『ザ・コンビニ』は、マスターピースが開発したコンビニエンスストアを題材とする経営シミュレーションゲーム。
1996年にパソコンゲームとして発売された[1]が、ヒューマン、アートディンク、ハムスターによって家庭用ゲーム機版が発売されるなどシリーズ化した。ゲーム機版はGUIや細部のルールがPC版とは異なり、実質的にはPC版の移植ではなく共通項を持ったシリーズ作品となっている。
ゲームの目的
コンビニエンスチェーンのオーナーとして、舞台の街に店舗展開をしていく。内装、販売価格、人事などの要素で様々な戦略を立てつつ、シナリオ毎に与えられた条件をクリアする。シナリオのクリア条件は代表的なものに
- 都庁を誘致する(一定数以上の町人口を達成)
- 街を独占する(ライバル店舗の完全撤退)
- オーナー評価を上げる
- 利益を上げる
などが存在する。
街にあるコンビニは自分の店だけではなく、もう一つ(シリーズによっては複数)のコンビニチェーンが存在。これがプレイヤーから見た「ライバル店」であり、この二店の間で利用客の争奪戦が繰り広げられる。このライバル店は争うべき敵であるが、儲け向上のために利用することも必要。シナリオによっては時に共存する必要さえある。
コンビニの売り上げを上げるためには町の発展が必要不可欠。積極的な店舗展開をすれば人口は増えていくが、同時に地価も上がっていく。その分店舗展開は次第に困難になっていくが、かといって拡大化に消極的になれば人口も少しずつ減っていく。所持金と相談して、慎重にかつ大胆に店舗展開を行っていく。なお、施設を「誘致」することで意図的に町人口の操作を行うことも可能。
ソフト一覧
発売の時系列1996 | ザ・コンビニ(PC) |
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1997 | ザ・コンビニ~アナザーワールド~(PC) |
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ザ・コンビニ(PS/SS) |
1998 | ザ・コンビニスペシャル(PS) |
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1999 |
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2000 |
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2001 | ザ・コンビニ2(PS/SS) |
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2002 | ザ・コンビニIII(PC) |
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2003 | ザ・コンビニ3(PS2) |
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2004 |
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2005 | ザ・コンビニIV(PC) |
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2006 | ザ・コンビニ4(PS2) |
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ザ・コンビニ 200X(Xbox 360) |
2007 |
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2008 | ザ・コンビニDS 大人の経営力トレーニング(DS) |
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2009 | ザ・コンビニ(Mobage) |
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2010 | ザ・コンビニ ポータブル(PSP) |
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2011 |
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2012 | ザ・コンビニ(Android・iPhone) |
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PCゲーム版
- ザ・コンビニ ~あの町を独占せよ~
- Windows用ゲームとして発売された。
- ザ・コンビニ~パワーアップキットVol.1~
- 山や海、川などの地形のあるマップが登場し、さらに細かな面で色々と追加要素がある。
- ザ・コンビニDX ~あの町を独占せよ~
- イマジニアによるClassic Mac OS移植版。
- ザ・コンビニDX ~パワーアップキットVol.1~
- パワーアップキットのClassic Mac OS移植版。
- ザ・コンビニ~アナザーワールド~
- 猫の世界が舞台の「ねこワールド」、剣と魔法の世界が舞台の「ファンタジーRPGワールド」、近未来・戦争後の世界が舞台の「リバースシティー」の3つの架空世界が登場。
- ザ・コンビニIII ~あの町を独占せよ~(2002/04/19発売)
- PC版としては前作アナザーストーリーから5年ぶりとなる新作となった。
- 大幅にリニューアルされ、2と同様に街の建物などが立体的に表示されるようになった。
