止された。
1950年代 から60年代 には再びソー線の延長と北部郊外への直通が計画された。この際にはリュクサンブール駅を廃止し、サン=ミッシェルとの中間点付近に新駅を建設することも計画されたが、1971年 の計画変更で駅の存続が決まった。延長工事は1974年 に始まり、1977年 12月8日にリュクサンブール駅からシャトレ=レ・アル駅 までが開業した。この日からソー線は新規開業区間と合わせてRERのB線となった。
駅周辺
駅の周辺はカルチエ・ラタン 地区であり、多くの大学・高等教育機関や研究機関がある。代表的なものは以下の通り。
大学
グランゼコール
その他
パリ国立聾唖学校 - サン・ジャック通り(rue Saint Jacques)
サント・ジェヌヴィエーヴ図書館 - パンテオン広場
リュクサンブール宮殿 およびリュクサンブール庭園 は駅の西に位置し、庭園の入口の一つは駅の北側の出口のすぐ前にある。またパンテオン へも近い。
隣の駅
RER
B線
サン・ミッシェル=ノートルダム駅 (Saint-Michel - Notre-Dame) - リュクサンブール駅 - ポール=ロワイヤル駅 (Port-Royal)
参考文献
Lamming, Clive (2005). Paris ferroviaire . Parigramme. ISBN 2-84096-424-4
Tricore, Jean (2002). le RER, le réseaufrancillien . RATP
北緯48度50分48秒 東経2度20分25秒 / 北緯48.84667度 東経2.34028度 / 48.84667; 2.34028 座標 : 北緯48度50分48秒 東経2度20分25秒 / 北緯48.84667度 東経2.34028度 / 48.84667; 2.34028