クリストファー・ロバート・エヴァンス(Christopher Robert Evans, 1981年6月13日 - )は、アメリカ合衆国の俳優。
生い立ち
マサチューセッツ州サドベリー出身。父のボブ・エヴァンスは歯科医、母のリサはダンサー[1]。4人兄弟。姉(カーリー)と俳優の弟(スコット)、妹(シャナ)がいる。イタリア人およびアイルランド人の血を引き、カトリック教徒[2][3][4]として育った。
キャリア
高校在学中にニューヨークのブルックリンで行われたサマーキャンプでエージェントと出会い、高校卒業後にはニューヨークへ移り、いくつかのテレビシリーズにゲスト出演。
2005年公開の映画『ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]』のヒューマン・トーチ役で一躍知名度を上げ、ハリウッド期待の若手俳優となった。
2011年に『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』の主人公キャプテン・アメリカを演じた[5]。同作ではひ弱だった主人公が逞しい肉体を持つ超人として生まれ変わるストーリーを再現するため、物語序盤は特殊撮影効果で体を「縮小」されている[6][7]。
マーベル・シネマティック・ユニバース (MCU) において、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』から8年に渡りキャプテン・アメリカを演じ続けていたが、2017年6月10日には『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年4月26日公開)をもってMCUを引退することを発表し[8]、2018年10月4日には自身のTwitterにて『エンドゲーム』の撮影の終了、共演者やスタッフ、ファンに向けての感謝の言葉を綴った[9]。
2024年に公開された『デッドプール&ウルヴァリン』で17年ぶりにヒューマン・トーチ役を演じた。デッドプール役のライアン・レイノルズから直々にテキストメッセージでオファーを受け、実現した[10]。同作への出演により、ヒューマン・トーチ役とキャプテン・アメリカ役で合わせて11作目のマーベル作品出演となり、「マーベルのスーパーヒーロー役として最も多くの出演」でギネス世界記録に認定された[11]。
人物
17歳の頃から東洋思想、特に仏教に傾倒している[12]。
思想としてはリベラルかつフェミニストであり、#MeTooへの支持や、フェミニスト小説(英語版)を読むなどもしている[13][14]。
また、同性婚などLGBTQ+の権利を支持しており[15]、自身が主演を務めたアニメ映画『バズ・ライトイヤー』で描かれた女性同士のキスシーンが同性愛を助長するという批判に対して「あの人たちは大バカ者なんだ」「気弱で、無知で、昔の価値観にしがみつこうとする人たちは、いつだって存在するものです。でも、そういう人たちは、恐竜のように滅びていく。私たちが目指すのは、彼らを意に介さず、前進し、人間らしく成長することを受け入れることだと思います。」と反論した[16]。
民主党支持者であり、2016年の大統領選ではヒラリー・クリントンを支持。トランプ大統領に関する批判を日常的にツイッターに投稿している[17]。上院議員たちの協力のもと、2019年4月に政治的なウェブサイト「A Starting Point」の立ち上げを発表[18]。
私生活
2006年、2年ほど交際していたジェシカ・ビールと破局している[19]。
それ以降、ミンカ・ケリー、クリスティーナ・リッチ、エリザベス・オルセンなど、数多くの交際の噂がある。
2015年、『gifted/ギフテッド』を撮影している時に、地元の動物保護施設から雄の子犬を引き取り、ドジャーと名付け一緒に暮らし始めた。
2016年4月から2018年3月まで女優・作家のジェニー・スレイトと交際していた。
2023年9月、ポルトガルの女優アルバ・バチスタ(英語版)と結婚。式はマサチューセッツ州ケープコッドとポルトガルで挙げられた[20][21]。
フィルモグラフィ
※役名の太字表記は主演。
映画
テレビ映画
年
|
題名
|
役名
|
2002
|
Eastwick
|
アダム
|
WEB配信映画
テレビシリーズ
テレビドラマ
WEB配信ドラマ
WEB配信アニメ
日本語吹き替え
主に担当しているのは、以下の二人である。
- 中村悠一
- 『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』のスティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ役で初担当。このことがきっかけで、以降は声の出演も含めて多数の作品で吹き替えを務め、ほぼ専属(フィックス)となっている[25][26]。
- 加瀬康之
- 『エクスタシー』で初担当。初期の作品から担当しており、中村の次に多く吹き替えている。
このほかにも、神奈延年、土田大、竹若拓磨なども複数回、声を当てている。
出典
- ^ Keck, William (September 9, 2004). “Chris Evans' career ready to sizzle”. USA Today. http://www.usatoday.com/life/people/2004-09-09-chris-evans_x.htm 2007年12月10日閲覧。
- ^ “Meet curious Chris”. Deccan Herald. 2007年9月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年6月8日閲覧。
- ^ “Chris-EvansV.net”. 2009年6月8日閲覧。
- ^ “Sunshine - Chris Evans interview - Your London Reviews”. IndieLondon. 2009年6月8日閲覧。
- ^ “『キャプテン・アメリカ』クリス・エヴァンス、子供が欲しくて仕方ない”. シネマトゥデイ (シネマトゥデイ). (2019年11月22日). https://www.cinematoday.jp/news/N0112498 2024年7月26日閲覧。
- ^ “「ひ弱」⇒「ムキムキ」に見せるハリウッドの驚愕VFX技術 PART1”. ハリウッドニュース (ネットワークインフォメーションセンター). (2011年8月26日). オリジナルの2016年10月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20161018020156/http://www.hollywood-news.jp/news/%E6%98%A0%E7%94%BB/%E3%80%8C%E3%81%B2%E5%BC%B1%E3%80%8D%E2%87%92%E3%80%8C%E3%83%A0%E3%82%AD%E3%83%A0%E3%82%AD%E3%80%8D%E3%81%AB%E8%A6%8B%E3%81%9B%E3%82%8B%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%83%E3%83%89%E3%81%AE%E9%A9%9A.html 2024年7月26日閲覧。
