ベン・スティラー(Benjamin Edward Stiller, 1965年11月30日 - )は、アメリカ合衆国ニューヨーク市ブルックリン出身の俳優・映画監督・脚本家。
来歴
父親は俳優のジェリー・スティラー、母親は女優のアン・メイラ[1][2]。両親ともにコメディ俳優である。姉のエイミーも女優。
10歳の頃から映画を撮り始める。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)を退学した後、1986年に劇作家ジョン・グェアの人気作『青葉屋』に出演するチャンスを掴みデビュー。その後、パロディ短編が『サタデー・ナイト・ライブ』で放映されたのをきっかけに同ショーに出演するようになる。1990年代の始めには、MTVで『ザ・ベン・スティラー・ショー』を持っていた。
1994年に監督・出演した『リアリティ・バイツ』では、ジェネレーションX世代の現実を描いた作品として高評価を得たが、その後は俳優・監督の両方とも、コメディに軸足を置いた活動を行っている。
1998年の『メリーに首ったけ』と2000年の『ミート・ザ・ペアレンツ』の大成功により、アメリカは元より日本でも人気スターとなる。同時期に、『GQ』誌やHollywood.comなどとのインタビューで双極性障害を患っていることを告白したが、現在では「あれは冗談だった」と前言を撤回している。
私生活
彼はこれまでにジャニーン・ガラファロー、キャリスタ・フロックハート、アマンダ・ピートと交際した事を認めている[3][4]が、2000年に女優のクリスティン・テイラーとハワイで結婚した[5][6]。2人は『ズーランダー』と『ドッジボール』で共演している。2人の間には2002年に娘が、2005年に息子が生まれている[7]が、2017年に離婚を発表した。
公私共にオーウェン・ウィルソンと仲が良く、スティラーが監督した『ズーランダー』やウィルソンが脚本を担当した『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』、その他にも『ナイト ミュージアム』などの作品で共演している。また、ふたりが共演した作品はいずれも成功を収めている。
エピソード
スコットランド出身のロック・バンドであるトラヴィスの長年のファンであることを公言しており、同バンドのシングルCloserのPVに出演している。スーパーマーケットを舞台にしたこのPVには、バンドのメンバーそれぞれが店員役で出演。クマの気ぐるみを着た店のマスコット役のフラン・ヒーリーが歌い始めると、買物客や彼らの引くカートも加わってマスゲーム風のダンスが繰り広げられる。通路ではドラマーのニール・プリムローズが買物客とともにダンスに興じるが、店のマネジャー役のスティラーが現れ、お楽しみが中断されるという流れとなっている。
子供の頃から『スタートレック』の大ファンで、1996年の『スタートレック』30周年祝賀式典では自分から頼んで出演し、スピーチした。
民主党の支持者であり、2004年の大統領選挙ではジョン・ケリーに政治献金を送っている[8]。その後、2008年の大統領選挙の民主党候補として当選したバラク・オバマを支持していた[9][10][11]。
主な出演作品
映画
テレビ
放映年 |
邦題 原題 |
役名 |
備考 |
吹き替え
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1987 |
特捜刑事マイアミ・バイス Miami Vice |
エディ・フレッチャー |
シーズン4第2話 |
田中亮一
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1989 |
サタデー・ナイト・ライブ Saturday Night Live |
Various |
兼脚本 計4話出演 |
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1997 |
フレンズ Friends |
トミー |
シーズン3第22話「レイチェルの勘違い!」 |
檀臣幸
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1998 |
サタデー・ナイト・ライブ Saturday Night Live |
本人(ホスト) |
「Ben Stiller/Alanis Morissette」 |
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2002 |
ザ・シンプソンズ The Simpsons |
Garth Motherloving |
声の出演 シーズン13第8話「デブの町返上大作戦」 |
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2004-2007 |
ラリーのミッドライフ★クライシス Curb Your Enthusiasm |
本人 |
計4話出演 |
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2004-2006, 2013, 2018-2019 |
ブル〜ス一家は大暴走! Arrested Development |
トニー |
計8話出演 |
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2011 |
サタデー・ナイト・ライブ Saturday Night Live |
本人(ホスト) |
「Ben Stiller/Foster the People」 |
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2012-2013 |
バーニング・ラブ Burning Love |
ジョー |
計4話出演 |
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2014 |
ランニング・ワイルド with ベア・グリルス Running Wild with Bear Grylls |
本人 |
シーズン1第2話「ベン・スティラーとサバイバル」 |
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2018-2019 |
サタデー・ナイト・ライブ Saturday Night Live |
マイケル・コーエン |
計6話出演 |
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2022- |
セヴェランス Severance |
キア・イーガン |
監督・製作総指揮 声の出演 |
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日本語吹き替え
主に担当しているのは、以下の二人である[12]。
- 堀内賢雄
- 『リアリティ・バイツ』で初担当。最も多く吹き替えており、堀内と分け合う形でスティラーを多く担当していた檀臣幸(後述)の逝去に伴い、現在では専属(フィックス)に近い形で大半の作品で吹き替えを担当している[12]。堀内はスティラーについて「コミカルな演技の中にとっても哀愁がある人だと思います。どんなにコミカルな役をやっていても、芝居的には真面目で、声を作ったりしてふざけない。あの人の目の奥にある寂しさを演じられるような、ナチュラルな芝居を意識しています」と分析している[13]。
- 檀臣幸
- 『アメリカの災難』で初担当。以降、堀内と分け合う形で多く吹き替えを務め、『ナイト ミュージアム』シリーズのラリー・デイリー役(2作目『ナイト ミュージアム2』まで)などを担当した。
- 没後、同シリーズのラリー役は3作目『ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密』で上記の堀内が引き継いだ[12]。
このほかにも、平田広明、大塚芳忠、家中宏、桐本拓哉なども複数回、声を当てている。
参照
外部リンク