『白い沈黙』(原題: Captives、米題: The Captive)は、2014年にカナダで製作されたスリラー映画である。監督はアトム・エゴヤン、主演はライアン・レイノルズが務める。
あらすじ
マシューは食料品店に立ち寄った。自分の車に戻ってみると、後部座席にいたはずの娘、キャスがいなくなっていた。娘が突如消えたことで、マシューの幸せな家庭は崩れてしまった。妻のティナは夫のマシューがキャスに暴行を加えたのではないかと疑っていたのである。警察もマシューが何か知っているのではないかと疑っていた。
キャスの失踪から8年後、2人の刑事がネット上でキャスのものと思われる近影を発見した。マシューは家族の幸せを取り戻すべく、全力でキャスの捜索に乗り出した。
キャスト
※括弧内は日本語吹替
製作
2013年2月、本作の主要撮影がオンタリオ州サドバリーで始まった[3]。
2014年5月、A24が本作の北米での配給権を購入した[4]。
マーケティング
2014年7月10日、本作のファースト・トレイラーが公開された[5]。セカンド・トレイラーは同年11月18日に公開された[6]。
公開
2014年5月、本作は第67回カンヌ国際映画祭でプレミアを迎え、コンペティション部門にも出品された[7]。
同年9月5日、本作はカナダで限定公開され、45万ドルを稼ぎ出した[8]。11月13日には、ディレクTVが本作を放映した。12月12日には、オンデマンドでの配信がスタートした[9]。
評価
カンヌ公開時の本作に対する批評は極めて厳しいものだった。『バラエティ』のジャスティン・チャンは「この誘拐事件を描いた滑稽なスリラー映画を見れば、かつての名監督、アトム・エゴヤンがセルフ・パロディの領域に入ってしまったことが分かる。」と嘆いている[10]。『ガーディアン』のピーター・ブラッドショーは「アトム・エゴヤンは誘拐というシリアスな題材を、何とも甘ったるいファンタジーの中に持ち込んでしまったようだ。」とコメントしている[11]。『ロサンゼルス・タイムズ』は「絶妙なさじ加減で感情とミステリーをそれとなく映し出しているシーンはよかった。しかし、ほとんどのスパイ小説が採用しないような、お粗末な誘拐事件でその良さも台無しになっている。」と述べている[12]。
映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには、48件のレビューがあり、批評家支持率は29%、平均点は10点満点で4.2点となっている。サイト側による批評家の意見の要約は「アトム・エゴヤン監督は『白い沈黙』で美しく、いい雰囲気の画面を作り出した。しかし、全体としては、見てて痛ましくなるような出来栄えで、迫力にも欠ける作品になってしまった。」となっている[13]。また、Metacriticには19件のレビューがあり、加重平均値は36/100となっている[14]。
出典
外部リンク
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フィーチャー映画 |
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テレビ映画 | |
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短編映画 |
- ハワードの送別会 (1979)
- After Grad with Dad (1980)
- ピープショー (1981)
- オープンハウス (1982)
- Men: A Passion Playground (1985)
- Looking for Nothing (1988)
- Montreal Sextet"In Passing" (1991)
- A Portrait of Arshile (1995)
- The Line (2000)
- Diaspora (2001)
- それぞれのシネマ/アルトー (2007)
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