国事詔書(こくじしょうしょ、ラテン語: sanctio pragmatica / pragmatica sanctio、ドイツ語: Pragmatische Sanktion)は、ヨーロッパ史上で君主が発した、第一級の重要事について国家の基本法に匹敵する効力を発揮する詔書、勅令。特に神聖ローマ帝国後期に神聖ローマ皇帝が発したものが有名である。理想的な状況が維持できなくなり、支配体制の転換に迫られた際に発された傾向がある。
年代を特定せず固有名詞として使われる場合は1713年の国事詔書(プラグマティッシェ・ザンクツィオン)を指すことが多い。これは神聖ローマ皇帝カール6世が、オーストリア大公位とハプスブルク家の領土を永久不可分とし、女系子孫の相続権の保証を取り決めたものである[1]。