千手堂駅(せんじゅどうえき)は、岐阜県岐阜市真砂町10丁目にあった、名古屋鉄道の駅(停留場)である。名鉄岐阜市内線と鏡島線の2路線が乗り入れていたが、前者は2005年に、後者はそれに先立つ1964年に廃止された。
当駅に乗り入れていた2路線の前身はいずれも美濃電気軌道の路線である。先に開業したのは鏡島線で、1924年(大正13年)に開業した際は同社の他の路線とは接続しない孤立路線であった。ただ翌年には市内線が徹明町駅から当駅まで延伸してきたことで2路線が接続する駅となった。同年中には市内線が当駅からさらに忠節駅方面へ延伸している。
当駅は市内線と鏡島線の連絡駅としての役割を果たしていたが、輸送能力が貧弱であった鏡島線はモータリゼーションの進展を受けて1964年(昭和39年)に廃止、バス路線に転換された[1]。その後2005年(平成17年)には残った岐阜市内線も廃止され、当駅も廃駅となった。
廃止時は相対式2面2線の乗り場を持っていた。ただし道路との併用軌道上で、安全地帯はなく、路面を「グリーンベルト」と称して緑色に塗装してあるだけだった。岐阜市内線は、ここで90度向きを変え、忠節駅方面へと北上しており、曲線を曲がる手前に下りの乗り場、曲がったさきに上りの乗り場が設置されていた[6]。2つの乗り場は交差点を挟んで配置されていたため、電車が信号待ちをしている間でも乗車することができた[6]。