1963年オランダグランプリ (1963 Dutch Grand Prix) は、1963年のF1世界選手権第3戦として、1963年6月23日にザントフォールト・サーキットで開催された。
レースは80周で行われ、ロータスのジム・クラークがポール・トゥ・ウィン、ブラバムのダン・ガーニーが2位、フェラーリのジョン・サーティースが3位となった。
レース概要
フェラーリは、前週に行われたル・マン24時間レースでのアクシデントで火傷を負ったウィリー・メレスに代わり、本年からスポーツカー世界選手権のドライバーとして同チームに加入していたルドビコ・スカルフィオッティを起用した[1][2]。ポルシェが前年をもってワークス活動から撤退してからも古い718で独自に活動を続けていたカレル・ゴダン・ド・ボーフォール率いるエキュリー・マールスベルゲンは、ド・ボーフォール自身に加えてフォーミュラ・ジュニアで活躍していたゲルハルト・ミッターが初めてスポット参戦した[3]。
ジム・クラークはポールポジションを獲得し、予選2位のグラハム・ヒルと同3位のブルース・マクラーレンとともにフロントローを、同4位のジャック・ブラバムと同5位のジョン・サーティースが2列目を占めた[1][4]。
スタートでクラークがトップを守り、グラハム・ヒルとマクラーレンが続くが、マクラーレンはギアボックスのトラブルで早々にリタイアし、代わって3位に上がったブラバムがグラハム・ヒルに追いつき、2位争いを繰り広げる。その後方でサーティースとダン・ガーニーが4位争いを繰り広げた。2位に上がったブラバムは55周目にスロットルのスタックでグラベルへコースアウトしてしまい順位を落とし、グラハム・ヒルは2位に戻った。しかし、グラハム・ヒルもオーバーヒートによりマシンを止め、サーティースとガーニーが前に出る。サーティースは63周目にミスを犯し、ガーニーが2位に上がった。グラハム・ヒルはレースに復帰したが、エンジントラブルでリタイアとなった[1]。
クラークは一度もトップを譲らず、全車を周回遅れにして[5]グランドスラム(ポールポジション、ファステストラップ、全周回1位、優勝)で完勝した。ガーニーはブラバム移籍後初の2位、3位のサーティースはフェラーリ移籍後初の表彰台に立った。4位のイネス・アイルランドは、前戦ベルギーGPでデビューしたBRPの自製マシンによる初入賞をもたらした。リッチー・ギンサーは5位、F1デビュー戦のスカルフィオッティは6位入賞を果たした[1]。
エントリーリスト
- 追記
結果
予選
決勝
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第3戦終了時点のランキング
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- 注: トップ5のみ表示。ベスト6戦のみがカウントされる。
脚注
参照文献
外部リンク