- ^ “「ひ弱」⇒「ムキムキ」に見せるハリウッドの驚愕VFX技術 PART2”. ハリウッドニュース (ネットワークインフォメーションセンター). (2011年8月26日). オリジナルの2016年10月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20161025122455/http://www.hollywood-news.jp/news/%E6%98%A0%E7%94%BB/%E3%80%8C%E3%81%B2%E5%BC%B1%E3%80%8D%E2%87%92%E3%80%8C%E3%83%A0%E3%82%AD%E3%83%A0%E3%82%AD%E3%80%8D%E3%81%AB%E8%A6%8B%E3%81%9B%E3%82%8B%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%83%E3%83%89%E3%81%AE%E9%A9%9A-2.html 2024年7月26日閲覧。
- ^ “【続報】キャプテン・アメリカ役クリス・エヴァンス『アベンジャーズ』第4作で「すべてが終わる」マーベルとの契約問題、その現状を語る”. THE RIVER (riverch). (2017年6月11日). https://theriver.jp/evans-wraps-up-in-avengers-4/ 2018年10月5日閲覧。
- ^ “マーベル映画『アベンジャーズ4』キャプテン・アメリカ役クリス・エヴァンスが再撮影を終了、ついに卒業へ ― 「この役柄を誇りに思います」”. THE RIVER (riverch). (2018年10月5日). https://theriver.jp/a4-evans-finished/ 2018年10月5日閲覧。
- ^ Nick Romano (July 26, 2024). “Chris Evans opens up about Deadpool & Wolverine role and wearing that suit again (exclusive)” (英語). Entertainment Weekly: Entertainment News for Pop Culture Fans. August 4, 2024閲覧。
- ^ Sanj Atwal (July 29, 2024). “Chris Evans extends record with surprise Deadpool & Wolverine appearance” (英語). Guinness World Records. August 4, 2024閲覧。
- ^ Sachs, Adam (May 2012). “The Avengers' Chris Evans: Just Your Average Beer-Swilling, Babe-Loving Buddhist”. Details. http://www.details.com/celebrities-entertainment/cover-stars/201205/chris-evans-avengers April 16, 2013閲覧。.
- ^ “Mark Ruffalo, Ryan Gosling and More Male Celebrities Who Are Proud Feminists”. Us Weekly (2021年6月30日). 2022年1月6日閲覧。
- ^ “Chris Evans Opened Up About Being an Ally for Women During the #MeToo Movement”. Teen Vogue (2018年3月23日). 2022年1月6日閲覧。
- ^ “クリス・エヴァンス、LGBTQ+に対抗する「ストレート・パレード」開催に物申す - フロントロウ”. front-row.jp. 2019年7月12日閲覧。
- ^ “同性キスシーンを批判する人は「大バカ者」。バズ・ライトイヤー主演俳優がピシャリと反論”. HuffPost (2022年6月17日). 2022年6月27日閲覧。
- ^ “『キャプテン・アメリカ』のクリス・エヴァンス、トランプ氏当選は「恥」。”. VOGUE JAPAN (2016年11月10日). 2019年7月12日閲覧。
- ^ “Chris Evans Launches Political Website with Help From Congress (Video)” (英語). Just Jared. 2019年7月12日閲覧。
- ^ “ジェシカ・ビール、クリス・エヴァンスと破局”. シネマトゥデイ (シネマトゥデイ). (2006年7月4日). https://www.cinematoday.jp/news/N0008636 2013年1月5日閲覧。
- ^ “クリス・エヴァンス、ポルトガル人女優と結婚!『アベンジャーズ』初期メンバーが式に集結”. シネマトゥデイ (シネマトゥデイ). (2023年9月11日). https://www.cinematoday.jp/news/N0138949 2023年9月11日閲覧。
- ^ “『キャプテン・アメリカ』クリス・エヴァンス、結婚を認める「本当に素晴らしい」”. シネマトゥデイ (シネマトゥデイ). (2023年10月16日). https://www.cinematoday.jp/news/N0139502 2023年10月17日閲覧。
- ^ “新バズ・ライトイヤー声優に『アベンジャーズ』クリス・エヴァンス!新作映画が2022年公開”. シネマトゥデイ (シネマトゥデイ). (2020年12月11日). https://www.cinematoday.jp/news/N0120464 2021年2月25日閲覧。
- ^ チェーン・オブ・コマンドナショナル ジオグラフィック(TV)
- ^ Evans to narrate 8-part Nat Geo documentary series, Chain of Command
- ^ ciatr編集部 (2024年1月4日). “【2024年最新版】人気声優ランキングTOP20!声もビジュアルも最高な声優を厳選”. ciatr[シアター] (株式会社viviane). https://ciatr.jp/topics/36805 2024年5月1日閲覧。
- ^ (日本語) 『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』FIX声優の魅力!FIX声優って何?Mrふきカエルが教えます!MC:水落幸子, https://m.youtube.com/watch?v=KvSltJQbyq4 2024年4月9日閲覧。
外部リンク