『ニセコ要塞1986』(ニセコようさい いちきゅうはちろく)は、荒巻義雄による小説である。『要塞シリーズ』第1部にあたる。
「“1986”世界」と呼ばれる戦場世界(のちのシリーズではコード1986と呼称される)の北海道を舞台にした仮想戦記。SFの形式を取りながら近未来の戦場を描き、1990年代以降の架空戦記小説ブームの先駆けとも目される作品である。
中央公論社より新書版(全3巻)が刊行され、後に中公文庫版(全3巻)も発売された。
「“1986”世界」の北海道島は、IBM領とスミノフ領に分断されている。北国の春の訪れ、戦闘休眠期の終了と共に戦いは再開される。シベリアから発進するスミノフ側長距離爆撃機の侵攻とIBM側による迎撃を皮切りに、航空戦を主体とした熾烈な戦闘が始まった。そんな中、戦争のみが行われるこの不可思議な世界の謎に気付いた者たちがいた。世界の謎に近づきすぎたために戦死させられた、ひとりの将官が残したメッセージを城鐸冶は託される。
ニセコアンヌプリ火山群に造られた、総面積約500平方キロメートルの一大山岳地下要塞。北海道島西部防衛の要であり、すべての補給が停止しても3年間は篭城できるようになっている。核戦争を睨み、対核要塞として設計されている。
スミノフ軍の北方からの侵攻と、石狩平野上陸を阻止する任を帯びた鉄壁の不落要塞。留萌方面の敵に対して圧力をかけ、敵航空機の超大規模爆撃にも耐えるも、数機のバックファイアによる、核遺物の投下により、壊滅した。
雄冬要塞と共に石狩平野上陸阻止の任を帯びた要塞。
北部第一要塞線の防衛を担当する師団。
中部第一要塞線の防衛を担当する師団。
南部第一要塞線の防衛を担当する師団。第二、第三師団に比べると損耗の度合いは少ない。
長万部、函館の防衛を担当する師団。
ニセコ要塞のふもとである倶知安の防衛を担当する師団。元山元樹の死亡後イリーガルの暗躍によって士気が低下、新師団長のマルカム・ギリンガムの指揮の稚拙さもあり、スミノフ軍空挺師団の攻撃で司令部が壊滅する。しかし生き残った大隊長クラスが各自で連絡を取り合った結果、ニセコ要塞や第二、第三師団と共同で逆に敵を包囲、降伏させた。
機甲師団である第七師団と歩兵師団の第十一師団を擁する、機動性に秀でた軍団。序盤での防衛戦の中心戦力だったが、多くの戦闘を繰り返した後、IBM軍の核攻撃の囮役となり壊滅する。
独立遊撃混成軍団壊滅後に誕生した機甲師団で、初戦の敵中突破攻撃を始めとして多大な戦功を挙げた。
石狩平野防衛のため、IBM大陸から派遣されてきた、機甲師団1・歩兵師団2・空挺師団1を誇る最強の軍団。全員がAD組であり、核汚染の影響を受けない。ウォーカーの方針により、戦闘活動をせず真駒内に駐屯を続けるも、敵の攻撃により恵庭原野に撤退し、敵のSLBM攻撃により殆どの部隊が壊滅した。
北海道島方面航空団の主力。基地が平地にあり防御時に不利なため、施設の地下化などが図られている。
所属軍団
ニセコ要塞の防空や、戦術爆撃などの様々な任務に就く戦術航空隊。山岳飛行場ということで、離着陸の難度が高いものの、緊急迎撃にはその標高の高さで有利である。また山腹には対空砲陣地があり、施設の地下化と相まって高い防御力を持つ。
ハリアーのVTOL機能を生かした独立飛行隊で、松村の発案で実験的につくられた。当初は防空戦用の部隊だったが、地上攻撃に参加することも多くなった。前任地は韓半島。
通常は、潜水艦攻撃や、パイロットの救出などの地味な任務を与えられているが、北海道島方面軍唯一の海上戦力として活躍する。
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