若一王子(にゃくいちおうじ)は、神仏習合の神である。若王子(にゃくおうじ)ともいう。
熊野三山に祀られる熊野十二所権現は三所権現・五所王子・四所明神に分けられ、若一王子は五所王子の第一位である。若一王子の本地仏は十一面観音で、天照大神あるいは瓊々杵尊と同一視された。熊野本宮大社・熊野速玉大社では第4殿、熊野那智大社では第5殿に祀られる(いずれも、現在は「若宮」と称し、天照大神のこととしている)。
熊野信仰が日本各地に広まるにつれ、熊野権現が各地に勧請されたが、若一王子のみを勧請する場合も多かった。明治の神仏分離に伴い、「若一王子」を天照大神や瓊々杵尊に変えた所も多いが、従前のまま「若一王子」として祀っている神社もある。
脚注
- ^ “若王子神社”. KYOTO-design. k-iweb. 2019年12月19日閲覧。
- ^ “若王子神社”. コトバンク. 朝日新聞社・VOYAGE MARKETING. 2019年12月19日閲覧。
- ^ 若一神社.京都観光Navi (京都市観光協会)
- ^ 若一神社.ほっこり京都生活 (わかさ生活)
関連項目