GINZA SIX中川政七商店
株式会社中川政七商店(なかがわまさしちしようてん)は、生活雑貨工芸品の製造小売業[3]。工芸メーカーへのコンサルティング業も行っている[4](2009年から[5][4][6])。
享保元年(1716年)に現在の奈良県で創業した[7]。
「日本の工芸を元気にする!」とし、工芸品に関わる他のメーカーや産地が補助金に頼らずに黒字経営化し、経済的な自立や工芸メーカーとしての物作りの誇りを取り戻すことを目標に掲げている。
沿革
事業内容
生活雑貨の企画・製造を行う。全国の工芸家や生産者と直接取引することで、品質重視の商品を製造。「日本の工芸を元気にする!」のビジョンと、「下請け型に頼らないものづくり」を掲げて、複数の自社ブランドを展開している。
ブランディング経営に関する講演・教育を行う。主なサービスは「講演」「経営とブランディング講座」「茶論(さろん)」等。
「講演」は、中川政七商店のコンサルティング事業や、地域活性事業の実績に基づいた内容。老舗である同社のノウハウを題材に、全国各地で開催される。
「経営とブランディング講座」は、中川政七(13代)の著書『経営とデザインの幸せな関係』を教材とした、全6回の講座。ブランディング経営を実践的に学ぶ。
「茶論(さろん)」は、同社と関係の深い茶道文化を伝える取り組み。初心者も含め、現代人が日常生活の中でお茶に触れ、茶道文化の入り口となるよう設計されている。
コンサルティングの他、卸売・販売支援を行う。コンサルティング後の事業者向けに、販路開拓を目的としたブランド商品の卸販売や、合同展示会「大日本市」の開催等を実施。
「大日本市」は、中川政七商店の販売支援事業の一つ。市場の活性化を狙い、生産者・小売店にマッチングの場を提供している。出展メーカーのメリットを重視したイベント規模や、商談性の高さが特徴。また、経済的に困難な状況にあるメーカーへの支援策として、什器の貸し出しや無料出展者の選出等を実施している。会場ではブース出展の他、メディア発表、トークイベント、展示等が行われる。
コンサルティング実績(事業者一覧)
- 有限会社 マルヒロ
- 堀田カーペット株式会社
- 株式会社 タダフサ
- 株式会社バッグワークス
- 有限会社 みさ和
- 有限会社サイフク
- 株式会社 漆林堂
- 合同会社上出瓷藝
- 株式会社山のくじら舎
- カジレーネ株式会社
- 名尾手すき和紙株式会社
- 株式会社 堀内果実園
- TAISEI株式会社
- 合資会社鶴屋菓子舗
- 鍋島焼窯元 虎仙窯
- 株式会社負野薫玉堂
- 川原食品株式会社
- 有限会社甘養亭
- 株式会社蔵出しめんたい本舗
- 有限会社篠原渓山
- 株式会社髙儀
- 株式会社IIE
- 和布刈神社
- 丸秀醤油株式会社
- 有限会社平川食品工業
合同展示会「大日本市」イベント実績
第1回(2018年2月開催)
- 会場 - amana 海岸スタジオ
- 出展者数 - 52ブランド
- 来場者数 - 1,900人
第2回(2018年8月開催)
- 会場 - B&C Hall
- 出展者数 - 46ブランド
- 来場者数 - 1,900人
第3回(2019年2月開催)
- 会場 - B&C Hall
- 出展者数 - 43ブランド
- 来場者数 - 2,100人
第4回(2019年9月開催)
- 会場 - B&C Hall
- 出展者数 - 57ブランド
- 来場者数 - 2,600人
第5回(2020年2月開催)
- 会場 - B&C Hall 天王洲アイル
- 出展者数 - 54ブランド
- 来場者数 - 3,000人
第6回(2020年11月開催)
第7回(2021年6月開催)
- 会場 - WHAT CAFE、E Hall
- 出展者数 - 65ブランド
- 来場者数 - 1448人
第8回(2022年2月開催)
- 会場 - イベントスペースEBiS 303 3階
- 出展者数 - 73ブランド
