第81回アカデミー賞(だい81かいアカデミーしょう)は、2009年2月22日に発表・授賞式が行われた。司会は俳優のヒュー・ジャックマン。
概要
対象となるのは2008年中にロサンゼルスで封切られ、1週間以上商業公開が行われた映画。5829人の会員が投票権を持つ。
授賞式の開催場所は8回目となるコダック・シアター、中継は2014年までの契約が完了しているABCで34回目[4]。
今回のノミネートは2009年1月22日午前5時30分(PST)にサミュエル・ゴールドウィン・シアターで発表された。
主な日程
以下の時間は全てPST(太平洋標準時)である。
式典
司会はヒュー・ジャックマン。近年は司会はコメディアンが務めるのが慣例であったため、俳優である彼の起用は新鮮であると報じられた[5]。ブロードウェイ俳優としても活躍している彼はオープニングからノミネート作品をミュージカル風に紹介。途中、客席からアン・ハサウェイを舞台に上げてデュエットを披露した。授賞式中盤では、昨年話題を集めたミュージカル映画を称えるパフォーマンスを披露。歌手のビヨンセや映画『マンマ・ミーア』のアマンダ・サイフリッドとドミニク・クーパー、「ハイスクール・ミュージカル」シリーズで人気を集めたザック・エフロンとヴァネッサ・ハジェンズたちとミュージカルナンバーを披露した[6]。なお、今回の授賞式のプロデューサーはビヨンセが出演した映画『ドリームガールズ』の監督・製作者であるローレンス・マークとビル・コンドンが務めている[7]。
主要部門のプレゼンターは例年までは前年の受賞者がプレゼンターを務めていたが、今年はこれまでの主な受賞者が登場。名優たちが候補者1人1人に作品の中で見せた演技に対して賛辞を述べるという特別な演出がほどこされた[8]。
授賞式中継の視聴率は過去最低を記録した昨年より6%上がった。昨年は米脚本家組合(WGA)のストライキの影響やマンネリ化が指摘され低視聴率に終わったためプロデューサー陣を一新し、エンタテインメント性を高める試みを行ったことが大きい。司会をコメディアンではなく俳優にし、ミュージカル要素を取り入れたのもその1つである[9]。
出来事
候補と受賞の一覧
太字は受賞である。
また、以下での人名表記は
- 作品の日本語公式情報およびAMPAS公式サイトの日本版とWOWOWによる授賞式放送での表記に準ずる。
- 見当たらない場合はデータベースサイトなどを参考。
- それでもない場合は英語表記のままとする。
作品賞
監督賞
主演男優賞
主演女優賞
助演男優賞
助演女優賞
脚本賞
脚色賞
撮影賞
編集賞
美術賞
衣裳デザイン賞
メイクアップ賞
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(グレッグ・キャノン)
- 『ダークナイト』(John Caglione, Jr., Conor O’Sullivan)
- 『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』(Mike Elizalde, Thom Floutz)
作曲賞
歌曲賞
- 「ダウン・トゥ・アース」 – ピーター・ガブリエル、トーマス・ニューマン (作曲)、ピーター・ガブリエル (作詞) - 『WALL・E/ウォーリー』
- "Jai Ho" – A.R.ラフマーン (作曲)、 グルザール (作詞) - 『スラムドッグ$ミリオネア』
- "O Saya" – A.R.ラフマーン、マヤ・アルプラガサム - 『スラムドッグ$ミリオネア』
録音賞
音響編集賞
- 『ダークナイト』(リチャード・キング)
- 『アイアンマン』(フランク・ユルナー/クリストファー・ボイズ)
- 『スラムドッグ$ミリオネア』(Tom Sayers)
- 『WALL・E/ウォーリー』(ベン・バート/マシュー・ウッド)
- 『ウォンテッド』(ワイリー・ステイトマン)
視覚効果賞
外国語映画賞
長編アニメ映画賞
長編ドキュメンタリー映画賞
- 『Nerakhoon (The Betrayal)』( Ellen Kuras、Thavisouk Phrasavath)
- 『Encounters at the End of the World』(ヴェルナー・ヘルツォーク)
- 『The Garden』
- 『マン・オン・ワイヤー』(ジェームズ・マーシュ)
- 『Trouble the Water』(Tia Lessin、Carl Deal)
短編ドキュメンタリー映画賞
- 『The Conscience of Nhem En』
- 『The Final Inch』
- 『Smile Pinki』
- 『The Witness - From the Balcony of Room 306』
短編アニメ映画賞
- 『つみきのいえ』(加藤久仁生)
- 『Lavatory - Lovestory』(コンスタンティン・ブロンジェット)
- 『Oktapodi』(Emud Mokhberi、Thierry Marchand)
- 『Presto』(ダグ・スウィートランド)
- 『This Way Up』(Alan Smith、Adam Foulkes)
短編実写映画賞
- 『On the Line (Auf der Strecke)』
- 『Manon On the Asphalt』
- 『New Boy』
- 『The Pig (Grisen)』
- 『Toyland (Spielzeugland)』
脚注
外部リンク