『良い子の友』(よいこのとも)と『少國民の友』[1](しょうこくみんのとも)は第二次世界大戦から被占領期の日本で発行されていた月刊誌。小学館の学年別学習雑誌が戦時統制により2誌に統合されたものであり、戦後の小学生に相当する国民学校生向けに小學館[2]が編集・発行。
共に1942年2月に創刊され、低学年向けの『良い子の友』が1950年3月まで、高学年向けの『少國民の友』が1948年11月まで発行された。
略歴・概要
1941年(昭和16年)の国民学校令(昭和16年勅令第148号)に基づき、従来の尋常小学校・高等小学校・尋常高等小学校は、すべて国民学校とされた[3]。これにしたがって、出版社の小学館は、学年ごとにタイトルを持っていたいわゆる「小学館の学年別学習雑誌」のタイトルをそれぞれ、学年ごとに『國民一年生』 - 『國民六年生』と改称した[4]。
翌1942年(昭和17年)2月の太平洋戦争による「戦時統制」で、低学年向け「コクミン一年生・コクミン二年生」を統合改題した『良い子の友』、高学年向け「こくみん三年生・國民四年生・國民五年生」を統合改題した『少國民の友』との2誌に統合されたことで、創刊された[4]。この他、国民学校六年生以上中等学校一・二年生及青少年を対象とした『青少年之友』と国民学校六年生以上女学校一・二年生及勤労少女を対象とした『日本少女』が創刊され、園児及び学齢前の幼児向けに『幼稚園』(『ツヨイコヨイコ』へ改題)が出版されている。
戦後1946年(昭和21年)に、『小学一年生』 - 『小学六年生』が復刊した[4]が、『良い子の友』は1950年(昭和25年)3月まで、『少國民の友』は1948年(昭和23年)11月まで発行され、それぞれ休刊となった。
おもな執筆陣
良い子の友
山根一二三、志村つね平、武井武雄、村山知義、滝田要吉、中島章作、馬場のぼる、安井小弥太、山川惣治、丸木位里、島田啓三、黒崎義介、波多野完治、永松健夫、小松崎茂、稲葉健吉、長沢節、井口文秀、政岡憲三、小川未明、田中寿太郎、黒崎義介 長谷川町子 ほか
少國民の友
新美南吉、横山隆一、長崎抜天、小松崎茂、蕗谷虹児、清水崑、山川惣治、與田準一、北村小松、サトウハチロー、林芙美子、大原富枝、吉屋信子、井伏鱒二、下村湖人、壺井栄、坪田譲治、大佛次郎、武者小路実篤、北川冬彦ほか
関連事項
註
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