栗林 均(くりばやし ひとし、1951年5月 - )は、日本の言語学者。専門はモンゴル語学、日本語音声学。東北大学名誉教授。金田一京助博士記念賞受賞。
来歴・人物
1975年に東京外国語大学外国語学部モンゴル語学科を卒業し、東京外国語大学大学院外国語学研究科アジア第1言語学科修士課程へ進み、1978年に修了[1]。その後一橋大学大学院社会学研究科の博士課程へと進み、1982年に博士課程を単位取得退学。指導教官は田中克彦であった[2]。
1982年より一橋大学社会学部助手となり、1984年より日本学術振興会奨励研究員[3]。1990年、日本大学文理学部専任講師となり、1995年より同助教授。1999年、東北大学東北アジア研究センターモンゴル・中央アジア研究分野教授[3]。2017年東北大学名誉教授[4]。
専門はモンゴル語学、日本語音声学[3][5]で、「蒙古語史における『*i の折れ』に関する一連の研究」により1983年金田一京助博士記念賞受賞[1][3]。
著作
- 『『東郷語詞彙』蒙古文語索引』(編)東京外国語大学 1986年
- 『『東部裕固語詞彙』蒙古文語索引』(編)東京外国語大学 1987年
- 『モンゴル語版「ゲセル物語」の文献学的・言語学的研究』日本大学 1992年
- 『モンゴルの草原に関する国際学術研究:草原の環境維持、放牧と経済発展の関係』東北大学 1999年
- 『『元朝秘史』モンゴル語全単語・語尾索引』(埆精扎布と共編著)東北大学東北アジア研究センター 2001年
- 『清文鑑資料におけるモンゴル語語彙の研究』東北大学 2002年
- 『『華夷訳語』(甲種本)モンゴル語全単語・語尾索引』(編著)東北大学東北アジア研究センター 2003年
- 『漢蒙対訳語彙集におけるモンゴル語の研究』東北大学 2004年
- 『『元朝秘史』におけるモンゴル語音訳漢字の研究』東北大学 2006年
- 『『御製満珠蒙古漢字三合切音清文鑑』満洲語配列対照語彙』(呼日勒巴特尓と共編著)東北大学東北アジア研究センター 2008年
- 『『元朝秘史』モンゴル語漢字音訳・傍訳漢語対照語彙』(編著)東北大学東北アジア研究センター 2009年
- 『蒙文総彙 : モンゴル語ローマ字転写配列』(編著)東北大学東北アジア研究センター 2010年
- 『『達斡爾語詞彙』蒙古文語索引』(編著)東北大学東北アジア研究センター 2011年
- 『『保安語詞彙』蒙古文語索引』(編著)東北大学東北アジア研究センター 2012年
- 『蒙文倒鋼 : 資料編・原本印影』(編)東北大学東北アジア研究センター 2012年
- 『『元朝秘史』傍訳漢語索引』(編著)東北大学東北アジア研究センター 2012年
- 『『土族語詞彙』蒙古文語索引』(編著) 東北大学東北アジア研究センター 2013年
- 『蒙文倒綱 : モンゴル語ローマ字転写配列』(斯欽巴図と共編著)東北大学東北アジア研究センター 2014年
- 『蒙漢字典 : 資料編・原本影印 』(編著)東北大学東北アジア研究センター 2014年
- 『『満文原檔』所収モンゴル語文書の研究』(海蘭と共編著)東北大学東北アジア研究センター 2015年
- 『『初学指南』の研究 : 18世紀の口語モンゴル語』(斯欽巴図と共編著)東北大学東北アジア研究センター 2015年
- 『蒙漢字典 : モンゴル語ローマ字転写配列 』(編著)東北大学東北アジア研究センター 2016年
- 『土族語・漢語統合辞典』(編著)東北大学東北アジア研究センター 2016年
- 『『西藏歴史?案薈粋』所収パスパ文字文書』(松川節と共編著)東北大学東北アジア研究センター 2016年
- 『『東郷語詞彙』『新編東部裕固語詞彙』蒙古文語索引』(編著)東北大学東北アジア研究センター 2017年
- 『オイラート文語三種統合辞典』(編著)東北大学東北アジア研究センター 2017年
脚注