村治 奏一(むらじ そういち、1982年〈昭和57年〉7月14日 - )は、日本のクラシックギタリスト。東京都出身。同じくギタリストの村治佳織は実姉。2012年、地元台東区より「たいとう観光大使」に任命。
ギター教室を営む父・村治昇の手ほどきで3歳からクラシック・ギターを始める。実姉で同じくギタリストの村治佳織が師事していた福田進一の指導を経て、小学高学年より鈴木大介に師事。アメリカ留学までの6年間鈴木の元で研鑽を積む。1997年(中3)クラシカル・ギター・コンクール、1998年(高1)スペイン・ギター音楽コンクール、第41回東京国際ギター・コンクールでも優勝。1999年(高2)夏、アメリカ・ボストン郊外の総合芸術高校Walnut Hill Schoolに単身留学。
全寮制のWalnut Hill Schoolには音楽メジャーのみならず、クラシックバレエメジャー、シアターメジャー、アートメジャー他様々なジャンルの学生達が世界各国から集まっていたが、クラシックギターの留学生は他におらず、留学前までのギターに囲まれた生活とは一変した。同高校では午前中に一般科目(英語、数学、化学、世界史等)のクラス、午後からは各メジャーの専門的なクラスを受講するシステムを取り入れており、対位法から音楽理論、音楽史、合唱、室内楽また作曲法に至るまで様々なクラスを受講することができた。作曲メジャーの生徒と楽曲制作の段階から密にやりとりを重ね新しいギター曲を仕上げたり、バレエメジャーのダンスとギター演奏の共演が行われたりと、異なるメジャー間でのコラボレーションも頻繁に行われた。カリキュラムの一環として、老人ホームをはじめ地域の様々な施設での訪問コンサートも経験することができた。
2003年9月、ニューヨークの音楽大学・Manhattan School of Musicへ進学。同年、ビクターエンタテインメントよりデビューアルバム『シャコンヌ』をリリース(レコード芸術誌特選版に選出)。これを皮切りに、音大での勉強と並行しつつアルバムの準備をし、春休みにレコーディング、夏休みにリリースとコンサートツアーを国内で行うという二重生活を卒業まで継続する。2008年5月、マンハッタン音楽院を卒業。2012年に完全帰国し国内を中心に様々な活動を展開している。