「手のひらを太陽に」(てのひらをたいように)は、日本の童謡。作詞はやなせたかし、作曲はいずみたく。1961年に制作され、翌1962年にNHK『みんなのうた』で放送された。
来歴
1961年、作詞者のやなせたかしは日本教育テレビ(NET、のちのテレビ朝日)の朝のニュースショーの構成をしていた[4]。その番組内の今月の歌として、自身で作詞した「手のひらを太陽に」を知り合いのいずみたくに作曲してもらい発表したもので、歌は宮城まり子が歌った[2]。
当時のやなせは仕事は順調だったものの、劇画の時代に付いて行けず、先行きに不安を感じていた[4]。夜中、眠くならないように暖房を消して一人で仕事をしていて、筆がとまったときに電気スタンドで手を温めていると指の間がきれいに赤く見え、子供のころに懐中電灯で手を照らして真っ赤に見えて面白かったことを思い出した[4]。こんなにも落ち込んでいるのに血は元気に流れていると励まされたような気がして、歌詞の一節が思い浮かんだと述懐している[4]。また、元々は童謡ではなくホームソングを作るつもりで書いたという[4]。なお歌詞の中でアメンボが出てくるが、これは当初はナメクジであった[5]。
1962年、 NHK『みんなのうた』で、宮城まり子とビクター少年合唱隊の歌唱、映像はやなせ自身制作のアニメーションで放送された[3]。当時、歌は反響もなくヒットしなかったが、 1965年にボニージャックスが歌ってキングレコードから発売され、その年の紅白歌合戦で歌唱すると、反響を呼び広く知られるようになった。
1969年からは小学校6年生の音楽の教科書に掲載された[1]。
2006年に日本の文化庁と日本PTA全国協議会が、親子で長く歌い継いでほしい童謡・唱歌や歌謡曲といった抒情歌や愛唱歌の歌101曲を選定した日本の歌百選にもなっている。
2011年7月27日には、「手のひらを太陽に」制作50周年を記念して、「手のひらを太陽に」を含む「作詞:やなせたかし、作曲:いずみたく」コンビの楽曲を収録したCDブック『手のひらを太陽に50周年記念CD 生きているから歌うんだ!』が3000セット限定生産で発売された[6]。
なお、宮城まり子が歌唱した『みんなのうた』版については、1981年9月23日にNHK総合テレビで放送された『みんなのうた20年』で一部が放送されたのみで(この時点では映像は存在していた)、定時番組では長期に亘って再放送が行われていなかったが、 2011年から始まった「みんなのうた発掘プロジェクト」で音声が提供され、 2012年2月12日にNHKラジオ第1放送で放送された『リクエスト大全集・第3夜』で1番のみが放送、そして2013年2月よりラジオのみで実に51年ぶりの再放送、2021年2月にも8年ぶりに再放送された。2022年8月に三度再放送される。
手話バージョンも制作されている。
現在は、小学校2年生の教科書に掲載されている。
発売した歌手
歌唱者不明のカバーを除く。
主題歌・CMなどへの使用
- 同年から2007年まで番組内にて行われた長期企画「めざまし体操」のテーマソングとしても使用された。
- これらのほか、フジテレビの『あっぱれさんま大先生』で、子供達が入場する際に、歌い出しの「生きているから笑うんだ」の部分を「生きているから死んでない」と替え歌にして歌っていた。
脚注
参考文献
外部リンク
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メンバー | |
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旧メンバー | |
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シングル | |
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アルバム |
BEAT GOES ON - B3 Master Pieces 2002–2004 - Winter Greetings
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DVD |
B3 Master Clips 2002–2004 - 女祭
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ラジオ番組 | |
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関連項目 | |
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