愛宕神社(あたごじんじゃ)は、埼玉県入間市にある神社である。社伝によると、創建年代は不詳だが、武蔵野の開発と共に天照大御神を祀り1000年以上の歴史があり、地域の産土神として親しまれている[1]。新田義興の首が埋められたとの伝承があり首塚がある[2]。映画『石合戦』(1955年、日活)のロケ地でも使われた[3]。
祭神
由緒
境内社
日枝神社
相殿 - 十三騎、稲荷神社、八雲神社、御岳神社、金毘羅神社
蚕影神社
境内
- 首級の松 - 1358年(正平13年)、謀略により急襲・殺害され舟中で13人の家来と共に自刃した新田義興の首は、足利基氏の陣屋(入間市駅説)で首実検の後、当社拝殿前に葬られた。その目印に松と杉の枝を挿し、その松が根付き「初代の首塚の松」となったと伝えられている。この松には、幹の途中で桜が咲くようなことがあったが、1959年(昭和34年)の伊勢湾台風で甚大な被害を受け枯死した[6]。新田義興の胴体は、新田神社に埋葬されている[7]。
- 十三塚 - 新田義興と共に討ち死にした十三人の従者の首も足利基氏の陣屋で首実検され、この地に埋葬された[8]。
- 勝海舟 揮毫の扁額 - 勝海舟が晩年、扇町屋に滞在した際に揮毫したとされる[9]。
- 芭蕉の句碑 - 「ひらひらと 挙ぐる扇や 雲の峰」[10]
- 神楽殿
おとうろうまつり
当社の春季例大祭と、旧扇町屋村に準ずる三地区・三つの自治会(扇町屋第一区が賀美町、扇町屋第二区が奈賀町、豊岡第三区が志茂町)の区民まつりの合同行事であり[11]、毎年4月下旬の土日に行われる。賀美町・奈賀町・志茂町の屋台が巡行される。中でも、志茂町の屋台は、川越市の志義町(現仲町)で1836年(天保7年)に造られ、1952年(昭和27年)に越生町より譲り受けたもので、入間市の指定文化財である。その他には、わんぱく相撲土俵入り、三宅太鼓の披露、入間鳶土木工業会による「梯子乗り」などが行われる[12]。
祭事一覧
- 元旦祭(1月1日)
- 春季例大祭(4月24日)
- 秋祭(9月15日)
- 七五三祭(11月)
- 新嘗祭(11月23日)[1]
現地情報
- 所在地
- 交通アクセス
出典
- ^ a b “愛宕神社”. 埼玉県神社庁. 2022年2月18日閲覧。
- ^ “いるま歴史ガイド 愛宕神社”. 入間市博物館ALIT(アリット). 2022年2月18日閲覧。
- ^ 愛宕神社御由緒、境内掲示板、2022年1月16日閲覧
- ^ 『埼玉の神社 入間・北埼玉・秩父』、1986年 埼玉県神社庁
- ^ 蚕影神社御由緒、境内掲示板、2022年1月16日閲覧
- ^ 「初代首塚の松」の保存について、境内掲示板、2022年1月16日閲覧
- ^ “新田神社について”. 新田神社. 2022年2月18日閲覧。
- ^ “首塚”. 新田神社. 2022年2月18日閲覧。
- ^ “おとうろう祭り 半世紀ぶりに勝海舟の幟旗復活”. 入間市広報広聴課. 2022年2月18日閲覧。
- ^ “『笈日記』松尾芭蕉 48頁”. 国立国会デジタル図書館. 2022年2月18日閲覧。
- ^ “おとうろうまつり”. 入間市環境経済部 商工観光課. 2022年2月18日閲覧。
- ^ “おとうろうまつり”. 入間市観光協会. 2022年2月18日閲覧。
外部リンク