英語では「宣教師ポジション(スタイル):missionary position」という言葉で呼ばれる。この語源については、キリスト教の布教の際に宣教師が推奨した体位と説明されることが従来多かったが、現在ではアルフレッド・キンゼイの勘違いによって生み出された言葉だと考えられている[3]。この語の初出は1948年のキンゼイ報告であり、それ以前の英語圏での正常位の呼び方は"the matrimonial", "the Mama-Papa position", "the English-American position", "the male superior position"などであった。キンゼイ報告の中でキンゼイは、ブロニスワフ・マリノフスキが1929年に「トロブリアンド諸島の現地住民がEnglish-American positionのことをmissionary positionと揶揄して呼んでいる」と記録している、と述べてこの語を紹介した。しかし実際のマリノフスキの記録では、婚約した現地住民の男女が手をつないでいる様子がmisinari si bubunela(現地語で「宣教師流スタイル」の意味)と呼ばれている、と記録されているに過ぎず、この部分をキンゼイが誤解して上記の記述になったものと考えられている。キンゼイ報告は発表直後大きな反響を持って迎えられたが、その中にこの誤った記述があったことから、この語が広く使われるようになった。
イギリスのシェイクスピアは『オセロ』第1幕第1場117行目で「your daughter and the Moor are now making the beast with two backs.」(お嬢さまとムーア人が背中2つの怪物になっております)と正常位の男女を表現している。これはフランスのラブレーの『ガルガンチュワとパンタグリュエル』における「"la beste à deux doz" 」の翻訳であるとされる[5]。