ジョン・アンド・ヴァンゲリス[1] (Jon and Vangelis)は、ボーカリストでイエスの主要メンバーでもあるジョン・アンダーソンと、シンセサイザー奏者・作曲家のヴァンゲリスによる音楽ユニットである。
概歴
1974年、イギリスのバンド、イエス から脱退したリック・ウェイクマンの後任キーボード奏者の筆頭として、ヴァンゲリスが候補に挙がった。しかしユニオンの問題(当時、イギリスの音楽業界組合は外国人の参入を著しく排除していた)に加えて、商業的な成功を遂げていたイエスへの参加による自分の音楽活動への影響をヴァンゲリスが懸念したため[2]、このオファーは不成立となり、イエスにはその後、レフュジーからパトリック・モラーツが移籍した。
1975年にリリースされたヴァンゲリスのRCAレコード契約第1作目のオリジナル・アルバム『天国と地獄』に収録された「ソー・ロング・アゴー、ソー・クリアー」という曲で、ジョン・アンダーソンがゲスト・ボーカルとして参加した。
1976年、ジョン・アンダーソンのソロ・アルバム『サンヒローのオリアス』にヴァンゲリスが参加[3]。
1978年、ヴァンゲリスのアルバム『野生』にジョン・アンダーソンがハープ演奏で参加。
1979年、正式にユニットとして発足。最初のアルバム『ショート・ストーリーズ』が全英チャート4位まで上昇する[4]。
1982年、シングル「I'll Find My Way Home」が全米チャートに入り、音楽番組にも積極的に出演していた。
1991年、アルバム『ページ・オブ・ライフ』を発表。
ディスコグラフィ
スタジオ・アルバム
コンピレーション・アルバム
- 『ベスト・オブ・ジョン・アンド・ヴァンゲリス』 - The Best of Jon & Vangelis (1984年)
- Chronicles (1994年)
シングル
- 「アイ・ヒア・ユー・ナウ」 - "I Hear You Now" (1979年)
- "The Friends of Mr Cairo" (1981年)
- "I'll Find My Way Home" (1981年)
- "State of Independence" (1981年) ※1984年再発盤あり
- "Outside Of This" (1981年)
- "Back to school" (1981年)
- "And When the Night Comes" (1983年)
- "He Is Sailing" (1983年)
- "Deborah" (1983年)
- "Polonaise" (1983年)
- "Wisdom Chain" (1991年)
脚注
- ^ ただし、ユニバーサル・ミュージックから再発されたCDのオビには、『ジョン&ヴァンゲリス』と記載されている。
- ^ ヴァンゲリスのアルバム『反射率0.39』国内盤CD(BVCP-5025)のライナーノーツには「イエスに加入すれば有名になれるし、その後脱退してソロ活動をする様になれば多くの人が自分のレコードを聴いてくれるだろうが、そんなことには興味はない」というヴァンゲリスのコメントが掲載されている。
- ^ ただしこの一件は契約上の問題が生じてしまい、結果として正式発表では参加していないことになっているが、ジャケットの「for their energy」という項目に「Vangelis」の名前がクレジットされ、初期国内盤CD(AMCY-18)には「ヴァンゲリスと繰り広げた壮大な幻想物語!」という一文が記載されている。
- ^ ヴァンゲリスのアルバム『ダイレクト』の国内盤CDのライナーノーツより。
外部リンク