寒山寺(かんざんじ)は、東京都青梅市にある寺院。
歴史
1930年(昭和5年)に開山した。1885年(明治18年)、書家田口米舫が清国(現・中華人民共和国)に渡航し、蘇州の寒山寺を訪れた際に、寒山寺の僧侶より木造釈迦如来像を託された。帰国後、米舫は釈迦像を安置する寺の適地を探し続け、青梅鉄道(現・JR青梅線)社長で小澤酒造の当主だった小澤太平より土地が提供されて、寺を創建した[1]。
「寒山寺」といえば、張継作と言われる唐詩「楓橋夜泊」であり、橋と鐘が有名である。沢井駅から出て、寒山寺へ向かう途中、多摩川を越える橋がある。その名も「楓橋」という。もちろん鐘もある。初代の鐘は戦時中に供出させられ、現在ある鐘は1965年(昭和40年)に再造されたものである[1]。鐘を撞くこともできる[2]。
無宗派[3]・無住(住職不在)・宗教法人格無し[4]の三無の寺である[1][5]。
しかし、当寺は実質的に小澤酒造の関連施設「清流ガーデン澤乃井園」に組み込まれているので、きちんと整備されている[6]。数年に一度は、中国の寒山寺関係者も訪れ、参拝するという[5]。
交通アクセス
脚注
注釈
- ^ 住所は東京都青梅市沢井2-748になっている。駐車場の地番は柚木町3-794。
出典
- ^ a b c 柴田博、相川浩子 著『武蔵野古寺巡礼(シバ巡礼シリーズ2)』シバ、1994年、163-167p
- ^ 寒山寺青梅市観光協会「おうめ観光ガイド」
- ^ 中国の寒山寺が臨済宗なので、しいていえば臨済宗といえなくもない。
- ^ 東京都宗教法人名簿東京都生活文化局、163-165p
- ^ a b 楓橋 彼岸と此岸小澤酒造株式会社「別冊サワノイ」
- ^ 澤乃井の歩き方小澤酒造株式会社
参考文献
- 柴田博、相川浩子 著『武蔵野古寺巡礼(シバ巡礼シリーズ2)』シバ、1994年