愛宕神社(あたごじんじゃ)は、宮城県宮城郡松島町高城にある愛宕信仰にもとづく神社で、全国に多数ある愛宕神社の一つである。本尊は将軍地蔵であった[1]。瑞巌寺・陽徳院の北東にある愛宕山という低山の上に立ち、瑞巌寺の鎮守の一つでもある[2]。
概要
明暦3年(1657年)に僧の守清によって建てられ、貞享4年(1687年)に現在の位置に移転した[3]。移転前は五大堂の北の丘にあったので、創建時もそこにあったと考える説と[3]、創建時の位置について不明とする説がある[4]。愛宕社は、隣村の高城に移転した松島明神(紫神社)にかわって松島七社のうちに数えられるようになった[5]。山の南南東の麓から石段を登った上に、小さ社殿がある。毎年7月23日夜が宵祭、24日が例祭である[6]。
脚注
- ^ 三崎一夫「松島の民俗」143頁。
- ^ 『塩竈・松島 その景観と信仰』93頁。
- ^ a b 新野一浩「瑞巌寺境内遺跡とその周辺」131頁。
- ^ 堀野宗俊『瑞巌寺の歴史』126頁。
- ^ 新野一浩「瑞巌寺境内遺跡とその周辺」133頁。
- ^ 堀野宗俊『瑞巌寺の歴史』126頁。三崎一夫「松島の民俗」143頁に「祭日は6月24日」とあるが、出版年が新しいほうに従った。
参考文献
- 新野一浩「瑞巌寺境内遺跡とその周辺」、東北中世考古学会・編『中世の聖地・霊場』、高志書房、2006年、ISBN 4-86215-017-9。
- 瑞巌寺・志波彦神社・鹽竈神社・東北歴史博物館『塩竈・松島 その景観と信仰』、2008年。
- 堀野宗俊『瑞巌寺の歴史』、瑞巌寺、1997年。
- 三崎一夫「松島の民俗」、松島町史編纂委員会『松島町史』通史編2、1991年。