金沢市立玉川図書館(かなざわしりつたまがわとしょかん、英: Kanazawa City Tamagawa Library)は、石川県金沢市玉川町にある金沢市立の公共図書館である。
概要
本館は1978年竣工。設計は谷口・五井設計共同体で、谷口吉郎が総合監修、その息子の谷口吉生が設計を担当している。旧専売公社金沢工場の建物に現代建築を融合させた建物が特色。別館として近世史料館を併設する。谷口吉郎・吉生父子の共同作品はこの建物[どこ?]が最初で最後である。
玉川図書館別館(近世史料館(wikidata)[注釈 6]、旧専売公社工場)は、旧石川県庁舎や国会議事堂などの設計を手掛けた矢橋賢吉の設計によるものと推定されている。1996年に登録有形文化財に登録されている[10]。
玉川図書館の分館として城北分館(wikidata)[注釈 7]がある。
また、2008年11月には隣接地に絵本などを扱う金沢市立玉川こども図書館(かなざわしりつたまがわこどもとしょかん)を開設した。金沢市図書館としては3番目の本館で、石川県内における児童向けの図書館は、小松市の小松市立空とこども絵本館に次いで2館目となる[要出典]。玉川こども図書館は、建て替えにより2022年4月にリニューアルオープンした[12]。
2019年に金沢市玉川図書館・近世史料館[注釈 6]はDOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築に認定されている[13]。
金沢市は、市公共建築物のうち建築的価値の高いものについて現代建築文化のレガシーを保存継承していく施策を進めている。対象建築物の中に、玉川図書館などの現存する図書館建物も選定されており、玉川図書館では1978年に竣工した当時の本来の意匠を復元するため、実施設計を経て改修が行われる見込みである[14]。その一環として、2階の資料室を1階に移して開架図書のスペースを1階に集約し、また、トイレのバリアフリー化も進めることとしている[15]。
沿革
(出典:[16])
所在地
- 金沢市立玉川図書館
- 〒920-0863 金沢市玉川町2番20号
- 金沢市立玉川こども図書館
- 〒920-0863 金沢市玉川町2番2号
- 金沢市立玉川図書館城北分館
- 〒920-0811 金沢市小坂町西8番地11
開館時間・休館日
開館時間
- 玉川図書館
-
- 火曜日 - 金曜日 :10:00 - 19:00
- 土曜・日曜・祝日 :10:00 - 17:00
- 玉川こども図書館
-
- 城北分館
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休館日
- 玉川図書館・玉川こども図書館
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- 月曜日(祝日にあたる場合は開館)、特別整理期間、年末年始
- 城北分館
-
近世史料館
玉川図書館の分館として、前田氏・前田育徳会などから寄贈を受けた10万点あまりの近世史料(「加越能文庫」[注釈 10]など)の保存、修復を行う。保存されている史料は閲覧(原本)または複写(マイクロフィルムなど)が可能[18]。
交通
- 最寄バス停は金沢ふらっとバス長町ルートの「玉川図書館」もしくは「こども図書館」であるが、金沢駅からの直通運行はない(途中で乗継が必要)。
- JR北陸本線金沢駅からの場合、北陸鉄道バスもしくは西日本JRバス香林坊方面行きに乗車し、「南町・尾山神社」バス停で下車。徒歩5~7分ほど。
脚注
注釈
- ^ Kanazawa Municipal Tamagawa Library とも表記される。#外部リンクの施設ガイド(英語版)を参照。
- ^ 別館の近世史料館分を含む[2]。
- ^ 特殊資料(近世史料館)を含まない数。
- ^ なお、別立て(外数)で近世史料館の入館者数は39,251人。
- ^ ただし、建物原型の旧専売公社C-1号工場についてである。1979年移転の前に行った改修時の設計は谷口・五井設計共同体であり(概要節を参照)、1999年近世史料館開館のための改修時の設計は五井建築研究所である[2]。
- ^ a b c 正式名称は「金沢市立玉川図書館近世史料館」[7]。
- ^ 正式名称は「金沢市立玉川図書館城北分館」[7]。
- ^ 館名に冠されている「大礼記念」とは、昭和天皇の即位大礼への祝意を表したものである[17]。
- ^ 城北児童会館は1979年の国際児童年を記念して建設されたもの[8]。
- ^ 「加越能」は、加賀国・越中国・能登国の頭文字をつないだもの。
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
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