奥島孝康
奥島 孝康(おくしま たかやす、1939年4月16日 - 2024年5月1日[1][2])は、日本の法学者。位階は従三位[3]、勲章は瑞宝大綬章。
専門は会社法。学位は、法学博士(早稲田大学・論文博士・1976年、学位論文『現代会社法における支配と参加-現代フランス会社法研究』)[4]。大野實雄(早稲田大学名誉教授)門下[5]。
早稲田大学名誉教授、早稲田大学第14代総長(1994年11月 - 2002年11月)、白鷗大学第5代学長(2013年4月 - 2021年3月)、日本高等学校野球連盟第6代会長、ボーイスカウト日本連盟第10代理事長(2010年 - 2020年)、ボーイスカウト日本連盟第9代総長[6]、元埼玉県公安委員会委員長を歴任した。
大京社外取締役、日本インターネット新聞株式会社取締役、フジ・メディア・ホールディングス監査役、構造計画研究所監査役。公益財団法人朝鮮奨学会評議員。高知県宿毛市名誉市民[7]。
アナウンサーの下平さやかと菊間千乃はゼミ生(二人とも1995年卒)[8]。天理大学教授の奥島美夏は娘。学長時代は下記にある通り長年の懸案であった革マル派追放に尽力した。他にスポーツ推薦の導入や広末涼子の入学等で話題を呼んだ。高野連会長時代には社会問題化していた強豪校の特待生問題の解決に奔走した。
略歴
早大幹部として
労務・教育雇用
教務部長時代に助手の任期制を全学に導入し[20]、図書館長時代は図書館業務のアウトソーシングを積極的に進めた[21]。
スト破り
法学部長在任時以前より全学で2年に一度期末試験ストライキが行われていた。法学部の多くの講義が前期試験を行わずに期末試験のみで評価を行っていたため、ストライキの年は年度内でなく4月に試験が行われていた(他学部は試験を実施せず、レポート提出に振り替えた)。奥島はストライキの年に当たる1993年度期末試験を年度内に強行してストライキの慣例を破った[14][22]。
対革マル派
早稲田大学が革マル派の拠点校となり、年額約2億円が大学から革マル派にながれ、反対の声が封殺されていることに危機感を抱いた奥島は、法学部長・総長としての任期中の計12年にわたり、革マル派をキャンパスから追放することに尽力した[14][23]。(詳細は「川口大三郎事件」を参照)
超高額寄付金の要求
2001年から2003年に行われた早稲田実業学校初等部の入学試験の2次試験(面接)で、面接官だった奥島自らが、同伴の保護者全員に300~350万円の寄付金を要求した。これは募集要項記載の6~7倍の金額だった[24]。東京都はこれを問題視し、学校側に改善通達を出した。しかし奥島がこの改善通達を無視したため、東京都は同学校法人に対して2003年度経常費補助金の20%(約1億242万円)の返還を請求した[25]。奥島は文部科学省の中央教育審議会委員などを辞職した[26]。この高額寄付金要求事件により、早稲田実業は都や文科省から睨まれるようになったばかりか、保護者からも学校の拝金主義に対し厳しい目が向けられるようになったと指摘される[27][28]。
高野連会長として
- 学生野球憲章を改定し、元プロ野球選手の学生野球指導資格回復制度を作った。
- 2012年8月23日に行われた第94回全国高等学校野球選手権大会の閉会式の挨拶で「とりわけ残念なのは、花巻東の大谷投手をこの甲子園で見られなかったことでした」と発言。その直後「(岩手大会予選決勝戦で花巻東に勝利した)岩手県代表の盛岡大付を侮辱し、大変失礼ではないか」という批判の電話やメールが寄せられた[29]。
研究者として
専門
著書
単著
編集
監修
共編著
記念論文集
奥島孝康教授還暦記念
奥島孝康先生古稀記念論文集
作詞
- ワセダ輝く(早稲田実業学校開校百周年記念歌、作曲は小室哲哉)
特許
役職歴
学会・審議
- 日仏法学会 理事
- 日中法学会 会長
- 日韓法学会 会長
- 日本スポーツ産業学会 副会長
- 消費者金融サービス研究学会 常任理事
- 日本コーポレート・ガバナンス・フォーラム 共同理事長
- 日本私立大学連盟 顧問
- 文部科学省中央教育審議会 委員
- 文部科学省科学技術・学術審議 会員
- 法科大学院協会 会長
その他
- 日本私立大学連盟 会長[30]
- 早稲田大学 学事顧問
- 内閣府司法改革推進本部 顧問
- 法科大学院協会 理事長
- 財団法人学生サポートセンター
- 財団法人野村国際文化財団 理事
- 財団法人共立国際交流奨学財団 理事
- 財団法人大川情報通信基金 理事長
- 財団法人イオン環境財団 理事
- 財団法人朝鮮奨学会 評議員
- 財団法人旭硝子奨学会 理事
- 財団法人本庄国際リサーチパーク研究推進機構 評議員
- 財団法人日弁連法務研究財団 理事
- 財団法人環日本海経済研究所 理事
- 財団法人電力中央研究所 評議員
- 特定非営利活動法人自然体験活動推進協議会 会長
- 財団法人国際民商事法センター 学術評議員
