金田一京助博士記念賞(きんだいちきょうすけはくしきねんしょう)は、日本および周辺諸民族の言語・文化についての研究・業績を中心に、言語・文化の科学的な研究・業績(文学研究、歴史学研究および英語を対象とした言語研究は除かれる)に対して送られる金田一京助博士記念会主催の賞のこと。
1973年(昭和48年)に設立され、2020年(令和2年)以降休止となっている[1]。
過去の受賞者と研究・業績
第1回から第10回
- 第1回(1973年) - 田村すゞ子:「アイヌ語沙流方言の人称の種類」ほか一連のアイヌ語研究
- 第2回(1974年) - 該当者なし
- 第3回(1975年) - 大橋勝男:「関東地方域方言事象分布地図第一巻音声篇」および「関東地方域の方言についての方言地理学的研究序説(5)」ほか一連の方言研究
- 第4回(1976年) - 柳田征司:「詩学大成抄の国語学的研究」を中心とする一連の抄物研究
- 第5回(1977年) - 村崎恭子:「カラフトアイヌ語」を中心とする一連のアイヌ語研究
- 第6回(1978年) - 遠藤和夫:「『和字正濫鈔』考」等、一連の文献学的研究
- 第7回(1979年) - 該当者なし
- 第8回(1980年) - 沼本克明:日本古代漢字音に関する一連の研究、小島幸枝:キリシタン語学資料の歴史的位置づけに関する一連の研究
- 第9回(1981年) - 毛利正守:古代和歌の字余りに関する一連の研究、荻野綱男:敬語の社会言語学的研究における数量化の方法の開発
- 第10回(1982年) - 栗林均:蒙古語史における「* i の折れ」に関する一連の研究
第11回から第20回
- 第11回(1983年) - 中嶋幹起:『呉語の研究―上海語を中心にして―』、小林隆:文献と方言分布からみた「顔」「くるぶし」を中心とする語誌研究
- 第12回(1984年) - 山口仲美:『平安文学の文体の研究』
- 第13回(1985年) - 長野泰彦:ギャロン語の動詞構造に関する一連の研究、井上史雄:「新方言」の唱導とその一連の研究
- 第14回(1986年) - 該当者なし
- 第15回(1987年) - 宮本勝:フィリピンのハヌノウ・マンヤン族の民族誌的研究
- 第16回(1988年) - 高田時雄:敦煌資料による中国語史の研究、煎本孝:沙流川流域アイヌに関する歴史的資料の文化人類学的分析
- 第17回(1989年) - 柴谷方良:「フィリピン諸語のヴォイス」「フィリピン諸語から見た類型論の実証的問題点」をはじめとする類型学的研究
- 第18回(1990年) - 真田信治:『地域言語の社会言語学的研究』、切替英雄:『アイヌ神謡集』の言語学的研究
- 第19回(1991年) - 樋口康一:『蒙古語訳「宝徳蔵般若経」の研究』
- 第20回(1992年) - 森博達:『古代の音韻と日本書紀の成立』、成田修一:近世に於けるアイヌ語語彙集類の編纂(創設20周年記念奨励賞)
第21回から第30回
第31回から第40回
第41回から第50回
脚注
- ^ 金田一京助博士記念賞 休止のお知らせ
外部リンク