岸 誠二(きし せいじ)は、日本のアニメーション監督、演出家。滋賀県高島市出身[1]。株式会社ロジスティックス取締役、同社アニメーション事業部チームティルドーン代表。
経歴
幼少の頃から映画や漫画、アニメ、ゲームに親しみ[2]、小学校2年生の頃に描いた絵が数々の賞を受賞したことがきっかけで、アニメーション監督を目指すようになる(本人曰く、「勘違いの始まり」)。学生時代は絵画をたしなみ、自ら漫画を描いていたこともあった。
アニメーションをやるには技術を専門学校で学ぶべきだと思い、代々木アニメーション学院アニメ学部に入学[2]。当初は宮崎駿のような絵を描く監督になりたいと考えていたが、業界のレベルの高さを知り、演出へ転向する[2]。アニメーターとして亜細亜堂に入社[2]。フリーを経て、株式会社ロジスティックスに入社し[2]、ソフトウェア開発部門にてアニメーション制作ツール開発やゲーム用アニメーションの制作に携わる。演出は通常、制作進行など他の役職を経験してからなるものだが岸はそこまで待てないと自ら営業していた[2]。後に発注会社はどの演出家に話をもっていくか前もって決めておくことが多くなるが、業界はビジネス面で挑戦できることが多い時期だったことからこのような経緯で演出家になった[2]。その後、同社のアニメーション事業部「チームティルドーン」の発足に関わり、アニメーション演出家として本格的に活動を始める。
現在はチームティルドーン代表として演出・監督業をこなす傍ら、株式会社ロジスティックスの取締役も務める。
2014年10月、第19回アニメーション神戸賞において個人賞を受賞した。
人物・エピソード
- 監督デビュー作の『かっぱまき』は演出家としての経験がほとんどないまま突然監督に就任することになったという、異色のエピソードをもつ。このときは、映像論法を徹底的に学習して対応したという。このため彼の演出はほとんどが独学で習得したものである[3]。
- 『瀬戸の花嫁』第1話ではシリーズ構成を務めた上江洲誠と共に声優出演を果たした。さらに、『フロシャイム便り出張版』によると『天体戦士サンレッド』のオーディションでヴァンプ将軍を演じていたことが判明。しかし上江洲曰く「声優・岸誠二はダメダメ」だったらしく、結局落とされてしまった。
- 豪快な性格で『アニメージュ』2009年8月号の「この人に話を聞きたい」では取材中に声の大きさから店員に注意されてしまうというハプニングがあった。しかし仕事に対する姿勢は謙虚なものであり、ファンを「お客様」と呼ぶなど、自らの仕事をサービス業と捉えているところがある[4]。同取材では「ゆっくりなら24時間呑める」という発言もしている。
- 映画に憧れがあり、自分達で映画を作ることを現在の目標としている。また、題材があれば実写やCGなど、アニメ以外の仕事も受けるとのこと。
- 仕事をする上では『瀬戸の花嫁』以降は脚本家の上江洲誠、柿原優子、キャラクターデザイナーの森田和明、演出の浅井義之、松本剛彦、音響監督の飯田里樹、音響効果の奥田維城、色彩設計の伊藤さき子、漆戸幸子らと組む事が多い。
監督作品
テレビアニメ
- 2003年
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- 2004年
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- 2005年
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- 2006年
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- 2007年
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- 2008年
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- 2009年
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- 天体戦士サンレッド(第2期、-2010年、総監督)
- 2010年
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- 2011年
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- 2012年
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- 2013年
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- 2014年
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- 2015年
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- 2016年
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- 2017年
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- 2018年
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- 2020年
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- 2021年
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- 2022年
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- 2023年
-
- 2024年
-
劇場アニメ
- 2013年
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- 2015年
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- 2016年
-
OVA
- 2008年
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- 2009年
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- 2010年
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- 瀬戸の花嫁 否苦炒亜怒羅魔 極道の妻 KEJIME
- 2011年
-
- 2021年
-
Webアニメ
- 2016年
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- 2019年
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- 2023年
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- 2024年
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ゲーム
参加作品
テレビアニメ
劇場アニメ
OVA
ゲーム
出演
- 並木のり子『のりこんで濃い・恋・来い!』(2005年・2010年)第38回・第166回ゲスト
- 瀬戸の花嫁第1話友情(カメオ)出演(2007年)テレビの音声役
- 瀬戸の花嫁 婿入りラジオ出演(2007年)
- かーずラジオ〜夏子乗せ〜(2008年)第22盛りゲスト
- 天体戦士サンレッドイベント用架空ドキュメンタリー『プロジェクトS - 戦後の太陽 - 』(2009年)本人役
参考文献
脚注
外部リンク