『浮気成金』(No, No, Nanette) は、1930年のアメリカ合衆国のプレ・コード期のテクニカラーによるミュージカル・コメディ映画。
クラランス・G・バッジャーが監督し、ファースト・ナショナル・ピクチャーズよりリリースされた[3]。オットー・ハーバックとフランク・マンデルによる戯曲『ノー・ノー・ナネット』の映画化である。『ノー・ノー・ナネット』はハリー・フレイジーのプロデュースおよび演出によるブロードウェイで人気の舞台で、321回上演された[4]。
聖書出版業の大富豪ジム・スミス(ルシアン・リトルフィールド)は非常に倹約家のスー(ルイーズ・ファゼンダ)と結婚している。2人は後見人としてナネット(バーニス・クレア)を上品なレディに育て上げるのに熱心である。ナネットはニュージャージー州アトランティックシティで何か楽しみを見つけようとし、トム・トレイナー(アレクサンダー・グレイ)に言い寄られる。
経済的に大変余裕のあるジムは3人の女性の支援者となることにするが、この善意がトラブルを引き起こす。友人で弁護士のビル(バート・ローチ)に、徐々に女性たちを遠ざけるように手配してくれるよう依頼する。スーと、ビリーの妻ルシル(リリアン・タッシュマン)は女性たちの存在を知り、それぞれの夫が女性たちと浮気をしているものと思い込む。
ジムとビルは真相を明かし、妻の許しを得る。ナネットとトムは困難を乗り越え、結婚を決める。
2015年のジョージ・イーストマン博物館による書籍「The Dawn of Technicolor, 1915-1935」によるとBFIナショナル・アーカイブスに部分的ではあるが35mmのナイトレートフィルムが160フィート保存されている。
ワーナー・ブラザースの記録によると、アメリカ国内で$839,000、国外で$612,000の興行収入があった[2]。