『教祖誕生』(きょうそたんじょう)は、ビートたけし原作の小説、及び1993年公開の日本映画である。北野武監督の下で助監督を務めていた天間敏宏監督の第一作で、北野組のスタッフ、キャストが多く関わっている。本作品は有象無象の新興宗教団体への痛烈な皮肉が込められており、また教団内の凶暴性についても描かれている映画である。
帰省途中の青年、高山和夫(萩原)は新興宗教団体「真羅崇神朱雀教」の布教活動に遭遇する。その団体は1人の老人(下條)を教祖に祀り上げ、インチキの限りを尽くしながらお布施を集めていたのだった。興味を抱いた和夫は明らかに胡散臭いと思いながらも団体に同行することになった。やがて「教祖はもうやりたくない」とゴネる老人に主管格の司馬(たけし)が虐待を加えるなど、和夫は団体の内面も知っていくことになる。一方、純粋に信仰を貫く青年部の駒村(玉置)と、金儲けのことしか考えない経理担当の呉(岸部)と司馬との間で意見が徐々に対立していく。
団体は倒産した町工場を宗教施設として開設するが、司馬たちは老人を追放し、司馬は2代目教祖の後釜に和夫を祀り上げる。そのうちに和夫は教祖の自覚が芽生え、滝打ちや断食を始める。
ある日、駒村が団体スタッフで司馬の愛人の朋子(国舞)を寝取ったとして、司馬に恫喝されていた。逆上した駒村は鋏を手に司馬に襲い掛かるが、逆に返り討ちに遭い命を落とす。
司馬の逮捕後、和夫は身も心も完全に自分を神と思い込み、教祖を続けていくことになる。それから5年が経ち、刑務所から出所した司馬も初代教祖だった老人と再び手を組み、キリスト教風の服を着せて布教活動を続けていた。
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