窪薗 晴夫 (くぼぞの はるお、1957年 〈昭和 32年〉3月 [ 1] - )は、日本 の言語学者 。専門は音声学 ・音韻論 。国立国語研究所 名誉教授 。
英語 への興味から研究生活を始めたものの、イギリス 留学 時代の「母語 である日本語 のことをほとんど知らない」という体験によって、日本語への探求へと研究対象を変えてゆくこととなる[ 2] 。日本語 のピッチアクセント 、連濁 、促音 、イントネーション の研究などで有名。近年は母方言 である鹿児島方言 の調査や借用語 の促音 挿入問題を中心に、言語接触 による言語変化についての研究を行っている。一般向けの著作も多数あり、国際学会なども積極的に開催している。
経歴
鹿児島県 薩摩川内市 出身。
1975年 、鹿児島県立川内高等学校 を卒業。
1979年 、大阪外国語大学 (現在の大阪大学 外国語学部 )英語学科を卒業。
1981年 、名古屋大学大学院文学研究科 博士前期課程 を修了。
イギリス のエジンバラ大学 大学院留学(1983年 - 1986年 , Ph.D. 1988)の後、南山大学 助教授、大阪外国語大学 助教授、神戸大学 大学院人文学研究科教授を経て、国立国語研究所 教授(~2022年3月)。神戸大学および国立国語研究所 名誉教授。
2015年 4月 ~2018年3月、日本言語学会 会長。
日本学術会議 連携会員。
受賞歴
著書
単著
執筆
編著
共著
共編
Tonal change and neutralization . Phonology and phonetics, v.27. edited by Haruo Kubozono, Mikio Giriko. De Gruyter Mouton. (2018). ISBN 9783110564600
池内正幸 ・窪薗晴夫・小菅和也 編『英語学を英語授業に活かす 市河賞の精神を受け継いで』開拓社、2018年9月。ISBN 9784758922593 。
窪薗晴夫・木部暢子・高木千恵 編『鹿児島県甑島方言からみる文法の諸相』くろしお出版、2019年2月。ISBN 9784874247860 。
窪薗晴夫・野田尚史 ・プラシャント パルデシ・松本曜 編『日本語研究と言語理論から見た言語類型論』開拓社、2021年2月。ISBN 9784758922982 。
Prosody and prosodic interfaces . Oxford studies in phonology and phonetics 6. edited by Haruo Kubozono, Junko Ito, Armin Mester. Oxford University Press. (2022). ISBN 9780198869740
窪薗晴夫・守本真帆 編『プロソディー研究の新展開』開拓社、2022年2月。ISBN 9784758923637 。
窪薗晴夫・朝日祥之 編『言語コミュニケーションの多様性』くろしお出版、2022年3月。ISBN 9784874248942 。
脚注
^ 『現代日本人名録』2002
^ 窪薗晴夫 (2006年). “言語学との出会い ”. 言語学出版社フォーラム. 2015年6月15日 閲覧。
^ “金田一京助博士記念賞受賞者一覧 ”. 三省堂 . 2014年11月7日 閲覧。
外部リンク