ゲンスラー、正式名称「M・アーサー・ゲンスラー・ジュニア・アンド・アソシエイツ」(M. Arthur Gensler Jr. & Associates, Inc.)は、サンフランシスコに本社を置く、アメリカ合衆国最大の建築設計事務所[1][2]。2015年のゲンスラーの収益は11.8億ドルに達し、アメリカの建築設計会社でトップとなった[3]。2015年現在で、ゲンスラーは16か国の46都市に事務所を開設しており[4]、2018年現在で従業員は5,500人に達する。
ゲンスラーを創業したのは、建築家アーサー・ゲンスラー(アート・ゲンスラー、M. Arthur Gensler Jr.)である。ニューヨーク市に生まれコーネル大学で建築を学んだゲンスラーは、ドリュー・ゲンスラー(Drue Gensler)、アソシエイトのジェームズ・フォレット(James Follett)とともに、1965年に事務所を開設した[5]。当初は企業の内装などを手掛けていたが[4]、オフィスビル、商業ビル、空港ターミナルビル、教育施設、娯楽施設などの大型プロジェクトにも進出した。さらに、都市計画、ブランド戦略、環境グラフィックデザイン、ミッションクリティカル施設設計、サステイナブル・デザインについてのコンサルティングなど、建築周辺の様々な分野も手掛けている[6]。
2000年にはアメリカ建築家協会(American Institute of Architects)より、建築設計事務所賞(Architecture Firm Award)を受賞している[7]。また創業者アート・ゲンスラーは、デザイン・フューチャーズ・カウンシル(Design Futures Council)から2016年に生涯功労賞を受賞している[8]。