川口 厚(かわぐち あつし、1951年7月9日 - 2008年9月19日)は、日本の元俳優、演劇プロデューサー[1][2]。
来歴・人物
1951年7月9日、東京都に作家川口松太郎の三男として生まれる[1][2]。母は三益愛子、兄は川口浩、川口恒、姉は川口晶という芸能一家であった[1][2]。
1967年、玉川学園中等部を卒業後、渡米してワシントン州シアトルにあるリンカーン・ハイスクールに入学[1][2]。1970年、帰国して劇団新派に入団し、多数の舞台作品に出演した[1][2]。
テレビ初出演作品は1971年に放映されたTBSテレビ製作の『親ばか子ばか』であり、母・三益と共演[1][2]。以後、『シークレット部隊』や『赤い疑惑』など大映テレビ制作の番組、また『アイフル大作戦』や『バーディー大作戦』にもレギュラー出演、またフジテレビの子供番組『みんなあつまれキーパッパ』にもレギュラー出演する。映画にも僅かに出演しており、1975年に公開された森永健次郎監督映画『花の高2トリオ 初恋時代』でアカネ(桜田淳子)の旧友である東南大学ボート部員・岩井五郎を演じ、翌1976年に公開された山根成之監督映画『さらば夏の光よ』で郷ひろみ、秋吉久美子に伍して、冴えない不器用な少年を演じた[1][2]。
同年、兄の川口浩が経営する川口プロモーションの社員に転向し、1978年3月には芸能プロダクション・テアトル・ド・ポッシュのマネージャーを務めたが、同年6月6日、麻薬取締違反及び大麻取締違反で逮捕され、芸能界を引退[1][2]。兄の恒、姉の晶も逮捕されたことから「川口一家の麻薬汚染事件」と呼ばれる。引退後は明治座制作部に勤務[1][2]。後に同座のプロデューサーとなり、2004年まで活動した[2]。
2008年9月19日、脳内出血のため埼玉県所沢市内の病院で死去した。満57歳没。
主な出演
映画
テレビ
脚注
- ^ a b c d e f g h i 『日本映画人名事典 男優篇 上巻』キネマ旬報社、1996年、475頁。
- ^ a b c d e f g h i j 『芸能人物事典 明治大正昭和』 日外アソシエーツ、1998年。