- 財団法人日本ボーイスカウト東京連盟維持財団理事
- 日本ボーイスカウト東京連盟 連盟長
- 財団法人水と緑の惑星保全機構 理事
- 財団法人文化財保護・芸術研究助成財団 理事
- 公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンター 理事長
- 財団法人ロッテ国際奨学財団 評議員
- 学校法人実践女子学園 理事
- 特定非営利法人日本ライフサポーター協会 理事
- 社団法人全国大学体育連合会 会長
- 財団法人早稲田奉仕園 理事長
- 特定非営利活動法人日本自動車 殿堂顧問
- 特定非営利活動法人富士山クラブ 理事長
- ジャパンタッチ協会 会長
- 日本相撲協会運営審議委員会委員
- 公益財団ボーイスカウト日本連盟 総長
脚注
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、 奥島孝康に関連するカテゴリがあります。
- 先代
- 新設
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- 文部科学省科学技術・学術審議会学術分科会長代理
- 2001年 - 2003年
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- 次代
- 池端雪浦
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- 先代
- 新設
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- 早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター所長
- 2002年 - 2004年
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- 次代
- 白井克彦
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日本私立大学連盟会長(第15代:2001年 - 2003年) |
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2000年代 |
- 03.11 緒方信一郎 ,小田滋 ,後藤康夫 ,西垣昭 ,矢崎新二 ,和田光史
- 04.3 小粥正巳*
- 04.4 金森順次郎 ,川崎義徳 ,工藤敦夫 ,吉永祐介
- 04.11土肥孝治, 西島安則
- 05.4 井村裕夫 ,松下康雄
- 05.11 戸張正雄
- 06.9 小山宙丸*
- 06.11 加藤延夫 ,清水湛 ,瀬在幸安 ,花尻尚 ,平澤貞昭 ,村田良平
- 07.4 苅田吉夫 ,北島敬介 ,栗山尚一
- 07.11 大森政輔 ,国広道彦 ,熊谷信昭 ,中島忠能 ,西原春夫 ,牧野徹
- 08.4 湯浅利夫 ,吉川弘之
- 08.11 有馬龍夫 ,杉岡洋一 ,渡辺允
- 09.4 丹保憲仁 ,渡辺幸治
- 09.11 齋藤邦彦
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2010年代 |
- 10.4 杉浦力 ,谷福丸
- 10.11 清成忠男
- 11.4 金子晃
- 11.11 森下伸昭
- 12.4 阿部博之 ,松尾稔
- 12.11 石弘光 ,佐藤壮郎 ,高久史麿 ,松浦晃一郎
- 13.4 内海善雄 ,大塚宗春 ,竹島一彦 ,丹波実
- 13.11 阪田雅裕 ,日野正晴
- 14.4 河村武和 ,竹河内捷次 ,伏屋和彦 ,矢崎義雄
- 14.6 小松一郎*
- 14.11 林貞行
- 15.4 受章者なし
- 15.11石川亨
- 16.4 川島裕 ,西村正紀 ,先崎一
- 16.11 受章者なし
- 17.4 江利川毅 ,梶山千里 ,加藤良三
- 17.11 柳井俊二
- 18.4 笠間治雄 ,梶田信一郎 ,齋藤隆 ,佐々木毅 ,重松博之 ,平野眞一 ,吉本高志
- 19.5 白井克彦
- 19.7 鳥居泰彦* ,天野之弥*
- 19.11 小津博司
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2020年代 |
- 20.4 折木良一
- 20.11 小宮山宏
- 21.4 嶋津昭 ,杉本和行 ,宮﨑礼壹
- 21.11 松本紘
- 22.4 一宮なほみ ,大野恒太郎 ,小田野展丈 ,横畠裕介
- 22.11 平野俊夫 ,藤崎一郎 ,山本信一郎
- 23.4 岩崎茂 ,奥島孝康
- 23.11 秋元義孝 ,河戸光彦
- 24.4 五百籏頭眞 ,井上明久 ,黒田東彦 ,西川克行
- 24.7 宮原秀夫*
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