『ふらせら』(Hurrah! Sailor・頑張れ! 水兵)は、データム・ポリスターが2004年2月26日に発売したPlayStation 2用ゲームソフト。また、それを原作とする漫画作品。
オーソドックスな形式のアドベンチャーゲーム型恋愛シミュレーションゲームである。選択肢によりシナリオ分岐およびフラグ立てが起こり、後の展開を左右する。恋愛対象となる5人のヒロインに「トゥルーエンド」と「ほのぼのエンド」が1つずつ用意されている。
本作の最大の特徴は「アクティヴ・ダイアローグ」と「パースペクティヴ・ビュー」である。これは通常の会話画面において、物語の進行や発言者を追うように主人公の視点が画面内をパンしたり(アクティヴ・ダイアローグ)キャラクターにズームしたり(パースペクティヴ・ビュー)することで、より深い臨場感を味わう事を目的としたシステムである。
一定条件を満たすと「OMAKE」という項目がスタートメニューに追加され、作中に登場する6種類のミニゲームの内3種類を自由にプレイできる[1]。いずれもコンピュータ対戦のみの1人用ゲームである。それぞれ公式モードと練習モードが用意されており、前者ではプレイ結果が記録される。
宇宙を二分する二大超大国、デリタス・カルーチ二重帝国と汎カプスリーグ連合王国の戦争は既に勃発から200年余りが経過。もはや疲弊した両軍からはその意義が忘れ去られつつあった。二重帝国軍の小型宇宙艦ナライ号は、一人の将校を送迎する単独任務の最中に宇宙艦隊同士の戦闘に巻き込まれ、艦を放棄せざるを得ない状況に陥った。あげくに乗り込んだ脱出用シャトルまでも被弾し、やむなく一行は未開の惑星に不時着する羽目に。シャトルも大破し味方艦隊との連絡もままならない生存者たちは、この楽園のような惑星でいち早い戦線復帰を目指し日々奮闘する。
ゲームの発売に先駆けて『月刊電撃コミックガオ!』(メディアワークス)にて漫画版の連載が開始された(2003年5月号 - 2004年8月号)。シナリオはゲーム版シナリオの小池倫太郎、漫画はゲーム版ワールドコンセプトのなかねかつを。またゲーム版キャラクターデザインの木我浩一は連載前の告知では作画担当としてアナウンスされていた[3]が、最終的には「キャラクターデザイン」としてクレジットされ、各話の扉絵も担当している。
物語は、ゲーム版の物語に若干手を入れたものに、漫画版独自の物語や展開が加わっている。ゲーム版とは先に述べたような差異が見られるが、各キャラクターの過去や家族にまつわるエピソードが強化されており、総じてゲーム版の補完的な意味合いが強い。単行本は全2巻。
著 : 小池倫太郎。ヒロイン5人の掌篇サイドストーリーが各1篇ずつ、ゲーム公式サイトにて公開されている[4]。