- 来場者数 - 1343人
第9回(2022年9月開催)
- 会場 - イベントスペースEBiS 303 3階
- 出展者数 - 74ブランド
- 来場者数 -
第10回(2023年2月開催)
- 会場 - イベントスペースEBiS 303 3階
- 出展者数 - 78ブランド
- 来場者数 - 2,337人[30]
産地の活性化を目的としたイベント、メディアの企画・運営を行う。産地巡回型の工芸祭典「大日本市博覧会」、観光地の工芸品販売を促進する「日本市プロジェクト」等。
「大日本市博覧会」は、主に日本の伝統工芸を取り扱う、ものづくりの魅力発信がテーマのイベント。工芸産地とのコラボレーションによって、工芸の再評価や全国の産地への集客を目指す。会場では工芸品の販売の他、制作を体験できるワークショップや、職人のトークショー等が行われる。初回となる2016年度には、東京都、岩手県、長崎県、新潟県、奈良県の5地域で、1年間にわたり開催された。
「日本市プロジェクト」では、中川政七商店が全国各地の産地で土産もののプロデュースを行う。同社が工芸メーカーと小売店を仲介することで、現地の商品を現地で販売するスタイルを確立。その土地ならではの魅力的な商品を開発し、旅行客を呼び込むブランディング施策によって、産業観光への貢献を狙う。なお、同社のパートナーシップ事業者は「仲間見世」と呼ばれる。
- RENEW×大日本市鯖江博覧会
- 開催期間 - 2017年10月12日~15日
- 開催場所 - 福井県鯖江市河和田地区および周辺地域
- 来場者数 - 3日間で延べ42,000人
- メディア掲載実績 - 約5カ月間で累計122媒体
- RENEW×大日本市鯖江博覧会 vol.2
- 開催期間 - 2020年10月7日〜9日
- 開催場所 - 福井県鯖江市・越前市・越前町全域
- こもガク×大日本市菰野博覧会
- 開催期間 - 2018年10月12日~14日
- 開催場所 - 三重県三重郡菰野町および周辺地域
- 来場者数 - 3日間で延べ36,000人
- メディア掲載実績 - 約3カ月間で累計57媒体
- 「日本市プロジェクト」実績(事業者一覧)
- 太宰府みやげ
- えすこ
- 函と館
- ゑびや商店/ゑびや大食堂
ブランド
- 中川政七商店
- 家や生活に根差した暮らしの道具の製造・販売[4][34]
- 遊 中川
- 日本古来の技術、素材、意匠を現在の感覚に合わせた布製品の製造・販売
- 日本市
- 日本の各地の工芸品や、その土地ならではのモチーフの土産物を取り扱う
- motta
- ハンカチのブランド。2021年11月3日にリブランディング
- 2&9
- 「リピートしたくなるくつした」がコンセプトの靴下のファクトリーブランド
- 花園樹斎
- 「“お持ち帰り”したい、江戸の園芸」をコンセプトに、日本の園芸文化の楽しさを再構築した植物ブランド
- 更麻(さらさ)
- 麻のインナーブランド
- 茶論
- 「以茶論美(茶を以て美を論ず)」をコンセプトとした、中川政七商店グループの茶道ブランド[24]
- 粋更kisara
- ライフスタイルブランド
テレビ番組
- カンブリア宮殿 消滅寸前...日本の伝統のものづくり企業を次々再生! 300年企業が挑む"新・ブランド創出術"(2014年1月30日、テレビ東京)- 中川政七商店 社長 中川淳氏出演[35]。
- カンブリア宮殿 日本の工芸を元気に! 業界異端児が仕掛ける工芸ニッポン再生術(2021年7月8日、テレビ東京)- 中川政七商店 13代 中川政七氏出演[36]。
書籍
関連書籍
関連項目
- 奈良クラブ - サッカークラブ。中川政七商店がスポンサーの1社になっているほか、クラブ事務所が本社内にある。
- あまちゃん - テレビドラマ。主人公が劇中で使用するがま口が2012年秋に中川政七商店が販売した製品であったことから、がま口の売り上げが10倍になった[37]。
出典
外部リンク