『博多屋台 こまっちゃん』(はかたやたい こまっちゃん)は、NHK福岡放送局が2009年3月20日から2014年3月26日まで全国向けに制作・放送していたラジオトーク番組[1]。
概要
この番組のルーツとなったのは、NHK沖縄放送局が2007年度から放送している『沖縄熱中倶楽部』である。本土復帰35周年を記念し沖縄を全国に発信しようという目的で制作されたが、好評だったことから2008年度も継続され、これに加えて札幌局が北海道洞爺湖サミット開催を記念して『もぎたて!北海道』を、また仙台局が『ぬくだまりの宿 みちのく亭』を、それぞれ全国番組として制作した。これらに続く第3弾として、名古屋局制作の『ゆきねえの名古屋なごやか喫茶』とともに始めることとなった(2011年はこれに松山発「つぶや句575」が加わる[注釈 1])。
内容としては、地元出身の俳優・小松政夫が屋台の大将に扮し、福岡局のアナウンサーが交替で常連客に扮し、毎回のテーマに沿ったゲストを“連れて”来る。トークも仰々しいものではなく、実際の屋台に近い雰囲気に仕立てている。軸となるコンセプトは「九州とアジアの繋がり」。
2014年4月から新番組「ミュージック・イン・ブック」(平成26年度国内放送番組編成参照)を編成するのに伴い、水曜日に放送した地方局制作全国ネット番組を終了するのに伴い2014年3月26日の放送分を以て終了した。
放送時間
いずれもラジオ第1。
- 第1回
- 2009年3月20日(金曜) 20:30 - 20:55
- 第2回以降
-
- 本放送/第4水曜 21:30 - 21:55(2009年度は5週おきに1回放送)
- 再放送/同一週若しくは事後の土曜 12:30 - 12:55
- 福岡AM第1(JOLK 612kHz)と北九州AM第1(JOSK 540kHz)のみで放送。福岡県内では『民謡をたずねて』はFMで放送。
備考
2009年度は、概要で述べた番組が全て上記水曜夜に集約され、原則週替わりでの放送となったが、5週ごとに入れ替わるということのため、毎月第何週に固定というわけではなかった。
出演
- 屋台の大将:小松政夫
- 毎回のテーマに沿ったゲスト
- 常連客:福岡局アナウンサー(交替出演)
- 浅野達朗(大分局)/2010年6月23日(2011年2月23日再放送)
- 猪原智紀/2012年1月25日
- 大石真弘/2010年2月10日、4月28日、12月22日
- 荻山恭平(鹿児島局、当時)/2010年5月26日(同年7月28日再放送)
- 小原茂(当時)/制作統括(2009年6月から2011年5月まで)
- 上岡亮/2010年11月24日
- 佐々木理恵/“猫の声”(2011年3月)[注釈 2]
- 佐藤洋之/2011年4月27日
- 塩澤大輔(当時)/2009年4月22日、6月3日、7月8日
- 柴田拓[注釈 3]/2010年9月22日、10月27日[注釈 4]、2011年3月23日、6月22日
- 伊達正隆/2010年1月6日、8月25日
- 2010年度からは制作担当デスクに。
- 早瀬雄一/2009年12月2日、2011年1月26日、2013年2月3日[2][3][4]
- 比留間亮司(当時)/2009年3月20日、8月12日、2011年7月27日(予定)[注釈 5]
- 宮田貴行(当時)/2009年10月12日[注釈 6]
- 山田重光(当時)/“猫の声”(2010年5月まで)
- 吉田真人(鹿児島局)/2009年10月21日、2011年5月25日
- 渡邊佐和子(当時)/2010年3月17日、“猫の声”(2010年6月から2011年2月再放送分まで)
余談だが、定番化後放送となった第2回では、塩澤も収録直前まで担当していた『おはようサタデー九州沖縄』の当時の担当アナウンサー・渡邊と米谷奈津子が屋台の傍らで聞いていたが、渡邊は自らが“空気のような存在”であることを忘れ大笑いしていたという。なお、これは同番組「サタデートーク」コーナーで小松にインタビューした関係での立ち会いとなったものである。
テーマ音楽
博多よかよか音頭
- 番組2年目となった2010年が福岡局開局80周年だったこともあって制作され、同年5月の放送からは完全にテーマ音楽扱いとなっている。曲を歌う小松自身にとっても『電線音頭』以来三十数年ぶりの音頭だという。
曰くつきの屋台
福岡県などで流された予告では、小松が屋台に立っている姿が映されていた。この屋台で収録が行われているが、実はこの屋台、曰くつきである。
福岡局では2004年度から3年間、大型地域ワイド『情報ワイド福岡いちばん星』を、2007年度は『まるごと福岡トクテレ』を、それぞれ放送していたのだが、これらの番組で、福岡に拠点を置いて活動する自称“ふるさと料理人”藤清光が、全国を取材して拾い集めた郷土料理のレシピを紹介するコーナーがあった。そのコーナーでは、藤が実際に屋台で料理を作って、キャスターらに振舞っていたのである。しかし、福岡局は2008年度に夕方の大型情報番組から撤退。この結果、藤も活動の舞台をRKB毎日放送へ移し、屋台は使われなくなっていた。
この屋台を再利用したのである。もちろん、調理設備は撤去されている。
脚注
注釈
- ^ 但し第5水曜での放送は2012年度までで、2013年度は祝日を中心とした不定期特番扱いとして継続
- ^ 福岡局契約キャスター。2011年度改編により渡邊が東京へ転勤となったため、その穴を埋めるべく声質が似ていたことから起用された。当然節回しは渡邊とは異なる。
- ^ 福岡局久々の“ご当地アナウンサー”ということもあり出番が増えつつある。初登場時、自己紹介で思わず勤務地を前任地・山口と口走ってしまった。
- ^ この日福岡県内ではJR鹿児島本線が橋梁亀裂修理とその後の人身事故で福北間が断続的に不通となり、ホームグラウンドのJOLKとJOSKでは後日再放送が行われるということもあって、途中2度交通情報が挿入された(全国ではこの間放送が続いた)。担当のアナウンサーは皮肉にも制作デスクの伊達だった。
- ^ 他のアナウンサーに変更の場合もあるが、この回は2010年に放送部副部長として移った静岡局での公開収録で、テーマは博多祇園山笠所縁の聖一国師。聖一国師は今の静岡県出身だが、比留間も転勤早々そのことを知って驚いたと局ブログに記している。
- ^ 当初は9月16日放送予定だったが、この日に鳩山由紀夫内閣が発足したため、『NHKジャーナル』が繰り上げ開始となり、当該日の19:20-19:45に延期された。なお、この回のネタの中心はスポーツアナの宮田が来店したことからも判るように福岡ソフトバンクホークスで、当初予定日はまだリーグ優勝争いを繰り広げていたものの、実放送日には3位でリーグ戦終戦という始末であった。
出典
外部リンク