茨城県庁舎(いばらきけんちょうしゃ)は、茨城県水戸市笠原町にある、広域自治体である茨城県の庁舎の総称。行政庁舎(自治体組織の茨城県庁)、警察本部庁舎(茨城県警察)、議会議事堂(茨城県議会)、福利厚生棟から構成される。
概要
現庁舎は、1999年3月に竣工した茨城県の行政の中枢となる施設であり、1930年に竣工した先代の茨城県庁舎(3階建、置塩章設計)がある水戸市三の丸から移転・開設された。新庁舎への移転後も、先代の茨城県庁舎は「茨城県三の丸庁舎」、旧茨城県議会議事堂は「茨城県立図書館」として、現在も利用されている。
現庁舎は、旧林木育種センター(森林総合研究所、現在は日立市)の跡地に建設された。旧林木育種センターに存在した樹木を活用し、庁舎南側には緑地帯(県民広場)が整備されている。総工費は約800億円。茨城県庁舎は、茨城県内の建築物では最高層の建築物である。行政庁舎では11階から25階までの吹抜け構造を取り入れている。また、自然採光の利用や雨水・排水の再利用など環境に配慮した設備の導入、デザイン・施行過程などが評価され、2000年に第41回BCS賞(建築業協会賞)を受賞した。
近年は庁舎周辺に店舗の出店が相次いでいる。ホームセンター「スーパービバホーム」、スーパーマーケット「マルト」、リサイクルショップ「ワンダーレックス」などが出店している。2003年には庁舎の東側土地に日本国内最大規模のショッピングモール「水戸メガモール」が整備されると報道され、翌2004年には当時の水戸市長も建設を容認する考えを示したが、その後に開発業者と反社会勢力との関係が明らかになり白紙となった。
沿革
施設概要
- 敷地面積 - 150,000.02m2
- 最高部高 - 116m(行政庁舎)
行政庁舎
- 地上25階、地下2階、塔屋2階
- 構造:鉄骨構造
- 建築面積 - 6,809.26m2
- 延床面積 - 81,393.94m2
警察本部庁舎
- 地上10階、地下1階、塔屋1階
- 構造:鉄骨構造
- 建築面積 - 2,722.56m2
- 延床面積 - 24,942.29m2
議会議事堂
- 地上5階、塔屋1階
- 構造:鉄骨鉄筋コンクリート構造
- 建築面積 - 4,356.00m2
- 延床面積 - 16,231.17m2
- 傍聴席 - 300席
放送送信設備
本庁舎屋上には、コミュニティ放送局である水戸コミュニティ放送の送信所が置かれている。
放送エリアは水戸市、ひたちなか市、那珂市、那珂郡東海村、東茨城郡茨城町及び大洗町及びその隣接地域である[2]
交通アクセス
- バス
- 自動車
ロケ地
茨城県庁舎は、様々な作品においてロケ地として使用されている。旧庁舎である三の丸庁舎も近代設定の作品での企業ビルや役所、現代設定の作品での「古い庁舎を使い続ける警察署」などの設定で使用されることが多い。
- 映画
- テレビドラマ
脚注
参考文献
- 『2000/第41回建築業協会賞作品集』 - 社団法人建築業協会(2000年)
関連項目
外部リンク
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