- 販売できる商品が大幅に増加した。研究所にお金を払い新製品を開発してもらう、一定のステージをクリアーすることで自分でステージを作成できたりなど新たな機能が搭載された。
- ユーザー登録をすることにより、公式サイトで内装パーツをダウンロードすることができたり、自分で作成したレイアウトやステージ、新製品等がアップロードできるようになり、様々なことができた(終了済み)。
- ザ・コンビニIII ~あの町を独占せよ~ ポピュラー・エディション(2004/06/24発売)
- 廉価版。オンライン機能が削除され、追加シナリオが5つ追加された。
- ザ・コンビニ ネットバトル(2003/10/1ベータテスト開始 2004/02/04サービス開始 2004/12/20サービス終了)
- 対戦型オンラインゲーム。月額525円、PC版の第三作目をベースとして開発され、マスターピース、ハムスター、ブロードバンドサービス企画の三社によって運営されていた。
- PC版で唯一ゲーム機版と同じくローソンとのタイアップがあった。
- サービス終了の最後の月は無料開放された。
- ザ・コンビニIV ~市場制覇~(2005/06/17発売)
- Windowsで発売された。2006年12月に廉価版がソースネクストから発売された。
- 店舗を神社、ガソリンスタンド、銭湯に並設できるようになった。店員の雇用はなくなり、店舗設置時に自動で配置される。商品には商品期限が設定され期限を過ぎた商品は廃棄される。
- IIIであったオンライン機能及び新製品の開発はなくなった。
コンシューマーゲーム
いずれもレイティングはCERO:A(全年齢対象)。
- ザ・コンビニ ~あの町を独占せよ~(1997/03/28発売)
- PS/SSソフト。制作元はヒューマン、開発元はアクセス。ヒューマン倒産後はハムスターがMajor Wave シリーズで廉価販売、ゲームアーカイブス対応ソフトとしても配信されている。
- PCゲームからの移植版[2]。賃上げ・ストライキといった労使関係のイベントがない。
- ザ・コンビニスペシャル 〜3つの世界を独占せよ〜
- 制作元はアートディンク。アナザーワールドの移植版。
- ザ・コンビニ2 ~全国チェーン展開だ!~
- PS/SSソフト。制作元はヒューマン、開発元はアクセス。ヒューマン倒産後はハムスターがMajor Wave シリーズで販売。ゲームアーカイブス対応ソフトとしても配信されている。
- 街の視点が見下ろしで建物などが平面だったものから変更され、立体的に表示されるようになった。
- PC版と異なりステージをクリアーしたら終了し、継続して経営を続けることはできない。
- 一定の条件をクリアすることにより、「ゲームソフト」を売ることが可能になる。
- 同じヒューマンから発売されているクロックタワーシリーズおよびトワイライトシンドロームシリーズのキャラクター(ジェニファ、シザーマン、ユカリ、チサト、ミカ)が、各マップをクリアすると追加される隠し店員として登場する。
- ザ・コンビニ3 ~あの町を独占せよ~(2003/04/24発売)
- PlayStation 2ソフト。制作元はハムスター。のちにPlayStation 2アーカイブス対応ソフトとしても配信されている。
- 実在のコンビニエンスストアチェーン「ローソン」とタイアップしており、店舗ブランドとしてローソンを選択でき、LoppiやローソンATMなどの内装アイテムが設置できる。店内や店員・来店者を3D表示できるようになり、グラフィックが強化された。
- 発売時はLoppiを介してソフトの予約販売が行われ、購入特典として小冊子が添付された。
- 新製品の開発機能があるが、PC版とは異なり予め用意された商品を解除していく形になる。
- ザ・コンビニ4 ~あの町を独占せよ!~(2006/04/27発売)
- PS2ソフト。制作元はハムスター。
- 3のローソンに続きドトールコーヒーとタイアップ。さらにエンターブレインとのタイアップでエンターブレインの社員が作中に登場する。
- 並設できる施設としてPC版Ⅳの神社、ガソリンスタンドに加えてPS2オリジナルとしてカフェが登場。
- IV同様、店員は雇えないがマネージャーを雇えるようになっている。店内だけでなくマップも3D表示になった。
- ザ・コンビニ 200X(2006/03/30発売)
- Xbox 360ソフト。
- 住民の思考エンジンを強化。店内の3D表示が無いなど、PC版に近い仕様になっている。
- ザ・コンビニDS 大人の経営力トレーニング(2008/11/27発売)
- ニンテンドーDSソフト。企画・監修がマスターピース、制作がハムスター、発売・プロデュースが日本一ソフトウェアである。
- 従来の経営シミュレーションに加え、ローソン検定のクイズやミニゲームなどが追加されている。タッチペン操作に対応しているが完全ではないため、十字キーを併用する必要がある。
- ザ・コンビニ ポータブル(2010/07/08発売)
- 製作元はハムスター。3のPlayStation Portable移植版。商品開発のシステムが廃止され、内装の種類やチェーン店の種類が減っている。
ソーシャルゲーム
- ザ・コンビニ ~目指せ!全国制覇!~(2009/09/17正式サービス開始)
- モバゲータウンにて展開。基本料金無料のアイテム課金制を採用している。
- 本作はマスターピースとハムスターが共同で開発し、ハムスターがサービス提供している。
- ザ・コンビニ ~目指せ!全国制覇!~ (2012/07/31/正式サービス開始)
- TSUTAYA.com kiwiにより、Android、iPhone向けに展開、モバゲー版と同じく基本料金無料のアイテム課金制を採用している。
他にも携帯アプリ向けに配信された作品なども存在した。
関連書籍
脚注
関連項目
外部リンク