陸前高田駅(りくぜんたかたえき)は、岩手県陸前高田市高田町字館の沖にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)大船渡線BRT(バス高速輸送システム)のバス停留所である。
元々は同社の大船渡線の鉄道駅であった。BRT転換後は、他社のバス路線も含めた陸前高田市内のバスターミナルを兼ねている。
歴史
本節では前身の鉄道駅および、その後継に当たる大船渡線BRTを中心に扱う。
駅構造
東日本大震災からの復興事業において、陸前高田市が中心市街地に整備した交通広場に駅が設置されている。当初の再生計画では隣接地(南側法面下)に内陸移設した鉄道駅を設ける方針だったが[4]、鉄道復旧の断念により予定スペースは活用されず、交通広場のみの整備となった。
駅舎は震災前の駅舎を模して作られた[報道 3][新聞 3]もので、鉄道路線との接続がないBRT単独駅で唯一みどりの窓口が設置されている。BRTの乗降場はロータリー内の1か所で、盛方面、気仙沼方面、陸前矢作方面がすべて同一箇所で発着する。
この他、BRT以外の路線バスの停留所も交通広場内に設けられているが(後述)、隣接地に本社のある気仙タクシーを除き、営業所や発券所の機能は持たない。
震災後のBRT開業時に駅が陸前高田市役所仮庁舎前に設置された。プレハブ造りの駅舎を経て、駅事務室・待合室・トイレを備えた[新聞 4]円筒形の鉄骨作り平屋建て駅舎が整備され[新聞 4]、現在地に移転するまで使用されていた。
後述の通り震災前は業務委託駅であったが、BRT仮復旧後は盛駅から派遣される社員配置駅[注 1]となり、現在はJR東日本東北総合サービスが駅業務を受託している[5][注 2]。また駅員配置日が日・月・水・金曜の週4日であったが、2018年10月1日より毎日配置となった[報道 5]。
発着路線
原則として2024年4月1日現在の情報に基づく[7]。
運行事業者 |
路線・行先 |
備考
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JR東日本
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■大船渡線BRT:盛 / 気仙沼 / 陸前矢作
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岩手県交通
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「けせんライナー号」は乗車専用(大槌駅行は降車専用)
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仙台 - 釜石線:釜石営業所 / 仙台駅前
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碁石観光
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- 広田線:アバッセ / 集
- 広田半島線:アバッセ / 椿島入口
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奥州交通
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生出線:イオンSuC陸前高田 / 的場
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- 長部今泉線:県立高田病院 / 福伏
- たかたコミュニティバス:イオンSuC陸前高田方面(東部線) / 滝の里方面(西部線)[注 3]
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陸前高田住田線:イオンSuC陸前高田 / 住田高校前
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陸前高田グリーンスローモビリティ
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- 今泉団地循環線:今泉コミセン
- 中田団地循環線:中田団地
- 道の駅循環線:道の駅高田松原
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- 「今泉団地循環線」「中田団地循環線」は月・火・水曜のみ運行
- 「道の駅循環線」は土休日のみ運行
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旧鉄道駅
震災前の駅は陸前高田市高田町字並杉18に所在し、相対式ホーム2面2線を有する[1]地上駅で、互いのホームは構内踏切で連絡していた。気仙沼駅管理の業務委託駅(ジャスター委託)で、みどりの窓口[1]と自動券売機も設置されていた。
のりば
番線 |
路線 |
方向 |
行先
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1
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■大船渡線
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下り
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盛方面
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2
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上り
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気仙沼・一ノ関方面
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- 2番線は盛方にも出発信号機があり、折り返し運転が可能であった。
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鉄道時代のホーム(2008年1月)
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震災の被害を受けたホーム(2011年5月)
利用状況
JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は69人である[BRT 1]。
2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。なお、2010年度(平成22年度)以前は鉄道の統計、2013年度(平成25年度)以降はBRTの統計となっている。
なお、当駅の現位置移転前に存在した、まちなか陸前高田駅の2017年度(平成29年度)の1日平均乗車人員は24人であった[BRT 2]。
駅周辺
当駅周辺の中心市街地は東日本大震災の津波で壊滅し、10 mほどの盛り土によるかさ上げ工事を経て再建された[8]。2017年(平成29年)4月に開業した複合商業施設「アバッセたかた」[新聞 5]を中心に、商業施設や公共施設が集まっている。
また2021年(令和3年)5月には、震災後に中心市街地から北西の高台に仮庁舎を設置していた陸前高田市役所が、当駅の北方に再建された本庁舎に移転した[新聞 6][9]。
震災前の鉄道駅は現在の駅の南方にあり、北側に中心市街地が形成され、南側は海岸付近まで農地が広がっていた[10][8][11]。
BRT開業時に駅が設けられた地域については、現在、ほぼ同位置に駅が置かれている栃ヶ沢公園駅を参照のこと。
隣の停留所
*:打消線は廃駅
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- ■大船渡線BRT
- 気仙沼方面
- □快速
- 奇跡の一本松駅 - 陸前高田駅 - 脇ノ沢駅
- ■普通
- 奇跡の一本松駅 - 陸前高田駅 - *
まちなか陸前高田駅 - 高田高校前駅
- 陸前矢作方面
- ■普通
- 栃ヶ沢公園駅 - 陸前高田駅 - *
まちなか陸前高田駅 - 高田高校前駅
かつて存在した鉄道路線
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- ■大船渡線
- 竹駒駅 - 陸前高田駅 - 脇ノ沢駅
脚注
記事本文
注釈
- ^ 2017年4月に盛駅が業務委託駅となった後は気仙沼駅より派遣。
- ^ 遅くとも2020年4月1日時点で委託されている[6]。
- ^ 「東部線反時計回り→西部線時計回り」「西部線反時計回り→東部線時計回り」の2系統で循環運行される。
出典
報道発表資料
新聞記事
利用状況
鉄道
BRT
関連項目
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外部リンク